2020年07月05日

遥か群衆を離れて ( BS.P. 録画DVD鑑賞 )


手探りで踏み出した感の現状でしたが再び不穏な数字が出続けていますね。未知のものはやっぱり怖いです。 未知のものばかりのなかで進化してきた人類なのでしたけれど。。。
更にここに来て豪雨による災害も。犠牲になられた方々のご冥福を祈ります。



  少し前に放映されていたBS.Pでの映画『 遥か群衆を離れて 』(ジョン・シュレシンジャー監督 1967年制作 イギリス )を私は観逃していたのですが、コメント下さっていたビイルネンさんが録画分をコピーして送ってくださいました。
送って下さってから少し日が経ってしまいましたが、やっとこのほど鑑賞できました。

トマス・ハーディーの小説を基に、19世紀のイギリスの農村で自身の思いに真っ直ぐに逞しく生きた一人の女性を描いた作品です。
トマス・ハーディーって映画『テス』の原作者でもあったのですね。『テス』・・・劇場に観に行ったのを覚えていて当時の自分をおぼろげに思い出しました。


遥か…チラシ - コピー.JPG
       ※この画像は映画チラシ情報サイトよりの転載です。


 人生はかくもややこしくもどかしい・・・。
一番しっくりくる(観る側も何となくそう感じる)着地点に辿り着くまでの、何と紆余曲折のあったことよ・・・。
けれど人生って概ねそんなものなのかもしれませんね。
多くの未来(選択肢)があると信じるが故の流離い、その様々な痛手から得た‘本当に大切にすべきもの’の存在。

気位と自立心が強い主人公バスシバは唯々諾々を良しとせず何かと周囲を振り回し、好きな女優さんジュリー・クリスティーが演じているとしても初めは安易な感情移入を許さない感じでした。
彼女の悪戯心の誘惑から本気で彼女を好きになってしまい最後には人生を崩壊させてしまったボールドウッドがとにかく不憫。演じたピーター・フィンチが紳士的で一途だったから余計そう感じてしまって。
自分の蒔いた種でボールドウッドが囚われの身になってしまって、それでカブリエルとの‘幸せの再出発’は無いだろうと私としては思いましたが、バスシバがそれを全て心に抱えたうえでのあの再出発だったのだと今はそう思いたいです。‘幸せ’にも‘背負うもの’はある、と。

若く自分を信じて疑わず突っ走っていたバスシバが終盤に見せる穏やかな表情に時の流れを感じます。
しかしバスシバのもとから去ろうとするガブリエルに対して「行かないで」ではなく「行かないでしょ?」と言う言葉にはやはり彼女の本質は変わっていないのだとも思いました。それが良いとか悪いとかではなくて。
若さ以外にも多くのものを失ってきて感動や喜びの沸点もきっと以前とは違っているであろう彼女だけど、これからのガブリエルとの日々を思い、エンドは実はちょっと複雑なものとして心に残ったのでした。

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          ※ ジュリー・クリスティ この画像は本作の情報サイトよりの転載です。

長尺の約2時間50分の作品でしたが、舞台となる19世紀のイギリス西部の農村風景がダイナミックに捉えられていて人間ドラマ以上に魅せられます。

主要キャスト4人も其々に良かったです。
先述の二人に加えガブリエル役のアラン・ベイツは大地に立つ雄々しさと誠実さをずっと感じさせてくれたし、バスシバの不良夫トロイを演じたテレンス・スタンプは後年の映画『プリシラ』でとても好きになった俳優さんでしたが、本作はあまりに若き頃でスラリと細く長身で前半の役柄はとっても‘ヤな奴’で随分イメージと違ってました ^^; 。後半はトロイなりの生き方の美学を感じたりもしたけれど「じゃあなんで戻ってきたんだろう」と思いながら、彼がバスシバに関わった日々はやはり深かったのだと受け止めました。

そんなこんなの諸々の想い含め、いつかもう一回観たいです。送って下さったビイルネンさんに感謝です。



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自粛明け初の外食は友人とのランチで、テラス席のあるオープンエアなカフェでした。
紫陽花に時折爽やかな風が吹いたこの日。
久々の再会といろんなことに気付かせてもらえた語らいをありがとう。

友人はアルコールのウェットティッシュも携帯していて日傘の柄も時折拭いていました。私も見習わないと。
With コロナ の時代なのですね。


posted by ぺろんぱ at 13:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記