2014年06月26日

ヒヤシンス・ブルーの少女(本)


  自宅でも実家でも、近所への用事に時々自転車を使います。

自転車といっても、新型エイリアンみたいなヘルメットを被って乗るカッコイイのんじゃなくてフツーのお買物自転車です。いわゆる“ママチャリ”というやつですね。因みに自宅のMyママチャリには「いしばしクン」と名前を付けています。(なんのことはない、ブリジストンの自転車だから ^^;)
先日、若い子の真似をして久々に立ち漕ぎしてみました。ほんの10メートル程でしたが気分爽快。ちょっと目線が高くなると受ける風が違いました。

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とある散歩道で出逢った蝶。
結構シャッターチャンスを提供してくれていたのに(それもカメラ目線で!?)こんなんしか撮れず仕舞い。スマホカメラの限界というより、そもそも写真の腕無し…しゅん太郎(あ、意図せずして十七文字)。


かわいい昨秋以来、時々会社へお越し下さることになったお客様、T子さん。
ピアノを愛し、大胆且つセンスの光る独自のアレンジでもって素敵な演奏を披露して下さる女性です。
先日のご来社時にふとしたことで映画の話になり、「お好きな映画は?」と尋ねられたので幾つかの映画タイトルをお伝えしたところ、そのうちの一作をDVDで探してご覧くださり感想をお便りして下さいました。そして代わりに「映画ではないのですが」とご紹介下さったのが小説『ヒヤシンス・ブルーの少女』(スーザン・ヴリーランド著)です。T子さんは(なんと!)原書で読まれたのですが、和訳された一冊が早川書房から出ているとお伺いし、早速にJ書店で買い求めてきました。

『ヒヤシンス・ブルーの少女 Girl In Hyacinth Blue 1999年(早川書房) 長野きよみ訳』

一枚の埋もれたフェルメールの絵と、それにまつわる所有者たちの物語を紡いだ連作短編集です。
登場する絵は実際にある絵ではないそうです。物語は「現代のアメリカから始まり、第二次大戦中のアムステルダム、19世紀オランダ、1700年代のオランダの村、そして絵が描かれた発端へと時代を遡ってゆく(書評サイトより)」のだそうな。

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右側は原書です。原書の方は「こちらもどうぞ」とT子さんが貸して下さいました。それではと、村岡花子さんのように「辞書片手にこぴっと読んでみるずら」と思いましたが、1ページ目であっさり諦めました。

表紙の絵は実際に存在するフェルメールの絵「真珠の耳飾りの少女」ですね。
「真珠の耳飾りの少女」は映画にもなっていますけれど(2003年制作 スカヨハ主演 公開時に私も観に行きました)、絵ハガキも一枚持っていて自宅のコーナーラックに他の何枚かと一緒に飾ってます。柔らかな光と影が混ざり合い人物画にさえも不思議に郷愁を感じさせるのですね、フェルメール。

春樹小説の再々々...読月間はまだ続いていますので、いま再読中の『ねじまき鳥クロニクル』(全3巻のうち第3巻目です。これは読み返すたび「やっぱり傑作やなぁ」と思いますデス)が終わったらこちらを読みにかかります。ヒヤシンスブルーの少女も早く読みたい、楽しみです。
T子さん、素敵な一冊のご紹介をありがとうございました。


さて、夏至が過ぎてしまってこれからは一日一日、少しずつ日が短くなってゆくのですね。こう書くと自分が如何にペシミストだか分かります、いや、単にネクラなだけかな。
しかし夏はこれからが本番です! ささやかでもよいことのある、どうか佳き夏でありますよう。

バルで白ワイン.JPG

会社近くに新しくオープンしたフレンチバルで、夏向きのさっぱりとした白を。
きりりと冷えてて美味しゅうございました。14時からお昼呑みもできるお店です。


posted by ぺろんぱ at 12:22| Comment(12) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ぺろんぱさん、こんばんは^^

>「ヒヤシンス・ブルーの少女」
紹介文を拝読して「これは是非とも読みたい!」と思い
近所の図書館を検索したらあったので早速予約してしまいました。
受け取りは来週末になると思いますが今からとっても楽しみです♪
素敵なご紹介をありがとうございます^^

原書の表紙も翻訳本とはまた違う趣があっていいですね。
日本でフェルメールと言えば「真珠の首飾りの少女」ですが
アメリカでは「絵画芸術」が代名詞なのでしょうか。
こう言う違いが分かるのも面白いですね。
と言っても私も原書は絶対に無理ですが(笑)
Posted by ami at 2014年06月29日 20:09
amiさん、こんばんは。

私も今はこちらの本にかかっております。ただいま第3章目です。
フェルメールの画のように、画の背景に想像力を馳せてしまう、そんな魅力が感じられる物語です。お楽しみになさってくださいね。(*^_^*)

>アメリカでは「絵画芸術」が

本当ですね。
原書と和訳本の違いが!
なるほど、ハッとして鮮やかな感覚に陥りました、ありがとうございます!

