2022年06月19日

LION/ライオン ( NHK BS.P.録画鑑賞 )


録画していた(5月30日 NHK BS.P.放送)映画『 LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 』( ガース・デイヴィス監督 2016年制作 )を観ました。

いい映画でした。
こういう良作を観ると あーやっぱり映画館でまたいいのを観たいなぁ って思わせてくれます。

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< story >
インドで迷子になった5歳の少年が、25年後にGoogle Earthで故郷を探し出したという実話を映画化。
1986年、インドのスラム街で暮らす5歳の少年サルーは、兄と仕事を探しにでかけた先で停車中の電車で眠り込んでしまい、家から遠く離れた大都市カルカッタ(コルカタ)まで来てしまう。そのまま迷子になったサルーは、やがて養子に出されオーストラリアで成長。25年後、友人のひとりから、Google Earthなら地球上のどこへでも行くことができると教えられたサルーは、おぼろげな記憶とGoogle Earthを頼りに、本当の母や兄が暮らす故郷を探しはじめる。  (※映画情報サイトよりの転載です)

 
  実話というのがやっぱり重いかと。 
「人生って・・・・・。」 
この「・・・・・」にはいろんなフレーズが入りました、鑑賞後には。それは良くも悪くも様々な意味で。

前半はサル―を演じた男の子がとにかく可愛くて、見守るような思いで観ていました。
サル―が成長した後は(青年サル―を演じたのは『スラムドッグ$ミリオネア』の男の子、デヴ・パテルだったのですね、知らなかった)彼が抱える 今の幸福と過去に置き去りにしたものとの葛藤、そしてその葛藤がどこにどんな形で辿り着くのかを、はい、やっぱり見守るような思いで観ていたと思います。
サル―の傍らにいる女性ルーシー(演じるはルーニー・マーラ)が素敵で魅せられ、彼女の心の幸せ、つまりはサル―とのより良き関係も祈らずにはいられませんでした。私、ルーニー・マーラのこと拙ブログの別の映画でも「素敵」って書いた記憶がある…この女優さんはきっと好きなタイプなんだろうなぁって思えました。
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※この画像は映画情報サイトよりの転載です


終盤は果てしなく旅をするサル―。
基本、ロードムービーは好きですが本作のロードは通常の旅とは違う、心の中の旅
それも、記憶をなぞり確かなところに手が届きそうになるのに、その瞬間に身体を揺さぶり起こされてまた現実の振り出しに戻されてしまうような、そんなもどかしさに満ちていて。
苦しく、孤独。それでも風景の映像は美しく、やはりこれはまぎれもなく‘旅’なのだと感じさせてくれました。

再会の物語にも心を打たれますが、実はそれ以上に、サル―が自分の‘今の人生’と対峙したシークエンスがとても良かったです。
養母・スー(演じるはニコール・キッドマン)との向き合い、同じく引き取られた血の繋がらない弟・マントッシュへの心情の吐露。特に養母・スーとの対話は胸に刺さり、それがあってこその本作だったように思えました。
GoogleEarthで故郷を探し出したその事実よりも、サル―がオーストラリアとインドそれぞれの家族と‘家族としてつながる’物語だったのだなぁと感じました。

本作のタイトル「LION/ライオン」の意味が明らかになるラストには込み上げるものがありました。
そして最後に、サル―の兄・グドゥには心の底から深い祈りを捧げたいです、彼がサル―を見失った時の激しい動揺がその死に繋がったのではないかと思うと涙を禁じ得ません。グドゥ、どうぞ安らかに。

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ランチ・ハイボールの画です、知多のハイボは初めて呑みました。
最近ジンのソーダ割りより呑む機会が多いハイボール、銘柄は違えどそれぞれ美味しいなぁと感じます。
そして、紫陽花が美しい季節ですね。
特に、大好きな額紫陽花を見るとつい立ち止まって眺めてしますます。憂鬱になりがちな梅雨の頃もこの風物詩には癒されるものですね。


posted by ぺろんぱ at 18:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2022年06月05日

グレートウォール ( BS12 録画鑑賞 )

 
ブログをアップしようとPCに向かったら何度も何度も不具合でリセット、、、ちゃんと立ち上がるまでに30分以上かかり さすがにもう駄目かと。立ち上がってからも暫くはワンクリックごとにかなりのタイムラグが生じ、何とかアップにこぎつけたものの次回はどうなることやら。アナログ人間の自分に激しく自己嫌悪 です。

