2014年12月29日

深夜食堂シリーズ3、そして2014年を振り返って


『深夜食堂 シリーズ3』(深夜食堂3)も終わりました。

シリーズ「1」と「2」について過去に拙ブログで感想を書いていましたので、「3」についても簡単に記しておきたいと思います。

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<深夜食堂 プチ解説>
小林薫が演じる繁華街の片隅の小さな食堂・通称「深夜食堂」のマスターと、そこに集う客たちのやり取りや人間模様を心に深く染み入るストーリーで描いていくシリーズ待望の3。
(※プチ解説と画像はドラマ情報サイトよりの転載です。)

深夜食堂3 ********* 登場する料理たち(各話タイトル)**********

   第1話(通算 21話)  メンチカツ
   第2話(通算 22話)  豚バラトマト巻き
   第3話(通算 23話)  里いもとイカの煮もの
   第4話(通算 24話)  紅しょうがの天ぷら
   第5話(通算 25話)  春雨サラダ
   第6話(通算 26話)  ロールキャベツ
   第7話(通算 27話)  しじみ汁
   第8話(通算 28話)  きんぴらごぼう
   第9話(通算 29話)  レバにらとにらレバ
   第0話(通算 30話)  年越しそば


 どれが一番好きかと聞かれたら「第8話 きんぴらごぼう」と即答します。

ゲンと先生が生きてきた別々の人生がある日を境にぐっと近づいてそして一つになって、やがて突然、それは形を無くし永遠のものへと変わってゆく・・・きんぴらごぼうは二人を繋ぐものでした。
これからゲンはきんぴらごぼうを食べる度に泣くのでしょうか。いやそもそも食べられるのでしょうか、きんぴらごぼうを。
ゲンを演じている山中崇さんがとても良いです。この役者さんはNHK朝ドラ『ごちそうさん』の室井さん役で注目されましたね。
役者さんの好演もさることながら、本作で秀逸なのはラストに挿入されたワンショットです。何処かの地で陽の光を浴びてベンチに佇む二人。それはきらきらと輝き儚く消えた夢のようで。とにかく切なく、心の掴まれ感は見事でした。

ラスト挿入のワンシーンで印象深かったのはもう一つ、「第3話 里いもとイカの煮もの」です。
主人公里見ケイ(演じるは石橋けい)が自転車を漕いて坂道を上がり、ふと振り返るシーンです。来し方を振り返り、ケイには今度は自分の幸せだけを考えて生きていって欲しいと思いました。

あと、加えてドラマとして面白かったのは「プチトマトの豚肉巻き」と「紅しょうが天」でしょうか。
最終話「年越しそば」は、最後のお餅つきが大団円で幸福感に満ちていたものの、なんだか常連ファミリー色が強くてちょっと引きました。不器用にと言いますか、ひっそりと年越しをしたい人たちのための深夜食堂でもあるのじゃないかなぁ・・・って。

あ、そうそう、シリーズ1で「謎の男」を演じておられたオダギリジョーさんが今回「交番のおまわりさん」役でゲスト出演されていたのは嬉しいサプライズでした。
「人生なめんなよ」の決め台詞が懐かしい「謎の男」でしたが、今回のオダジョ警官の決め台詞は敬礼付きの「まんざらでもありません」というものでした。
シリーズ「4」も作られるのでしょうか、、、楽しみです。



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さて、2014年も終わろうとしています
戴き物のモエ・エ・シャンドンで独り乾杯です。
皆様にとってもそうだと思いますが私にとってもいろいろあった一年でした。皆様の温かいお言葉に支えられました、本当にありがとうございました。

例年は劇場鑑賞映画のBESTリストを挙げていたのですが今年はそれも叶わず残念です。
それでも、今年1月に映画館で観ることのできた『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』『少女は自転車に乗って』『さよなら、アドルフ』はいずれも忘れ難い秀作でした。

皆様、どうぞ佳いお年をお迎え下さい。
来たる年がよりよきものとなりますように。ぴかぴか(新しい)





posted by ぺろんぱ at 09:43| Comment(20) | TrackBack(0) | 日記

2014年12月21日

続々・龍ワールド


  12月でこんなに寒かったら1月2月はどうしたらいいのだと、真剣に今後の人生まで考えてしまったこの数日間でした。

『Nのために』読了のあとはこの三冊で、相変わらずの龍ワールドでした。
そういえば「Nのために」はドラマも終了しましたね。今回はドラマの脚本力、演出力を実感しましたが、敢えて言うなら、のぞみちゃんのアンドーへの想いの決着をラストにもう一回、しかと見せてほしかった気もします。

さて読了の龍ワールド3冊は『村上龍映画小説集』『村上龍料理小説集』、『海の向こうで戦争が始まる』(何れも講談社文庫 J書店でたまたま講談社文庫の棚の前に立ったのでこうなりました)です。


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『村上龍映画小説集』『村上龍料理小説集』は小説ですが半自伝的要素もあり、『…料理…』の方は内容はともかく軽く読めるタッチですが『…映画…』の方は息苦しい件(くだり)も多く、村上龍という作家が『 69 sixty nine 』時代に生きていた高揚感に満ちた日々から一転、明らかに真逆の方向へと向かう変化を感じました。龍さんのこの手の半自伝的小説やエッセイなどでは、何度か繰り返しその行をなぞり記憶に留め置きたい文章或いは文言に出会うことがあり、そういう言葉を我々に与えてくれる村上龍という人にあらためて唸る思いでした。この二冊は読み物としては純粋に楽しめました。

『海の向こうで戦争が始まる』は文章は流れるように進んでゆくのですが(段落などの区切りが無くいつの間にか複数の世界が交錯します。文章自体は流れるように進むのですが・・・)、描写されているものがとにかくキツかったです。『限りなく透明に近いブルー』のデヴューから本作が二冊目の執筆刊行であるようですが、『限りなく・・・』に負けず劣らず、できれば見ずに過ごしたい類のモノ(或いはコト)をグロテスクにそして執拗に描写し続けます。
追い詰められていくシチュエーションが人間に内在する凶暴性みたいなものをかきたてるかのようで、なんで星の数ほどある書物の中からわざわざこの一冊を選んでこんな不快な思いをしないといけないのかと途中で放り出したい気分にもなりましたが、読み終えてみると不思議とその拒絶感よりも、拒絶感を持ちながらも見続けた「海の向こうの世界」の意味するものをもう少し自分なりに突き詰めてみるべきではないのかという気持ちが湧いてきたりもするのでした。
それは「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なのか私がバカで龍イズムの持つ痛みに鈍感であるからなのか実は無意識下でそれに洗脳されつつあるのかそのへんはよくわかりません。いずれにせよ、ここでもう一回龍ワールドから抜け出してみてまた自身の弱さにムチ打ちたくなったら再び戻ってきたいと思っています。

「あとがき」で龍さん自身が「小説は麻薬とそっくりだ」と書いておられましたが、そっくりそのまま引用すれば「村上龍小説は麻薬とそっくり」なのかもしれません。私は麻薬はやったことはありませんけれどね。


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二ヶ月ぶりくらいのWishy-Washyさんでシメイ・ブルーいただきました。
短い滞在時間でしたが楽しゅうございました、美味しゅうございました。

麻薬はやったことないですが、アルコールは私にとっては常習性を伴う麻薬みたいなものでしょうね。

posted by ぺろんぱ at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記