私も原書は絶対に無理です。(・_・;
でも本書で和訳された文章には時に美しさも感じられて、「違う国の言葉(しかも長い物語の一文一文)を自分の国の言葉に生まれ変わらせるのって、もちろん難しくはあるけれど素晴らしい芸術なのだなぁ。」と改めて感じております、今。(*^_^*)


Posted by ぺろんぱ at 2014年06月30日 19:15
めっきり 暑くなりましたね。
蝶のお写真,すごく上手で見惚れてしまいました。
カメラは普通のデジカメ?腕がとってもいいんですね。
この写真,蝶もお花もきっと実物よりも美しいのでは?
わたしは写真の腕はイマイチでうらやましい限りです。

最近やっとウィスキーを復活させました。
ボルドーワインばかり飲んでいましたが
さすがに常温で飲む赤ワインは日本の夏の飲み物ではありませんね。
とはいえ,きりりと冷えた白ワインは,甘みがちょっと苦手で・・・どんな辛口でも白は赤より甘みがありますから。

で,2年ぶりくらいにハイボールを。
ウィスキーはアイラ島のスコッチが好きで
一番好きなのはラフロイグなのですが
今晩はボウモアをいただいています。
この煙くささが大好きなんです・・・・。

お風呂上りに至福の時ですね〜
ちなみにフェルメールの絵も大好きです。


Posted by なな at 2014年07月01日 22:39
ななさん、こんばんは。

先ずは拙ブログのサーバーの不具合をお詫びいたします。
時々不調に陥る拙ブログサーバーですが、コメントの反映が(私の承認後も)速やかに行われないことがあって困っています。今回もななさんのコメントに気付いて直ぐに「承認」をクリックしたにもかかわらず何故かブログ上に長い間反映されず、、、本当に申し訳ないことです。
しかしこれに懲りられませず、どうぞまたお起こしいただければ嬉しく思います。宜しくお願い致します。

さて、写真。
デジカメは日頃持ち歩くのが重くて、ついついスマホのカメラで撮影してしまいます。最近の画像はこの蝶のも含めてスマホのカメラです。お褒めいただいて恐縮です。私はカメラの腕もセンスもちっともありません。情けなくなる位です。
でもななさんが褒めてくださったからには、明日から重さを厭わずデジカメを持ち歩いて頑張ってみようかと思ってます。(*^_^*) ありがとうございます。

ラフロイグ!ボウモア!
なんと!アイラのシングルモルトがお好きとは!シブいですね、ななさん。
でも私もラフロイグもボウモアも好きです。一度イイと思ったらクセになりますよね、あの深いスモーキーさは。そんなななさんにはいつか是非春樹のエッセイ『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』をご一読いただきたいと思います。(*^_^*) この一冊は写真も素敵です。

私も久々にスコッチが呑みたくなってきました。
ななさんを真似てお風呂上がりに「日本の夏は夜空を見上げてアイラのスコッチ!」といきましょうか(*^_^*)。


Posted by ぺろんぱ at 2014年07月02日 21:30
おお ぺろんぱさん
さすが!アイラモルトで話が通じますね!
同僚の誰もがアイラモルトを知らなくて・・・

実は子どものころから煙の匂いが好きで
昔はいろいろ燃やしてもよかった時代なので
焼却炉や炭の匂いが好きで好きで
それでウィスキーでも特にスモーキーなアイラモルトが気に入ったのかも。

バーボンはビールで割ると相性がいいので
それはそれで好きなのですが
シンプルなソーダ割りは断然アイラモルトです。
いつかアイラ島へ行ってみたいです。
アイラ島の名産の牡蠣にボウモアをかけて食べてみたいですね。
アイラモルトはボトルの栓を空けるとまず香りを楽しみます。
そのときに煙臭さが際立つものがたまりませんね。
ラフロイグのクォーターカスクなんか濃いせいか,煙臭さが強いのです。うっとりしてしまいますね・・・・
ウィスキーは・・・なぜか酔えないお酒ですが雰囲気がいいというかオシャレというか・・・わたしにとっては夏のお酒です。
居酒屋のハイボールは薄すぎて駄目ですね〜
やっぱり家呑みに限ります。
Posted by なな at 2014年07月03日 00:40
ぺろんぱさん、こんばんは。

蝶の写真上手く撮れていますね!
うちの家の庭のゆずの木に揚羽蝶が毎年卵を産み付けるようで、春には毎日のように揚羽蝶が飛び立っていきます。
それを撮りたいと思うのですがいつもうまくいきません。。。

