2014年12月21日

続々・龍ワールド


  12月でこんなに寒かったら1月2月はどうしたらいいのだと、真剣に今後の人生まで考えてしまったこの数日間でした。

『Nのために』読了のあとはこの三冊で、相変わらずの龍ワールドでした。
そういえば「Nのために」はドラマも終了しましたね。今回はドラマの脚本力、演出力を実感しましたが、敢えて言うなら、のぞみちゃんのアンドーへの想いの決着をラストにもう一回、しかと見せてほしかった気もします。

さて読了の龍ワールド3冊は『村上龍映画小説集』『村上龍料理小説集』、『海の向こうで戦争が始まる』(何れも講談社文庫 J書店でたまたま講談社文庫の棚の前に立ったのでこうなりました)です。


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『村上龍映画小説集』『村上龍料理小説集』は小説ですが半自伝的要素もあり、『…料理…』の方は内容はともかく軽く読めるタッチですが『…映画…』の方は息苦しい件(くだり)も多く、村上龍という作家が『 69 sixty nine 』時代に生きていた高揚感に満ちた日々から一転、明らかに真逆の方向へと向かう変化を感じました。龍さんのこの手の半自伝的小説やエッセイなどでは、何度か繰り返しその行をなぞり記憶に留め置きたい文章或いは文言に出会うことがあり、そういう言葉を我々に与えてくれる村上龍という人にあらためて唸る思いでした。この二冊は読み物としては純粋に楽しめました。

『海の向こうで戦争が始まる』は文章は流れるように進んでゆくのですが(段落などの区切りが無くいつの間にか複数の世界が交錯します。文章自体は流れるように進むのですが・・・)、描写されているものがとにかくキツかったです。『限りなく透明に近いブルー』のデヴューから本作が二冊目の執筆刊行であるようですが、『限りなく・・・』に負けず劣らず、できれば見ずに過ごしたい類のモノ(或いはコト)をグロテスクにそして執拗に描写し続けます。
追い詰められていくシチュエーションが人間に内在する凶暴性みたいなものをかきたてるかのようで、なんで星の数ほどある書物の中からわざわざこの一冊を選んでこんな不快な思いをしないといけないのかと途中で放り出したい気分にもなりましたが、読み終えてみると不思議とその拒絶感よりも、拒絶感を持ちながらも見続けた「海の向こうの世界」の意味するものをもう少し自分なりに突き詰めてみるべきではないのかという気持ちが湧いてきたりもするのでした。
それは「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なのか私がバカで龍イズムの持つ痛みに鈍感であるからなのか実は無意識下でそれに洗脳されつつあるのかそのへんはよくわかりません。いずれにせよ、ここでもう一回龍ワールドから抜け出してみてまた自身の弱さにムチ打ちたくなったら再び戻ってきたいと思っています。

「あとがき」で龍さん自身が「小説は麻薬とそっくりだ」と書いておられましたが、そっくりそのまま引用すれば「村上龍小説は麻薬とそっくり」なのかもしれません。私は麻薬はやったことはありませんけれどね。


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二ヶ月ぶりくらいのWishy-Washyさんでシメイ・ブルーいただきました。
短い滞在時間でしたが楽しゅうございました、美味しゅうございました。

麻薬はやったことないですが、アルコールは私にとっては常習性を伴う麻薬みたいなものでしょうね。

posted by ぺろんぱ at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記