2019年11月12日

レディ・マエストロ    サラっと奇麗に流れた感


   シネリーブルで『レディ・マエストロ』 (マリア・ベーテルス監督・脚本)を観ました。
実話に基づく映画です。(ドキュメンタリーではなくフィクションです)

女性指揮者のパオニアと言われるアントニア・ブリコ(1902-1989)の半生を描いたものですが、私はアントニア・ブリコという女性を知りませんでした。
演じた女優さんは勿論とても美しいですが、本物のブリコさんも目鼻立ちのくっきりとした美しさの、意志の強さを感じさせる女性でした。(映画には画像は登場しません、鑑賞後にネットで調べました)

少なからぬ人が彼女を助けた事実は、人間としての魅力もあったのは否めませんが彼女の並々ならぬ音楽への情熱が人々を動かしたということに他なりません。そして言うに及ばず勿論「努力の人」でした。

助けた人以上に彼女の行く手を阻んだ人間が多かったのは、時代という以上に、悲しいかなそれが世の常であったのかもしれません。男性のみならず女性からのバッシングも多かった・・・女性が第一線へ進出することの地均しは実は今もまだ途上にあることがラストのテロップで何となく示唆されていました。


    マエストロ チラシ - コピー.jpg

story
  1926年のアメリカ、ニューヨーク。指揮者になることを夢見るオランダ系移民のアントニア(クリスタン・デ・ブラーン)は、ある事件で音楽学校を退学になってしまう。その後アメリカを離れたアントニアは、ドイツのベルリンでやっと女性に指揮を教えてくれる師と出会うが、レッスンに没頭する彼女にさまざまな困難が立ちはだかる。     ※映画情報サイトより転載


とてもきれいに作られた映画だったと思います。
さまざまなエピソードを詰めてアントニア・ブリコさんの生き様を存分に描き出そうとしてくれたと感じました。
しかし2時間20分という時間をもってしてもやはり全てを深くは描き切れないわけで、私には何となく<アントニアブリコの半生・ダイジェスト版>みたいな印象が残ったのがちょっと残念でした。

主演のクリスタン・デ・ブラーン、恋人フランク役のベンジャミン・ウェインライト、生涯の友となったロビン役のスコット・ターナー・スコフィールド、皆とてもはまり役という感じだったので尚更もったいない感じです。

一つのエピソードから次への展開が結構ドライに進んでいくので自分の中で余韻に浸りきれなかった気がしたのです。(私の完成の鈍さかも…ですが)
何処かのエピソードをカットしてその分もっと深く掘り下げてほしかったのはやはりキーとなる親子関係でしょうか。彼女を苦しめたものでもあり、音楽へといざない、より高みへと奮い立たせたものでもあったのですから。
特に養父母の心の葛藤にはもう少し触れてほしかったです。


しかしとにかくアントニアさんは強いのです。
指揮者になるために果敢に行動します。必ずしも世渡りは上手くはないけれど、その分懸命に道を切り開こうとする熱意は半端なく伝わってくるのでした。
あれくらいの強さがなければ昔は勿論のこと今も女性が何かを成すなんてことはできないのでしょうね。(今は昔より随分時代も進んでいるというのに何も成せていない今の自分が恥ずかしくなりました。)
そして本当に努力を惜しまない人間には、性別問わずいつか必ず支援者はつくものなのですね。特にロビンの存在はとても大きく、ロビンとの関係性が丁寧に描かれていたのはとてもよかったと思いました。演じた男優さんも凄く素敵でしたから。


実際の名指揮者、名楽団の名が出てきますし、クラシックの名曲が短いながら何曲か聴けたのは嬉しいです。ここでも敢えて言わせて頂くと、一曲くらいはガツンと聴かせてほしかったですね。音楽の力でもっと魅了させてもらってもよかったのになぁというのが正直なところでした。

でもオーケストラの指揮者ってやっぱりカッコいいなぁ!
西本智実さんは麗しの女性コンダクターでいらっしゃいますね。以前に西本さん指揮の公演はポディウム席から埋まると聞きましたが今もそうなのでしょうね。




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 たまにはアルコール以外の画で。

以前から訪れてみたかった喫茶店です。高台の街にあるのでバスに乗って行ってきました。
店内はヨーロッパの古城を想わせるアンティークな趣で静かにクラシックの曲が流れていました。オーナーのご趣味なのか、それぞれに違う様々なカップが置かれていました。

ホットココアがちょっぴりビターでイイ感じ。
添えられた手作りのクッキーとメレンゲの小菓子も美味しかったです。ぴかぴか(新しい)




posted by ぺろんぱ at 21:20| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記