2013年07月22日

タワーリング・インフェルノ (BS 録り鑑賞)


   BS録りしていた『タワーリング・インフェルノ』(アーウィン・アレン製作、ジョン・ギラーミン監督、1974年)観ました。
本作、超有名作品ですが、実は私はきちんと観たことがなかったのでした。
見終えて、この映画が約40年の時を経て今も尚「パニック映画の金字塔」として語り継がれている所以が分かりました。165分、見せてくれました。

story
   サンフランシスコの空にそびえ立つ138階建ての世界一高い超高層ビル“グラス・タワー”が落成の日を迎えた。設計者のダグ・ロバーツ(ポール・ニューマン)とオーナーのジム・ダンカン(ウィリアム・ホールデン)は、屋上に立って眼下にひろがる市の光景を見下ろしていた。しかし、オーナーの娘婿ロジャー(リチャード・チェンバレン)が規格外の製品を使ったために起きた出火はやがて巨大な炎となり、最上階に何百人も閉じ込めたままビルを飲み込んでゆく。

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                       ※story、画像とも、映画情報サイトより転載させて頂いております。


  これだけのスターを揃え、そのネームバリューだけに頼らない血の通った手応えあるドラマを練り、何でもありのCG映像を知る我々も納得の特撮技術で視覚的にもエンタメ性を感じさせる、納得の一作でした。
迫り来る火炎の迫力、パニックに包まれる超高層ビルの不気味さ、死と隣り合わせの脱出劇の緊迫感、まさにザ・ハリウッド映画!という感じ。現場スタッフ全員の、知恵と汗と涙が決して少なくはなかったであろうことがフィルムから肌を通して伝わってくる感じなのです。

スターはスターでありながら(マックィーンもニューマンもダナウェイもアステアも)劇中にあってはただひたすらグラスタワーの火災の中で懸命にもがく一人の人間でした。同時に、其々が一人の人間でありながらやはり演じる俳優は大スターたちであり、その“消せないオーラ”がこの作品を実に華やかに盛り上げているのでした。

81階の倉庫で起こったボヤとそれを知らずにパーティーに興じる最上階の人々の画は、『タイタニック』での同じようなシーンを思い起こさせました。富と英知を結集させた完全無欠なる(或いは完全無欠に見える)モノの中にも、必ず潜んでいる人間の奢りによる小さな綻び。その小さな綻びが完全無欠なるモノを根こそぎ崩壊させる、この怖さは今も昔も変わりませんね。
そして、運命というものの過酷さも。 あの日あの時あの場所に居ることになった運命。特にリゾレット(ジェニファー・ジョーンズ)の定めには無情さ感じ、彼女の最期には言葉を失いました。


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スティーブ・マックイーンの名が出ていませんでしたね、失礼。本作で彼は決死の救出作戦に打って出る消防隊長オハラハンを演じています。心ニクイ台詞が幾つか。そして美しい碧眼にはドキッとしてしまいました。


  さて、スマホに投入している節酒アプリ<iLovebeer>(いや、これは実は全然節酒に効いていないのは拙ブログで述べましたが…今年4月11日に記事アップ)では、私の飲酒量は缶ビール換算の高さで表すると本日で175mに達しました。
東京スカイツリーは634mとか、、、ならばスカイツリーに届くまであと約460m。それってどれくらいなのか今一つ実感湧きませんが、まあとにかく頑張ります。・・・って違う違う!! このアプリは節酒用に投入したアプリだってこと、また忘れてました、頑張っちゃダメなんですよね。

そんなこんなの、某日のちょい呑み画像。

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posted by ぺろんぱ at 20:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記

2013年07月15日

スタンリーのお弁当箱


  梅田ガーデンシネマで『スタンリーのお弁当箱』(アモール・グプテ監督)観ました。

ネット上の評判もよかったのと、そういえばインド映画って久々だなぁっていう思いから。美味しそうなお弁当の中身にも興味があって・・・。

story
 みんなを笑わせるのが大好きなクラスの人気者スタンリー(パルソー)は、家庭の事情で学校にお弁当を持ってくることができず、昼食の時間はいつも水道水を飲んでお腹を満たせていた。そんなスタンリーを助けようと、級友たちはお弁当を分けてあげるが、食い意地の張ったヴァルマー先生(アモール・グプテ)に見つかって弁当を取り上げられた上、スタンリーは先生から「学校へ来なくていい」と言われてしまい・・・。
 
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                          ※story、画像とも、映画情報サイトより転載させて頂きました。


   中盤までこれってコメディーなのだったのか?とちょっと悩んだほど、謎の教師ヴァルマーのあり得ない言動に唖然とし、お弁当をめぐる「ヴァルマー VS. スタンリーとクラスメートたち」の構図が随所で笑いを誘いました。
しかし勿論、本作は“笑えるお弁当カルチャームービー”では決してなくて、物語の進行と共に実に多くのものが見えてきたのでした。

何故スタンリーはお弁当を持って来ないのか。
何故彼は放課後、級友たちとのゲームに加わることなく真っすぐに帰ってゆくのか。
何故いつも汚れた制服を身につけ、顔にうっすらと痣をつくっているのか。

何となく彼が不幸せな状況にあることは想像に難くないのですが、とにかくスタンリーの明るさと真っ直ぐさが眩しくて、そうじゃない違う答を探してしまうのでした。

トンデモ教師のヴァルマーもいれば、心優しくて美しい女教師ロージー(デイビヤ・ダッタ)もいて、スタンリーを温かく見守ってくれます。
何より、本当に何より、スタンリーの級友たちの絆が半端じゃなくて、彼を理解し守ろうとする姿が健気でとても愛おしいのです。毎日豪華なお弁当を持参して携帯電話まで持ってるお金持ちのアマンくんの包容力、リーダー的存在のアビシェークくんの凛々しさ、的確な判断力と行動力。喧嘩はしてもイジメはない、「本当にいい子たち」な彼らに、私はものすごく温かい贈りものをもらった気分になりました。
苛酷な状況にあっても見守ってくれる者がいることで人は前を向いて歩いて行ける・・・本作のキモはここなんやろうなぁって思いました。
なかなかの佳作品でしたよ。

