2022年02月20日

CODA あいのうた


  前回の映画から日が経って、やっぱり映画館で映画が観たくなりました。
当初はノーマークでチラシも持っていなかった本作ですが、『 CODA あいのうた 』(シアン・ヘダー監督)を姫路アースシネマズで鑑賞しました。

ネット上でかなりの高評価のようで、たしかに良質の、総合的に完成度の高い作品かと。
でもそんなことを冷静に分析する以前に、王道ともいえるその展開には素直にハマってしまいました。落涙がマスクに溜まって鑑賞後はマスクを取り替えることになってしまいましたが…。

CODAチラシ - コピー.jpg

<story>
  2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク。
海の町でやさしい両親と兄と暮らす高校生のルビー。彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる。幼い頃から家族の耳となったルビーは家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、合唱クラブに入部したルビーの歌の才能に気づいた顧問の先生は、都会の名門音楽大学の受験を強く勧めるが、 ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられずにいた。家業の方が大事だと大反対する両親に、ルビーは自分の夢よりも家族の助けを続けることを決意するが……。   (※映画情報サイトよりの転載です)

 「 CODA 」が「 Children Of Deaf Adults 耳の聞こえない両親に育てられた子ども 」の意だということを、恥ずかしながら鑑賞後に知った私です。

‘聾啞者の家族’という点に触れる以前に根本的に心に刺さったのは、‘家族と言えどそれぞれが持つものは、誰かの、何らかの代償(犠牲という言葉にしたくなかったので代償と書きましたが…同じかもしれませんね…)の上に成り立っている生活であり人生であるのだなぁ’ということでした。それは聾啞者家族であること、そうでないこと、に関わらず全ての家族に言えることかと。なので、私自身も自分の家族であったそれぞれに改めて‘守られていたのであるなぁ’と感謝の念を強くしたのでした。家族の愛と葛藤が交錯しつつ最後にはポジティブな感情が華を見せてくれた映画だったと思います。
ルビーの家族を演じた父親役、母親役、兄役、それぞれは聴覚に障害を持つ役者さんのようで、流麗な手話や合間に発せられる息遣い等がとてもリアルで迫力がありました。脚本、台詞という点に於いても、それぞれがそれぞれにルビーに対しての思いを吐露するシーンがあって、それぞれに ‘兄としての’ ‘母としての’ そして ‘父としての’ ルビーへの愛が痛切に感じられるものでした。海辺での兄とのシーンには「あーやっぱりお兄ちゃんなんやなぁ…」とも。監督の、丁寧で優しさの残る描き方でした。

 終盤に父親の感覚に立った ある演出 がなされます。
あのシークエンスは、もっと時間が割かれてもよかったのではないかと思われたほど私自身の気付きに改めての驚きを禁じ得ませんでした。
青春映画としても音楽映画としてもそれぞれに印象深かった本作だったかと。思い返せば若さゆえのほろ苦い(そしてほろ甘い)シーンとか、遠い記憶に甦る曲たちとか、いろいろと想いを寄せられた本作だったと思いましたよ。( ex. 青春の光と影、The CLASHの歌うI Fought the Law とか。) 良い映画でした。


日めくりだより - コピー.jpg

 前々回(1月25日付)記事で高山なおみさんのドキュメンタリーのことを書きました。
あの後すぐに高山さんのエッセイ『日めくりだより』を図書館で予約していて、やっと順番が回ってきたので読んでいます。

それにしても、、、あー寒い寒い。
夕刻に小雪雪の舞う日が続いていて・・・本物の春まではあともう少し待たないといけませんね。


posted by ぺろんぱ at 19:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2022年02月07日

お知らせ

やっと修正が叶いました。
画像容量の問題だったかと…申し訳ありませんでした。(2月13日追記)

申し訳ありませんが、直前の「蕎麦屋」の記事ページからサイドバーが下段に掲示されてしまっています。修正を試みていますが何故か上手くゆかず…見づらいですがご了解願います。
posted by ぺろんぱ at 05:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年02月06日

蕎麦屋 すごく久しぶりに聴いた


 北京冬季オリンピックが始まりましたね。
4年に一度のその瞬間に持てる最大限の力を発揮できますようにと、選手の方々にはまるで親心のように祈っています。


 昨夜友人からスマホにメールが来て、「いまBSフジで中島みゆきの歌やってるみたいだけど観てる?」って。
知らなかったので慌ててBSフジにチャンネル合わせました。

過去放送の『 BSフジサタデープレミアム 輝き続ける中島みゆき 』の再放送であるらしかった・・・初回放送すら知らなくて観ていなかった、ぼーっと生きてるから。
内容は、ゲストが一堂に会して語り合う<Special Talk Session>を軸に、歌やインタビューも交えみゆきの世界が紹介されるというものでした。

既に半分は放送が終わっていたのですが、自分としては「蕎麦屋」が‘なんて久しぶり!’な感じで聴けたのが嬉しかったです。
中村中さんの声と歌い方がとてもしっくりときて、中島みゆきに対する思い入れを語る言葉や佇まいにも静かに引き込まれるものがあって中村中さんはやはり素敵なアーティストさんだな、とも。

生きていても・・.jpg

<蕎麦屋> 中島みゆき作詞・作曲
世界中がだれもかも偉い奴に思えてきて
まるで自分ひとりだけがいらないような気がする時
突然おまえから電話がくる
突然おまえから電話がくる
あのぅ、そばでも食わないかあ、ってね

べつに今さらおまえの顔見てそばなど食っても仕方がないんだけど
居留守つかうのもなんだかみたいでなんのかんのと割り箸を折っている

どうでもいいけどとんがらし
どうでもいいけどとんがらし
そんなにかけちゃよくないよ、ってね

風はのれんをばたばたなかせてラジオは知ったかぶりの大相撲中継
あいつの失敗話にけらけら笑って丼につかまりながら、おまえ

あのね、わかんない奴もいるさって
あのね、わかんない奴もいるさって
あんまり突然云うから 泣きたくなるんだ

  この曲は 1980年春に出された中島みゆきの7作目のオリジナルアルバム『 生きていてもいいですか 』に収録(初出)されています。まだLPレコードの時代でした。
今はレコードプレイヤーを自宅に置いていないのでレコードは聴けないままでしたが、ラックから「生きていても…」のLPレコードを引っ張り出してきて番組終了後に懐かしく眺めてしまいました。
情報を送ってくれた友人に感謝です、ありがとう。

そういえば以前にはNHK・BSプレミアムで『 中島みゆき名曲集 〜豪華トリビュートライブ 』も放送されて(あれは観ました!素晴らしかった!)、その時も中村中さんが出演されて「元気ですか」と「怜子」を歌われていたのでしたね。
あのライブでは中島美嘉さんが歌ったみゆきの「命の別名」に心を強く掴まれました。それから、華原朋美さんが歌った「黄砂に吹かれて」も、私としては工藤静香さんが歌うそれよりもずっと印象深くとても良かったので いつかまた華原朋美さんにも中島みゆきの歌を歌ってほしいです。

臨月.jpg

ちなみに、7作目のアルバム『 生きていてもいいですか 』がレコードジャケットも収録曲もあまりに暗すぎてファンの間でも物議を醸して??次の8作目のアルバム『 臨月 』ではみゆきが笑っている姿がジャケットになった、という話はファンの間では結構有名です。


posted by ぺろんぱ at 19:55| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記