録画していた(5月21日 ・BSトゥエルヒ放送)映画『 グレートウォール 』( チャン・イーモウ監督 2017年制作 )をやっとこの週末に観ました。
映画館に行くときは 何月何日の何時の回 という具合にそこに全ての照準を合わせて臨むわけですが、自宅での鑑賞は2時間じっくりテレビの前に座せる環境を整えてからの鑑賞開始となるので、やはりそういうところが案外ハードルが高かったりするのですよね。

さて本作、巷(ネット上)ではあまり芳しからぬ評判のようでした(「巨費を投じたB級映画」とか「ハリウッド・スターを招いてのB級映画」とか「マット・デイモン仕事選べ」とか ^^; )が、そういうジャッジは横に置いておいて 私は難しいこと考えずに‘超娯楽大作’として楽しめました。実は消去する前にもう一回観たいと思ってます。

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< story >
世界を旅するウィリアム(マット・デイモン)ら二十数名の傭兵部隊はシルクロードの中国国境付近で馬賊に攻撃された上に謎の獣に襲われる。生き残ったウィリアムとトバール(ペドロ・パスカル)は禁軍が守る万里の長城にたどり着くものの降伏を余儀なくされる。戦略を担うワン(アンディ・ラウ)によって処刑を免れたのち、ウィリアムとトバールは自分たちを襲った獣が60年に一度やって来る饕餮(とうてつ)という怪物であり、万里の長城がその群れを都に入れないための防壁だと知る。  (※映画情報サイトよりの転載です)

 チャン・イーモウ監督作品ということで映像美(特に色彩的な)は期待通りで、何よりやっぱり、なんだかんだと言っても私はクリーチャーものが好きなんだなぁと再認識した次第です。

色彩の美。本作では目が覚めるような鮮やかなブルー。
ブルーのコスチュームに身を包んだ女性兵士達が饕餮(とうてつ)に挑む闘いは徹底的に統率されたアクロバティックなショーのようで、「おお!そんな闘い方が?!」と目を見張ります(残念ながらあまり効果的とは思えない戦法でしたけど)。
赤の兵士、青の兵士、紫の兵士、クリーチャーが弾け飛ばす血の赤でさえ鮮烈で。そして支配する空気のグレー感がそれらを更に鮮やかに見せているかのようでしたが、本作は圧倒的に 青の神秘 だったと感じました。

饕餮(とうてつ)の造形に、何かしらイメージさせるものはあるにせよ オリジナリティーを感じられたのが先ず良かったです(そこはポイント高いです)。どこか東洋的な魔面でもあり。
饕餮の暴れっぷりはCGなので 何でもあり なのですが、とにかくその群れの数が尋常じゃない、凄すぎます。あんなのが大群で押し寄せて来て いくら人間が知恵と勇気をふり絞ったとしても勝てるはずがありません(・・・でも本作では知恵と勇気で、勝つ)。そこにはある‘鉱物由来のモノ’が関与するのですが、まあ何かしらの 天敵 が存在してこその生物なのですものね。

60年に一度やって来るというのも謎ですが、あれだけの数を思念??のようなものだけで統率できる あの女王饕餮 の存在にもう少し迫ってもらえたら一層楽しめた気もします。エイリアンのマザーのように特別に巨大なわけでもなく、ただ思念を送るだけで(私にはそう見えた)支配できるあの女王をもっと知りたかったです。でも本作の中心はソコじゃないってことなのでしょうね。

アンディ・ラウは甲冑コスチュームが似合いますね、画が引き締まる感じで素敵でした。ウィレム・デフォーは結局は欲深な役どころでちょっと残念でしたが、それも意外性という意味では効果アリだったのかな? そしてルー・ハン、初めて知った男優さんでしたが可愛くて魅力的でした。
最後は美味しいところ全部持ってったマット・デイモンはやっぱりそれなりに仕事選んでるんやと思いましたよ^_^。
2時間、久々に何も考えないで楽しむことができました。はい、きっともう一回観ると思います。

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テラスBeerの画、第二弾。

夏の気分ですが その前に梅雨がありますね。
PCに向かってこれを打ってた先ほど、点けてたテレビのNHKスペシャルで「水害リスク」やってました。
本作『グレートウォール』の饕餮は60年に一度やって来るようですが、毎年何処かしら 〇〇年に一度 と言われるような豪雨による水害に泣く昨今、せめて今年は何処も災害に当たらぬようにと祈ります。



posted by ぺろんぱ at 22:25| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記