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オープニングとエンドロールにテロップで映画制作にかかわった教育関係者全てへの謝辞と、子どもたちが一日も学校を休むことのないよう撮影が行われた経緯などが示されます。
グプテ監督のインドの子ども教育への真摯な姿勢が深く感じられましたし、5000万人にも及ぶ就労児童が当国に存在することを示すことでインドという国が抱える貧困問題への厳しい眼差しも伺えました。

この心優しき社会派監督は、本作で憎まれ役の教師ヴァルマーを見事に憎ったらしく且つ怪しく(ホントに怪しい!)演じておられます。主人公スタンリーを演じたパルソー君はなんとこのグプテ監督のご子息らしいです。

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子どもたちや先生たちが持参するお弁当はどれも美味しそうでした。
サフランライスは色鮮やかだし、豆や野菜が七変化。でも何よりやっぱり「愛情」ですなぁ、お弁当は。


***最後に三言***
■謎をまとったまま姿を消したヴァルマー先生。最後の最後にもう一度登場して何らかの変化を見せてほしかった気がします。
■インド映画に派手な歌と踊りは付き物なのかもしれませんが、随所に流れるあの啓蒙的な歌詞の歌は無い方がよかったのじゃないかと。
■ロージー先生の結婚相手が最後にちょっと登場するのですが、かなりカッコイイ男優さんで、まさに美男美女カップルなのでした。



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  アマン君のお弁当箱は豪華四段重ね。
こちらは純米大吟醸三種重ね…じゃなくて横に並べての三種飲み比べセット。<咲くら・大阪丸ビル店>にて。
目の前でボトルから注いでくださるお店の女性に、「たっぷり入れてくださいね」と声色優しく脅迫。







posted by ぺろんぱ at 12:17| Comment(7) | TrackBack(1) | 日記

2013年07月03日

「理由」 (かなり久々の再読)


   少し前まで通勤電車の携行本は、かなり久々の再読本、『理由』(宮部みゆき著)でした。
(因みに今は江國香織さんの連作短編集です。もうこちらも読了間近です。)

『理由』は単行本(朝日新聞社)が出た時に購入し一気読み。その後、持ち歩いての再読用に文庫本(朝日文庫)も購入したものの、実はなかなか手に取ることのないままだった一冊でした。

抒情的表現が排除された、(ある事件を)客観的に叙述した報道的文体が延々と続くので、再び手を出すのには「読むぞ」という気概めいたものを要したからだと思います。また読むのはちょっとしんどいかな…っていう気持ちになってしまって。それに、、、重い。文庫本でもこれは重かった。些事ですが私は会社には毎日お弁当を持っていってるので、細々とした荷物に加えてこのぶ厚い文庫本は少々キツかったです。しかしあることが切っ掛けで再び手に取りまして、読み始めるとやっぱりぐいぐい引き込まれてつい先日に晴れて再読了。


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単行本で読んだ時も同様のことを感じましたが、やっぱりこの小説には作家・宮部みゆきさんの圧倒的な取材力を感じましたね。勿論、本作はフィクションですから「取材力」というのは「取材を構築する力」ということです。
至極冷静な眼差しと、ご執筆時のご年齢-30代後半-にしてまるで老成人を思わせるような筆致に唸る思いでした。


どのような事件にも「理由」があると思うのです。
人々がふとしたことでその大きな波に飲み込まれてゆく、背景と理由が。

事件を通じて実に多くの人々が細い(時には太い)線でつながっているのですね。そして複雑な、或いは誰でもが抱えているであろうごく普通の「事情」が幾重にも絡み合っているのであろうこと、そして誰もが気がついたらどうしようもない深みにはまってしまっているのであろうこと、更には「家族」というものの成り立ちの、ある意味“不確かさ”みたいなものも、この小説にはこれでもかというくらいに描かれていたように思います。読んでいて、普通に暮らしているつもりでも「ある日どこかにポッカリあいた穴に足をとられてしまう」かもしれない怖さを少なからず感じました。


 映画化された時に観に行こうかとチラシは持っていたのですが、結局劇場には向わずじまいでした。
映画情報サイトで見てみて「ああ、なるほどなぁ」って思えた俳優さんは「八代祐司役の加瀬亮さん」と「宝井綾子役の伊藤歩さん」、それからちょっと別の意味でなるほどと思えたのが「イーストタワーの住人・B子役の裕木奈江さん」。配役の妙とやらを(何となく)感じます、やはりいつかDVDででも観てみたいですね。


   タツリキ.jpg  神力と美酔香泉.jpg  雄町.jpg

  こちらは、とある日の姫路のタツリキ(本田酒造)アンテナショップでの(有料)試飲です。
先ずは<龍力・特別純米の神力、無濾過生原酒>と<純米吟醸・美酔香泉、生原酒>をおつまみと共に。 そして大好きな酒米・雄町で作られた<龍力・特別純米の雄町、無濾過生原酒>も追加。
滞在時間は約30分。 こういう「独りサク呑み」もなかなかよいものです。


 本日、悲しい報せが届きました。東の方を向いて偲ぶ盃を掲げます。

 みなさんにとっての明日が、どうぞ佳い一日でありますように。




posted by ぺろんぱ at 20:09| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記