ご紹介の本、ヒヤシンスブルーの少女、amazonで中古が安く出ていたのでさっそく注文しました!
届くのが楽しみです。
フェルメールの絵は実はまだ実物を見ていません。
以前に「フェルメール光の王国展」と題したフェルメールの絵を最新の技術でリクリエイトした作品展を観ただけです。
でもあの青、とても魅かれるものがありました。
いつか本物を観てみたいです。

本をプレゼントされるって素敵ですね。
でも誰にでもってわけでもないですね。
私は本か花かお酒のプレゼントが好きです^^
Posted by Jupi at 2014年07月03日 18:41
ななさん、再びこんばんは。
お越し下さり嬉しいです。

アイラのウィスキー、「それを一番好き」と仰る女性は、私などからすればそれだけで完璧にその女性の御名をインプットです、興味津々です。(*^_^*)

そうですか。
煙の匂いがお好きというのも興味深いですね。ななさんの遙か遠いご記憶の「何か」がななさんの心を打つのでしょうね。

それからもう一つ、PCを飛び越えて握手させて頂きたい思いが!

>バーボンはビールで割ると相性がいいので
>それはそれで好きなのですが

ボイラーメーカーというそのカクテルについて、拙ブログでも過去にちょいと振れたことが一、二度あるのですが(私は好きで)、他の女性から(男性からでさえ)全く賛同は得られず・・・「手っ取り早く酔えるお酒」というイメージもあるそのカクテル名からして“どうもなぁ・・・”という感じなのだとか。
でも、美味しいですよね! 美味しいですよね!! (思わず繰り返してしまいました。)

それから、「ソーダ割りを断然アイラモルトで」と書いておられるのにも改めてシブイなぁと感じております。とても贅沢な、そしてこだわりのある呑み方だと思います。私もラフロイグやボウモアのソーダ割りは未体験です。是非今度やってみますね。

>ラフロイグのクォーターカスク

熟成樽が1/4、っていうラフロイグですよね。
1/4樽熟成のラフロイグも私は未体験だと思いますのでこちらも是非いつか。
どのお酒も多かれ少なかれそうですが、ウイスキーは「香」ですよね。

フェルメール。
ななさん、クリスチャンでいらっしゃいますよね。この本、あと二つの章を残していますが、読んでいてキリスト教の精神が根底に強くある物語と感じます。こちらも機会がございましたかいつか一度ご覧になってくださいね。

最後に・・・

>居酒屋のハイボールは薄すぎて駄目ですね〜

ここにも激しく同感です!! (*^_^*) 


Posted by ぺろんぱ at 2014年07月03日 20:43
Jupiさん、こんばんは。

そういえば実家の庭で先日はモンシロチョウを見ました。アゲハチョウは未だ…。モンシロチョウの時もちょいとカメラパチリの食指が動いたものの間に合いませんでした。動くものって撮影が難しいですね。
・・・って、なんだかこう書くといかにも日ごろカメラを手にしているみたいですが私は全く気まぐれカメら小僧?です。しゅん太郎。
掲出の画の蝶は書いている通りずいぶん長い間ショットシーンを作ってくれていたのに、本当にふがいない私です。

この本、もう少しで読了ですが出会えてよかったと思う一冊です。Jupiさんのご感想がうかがえるなら楽しみです(*^-^*)。

>「フェルメール光の王国展」と題したフェルメールの絵

それ、きっと素晴らしいものだったのでしょうね。私なんてなんとなく好き、という類にすぎません、全く。光≠ェ需要なモチーフとしてそこに焦点を当ててのもの、、、私も機会があれば観てみたいです。

本のプレゼントは嬉しいですね。
この本は(和訳本を)私が購入したものですが(原書はお借りしたものです)、先日拙ブログにアップの向田邦子さんの料理本は某女史から贈って戴いたものですし、とても嬉しく拝読しております。(*^-^*)

勿論、お酒のプレゼントはJupiさんと同じく大好きです!!(*^-^*)



Posted by ぺろんぱ at 2014年07月03日 21:12
再びお邪魔します。

そうそうボイラーメーカー!
蒸留酒を醸造酒で割ったものは
焼酎をビールで割った「爆弾酒」なるものが
韓国ではありますが,わたしはアメリカ産の
バーボンをビールで割ったボイラーメーカーが好きですね。
ウィスキーを満たしたショットグラスをビールのジョッキに放り込んで飲むのが正統派みたいですね。
映画ではリバー・ランズ・スルー・イットで見ましたね。
一度やってみたい飲み方です。
わたしは普通に大ぶりのグラスに氷とバーボンを5分の1くらい入れ
その上からビールを満たして飲んでいました。

アイラモルトはやはりラフロイグは手に入らず・・・
ちょっと遠出しないとダメみたい。夏休みになったら買いに行きます。
今夜はカリラをウィルキンソン・ソーダで割っていただいています。
アイラモルトはアードベッグも好きです。男性的で。
でもやっぱりラフロイグには敵いませんね・・・
Posted by なな at 2014年07月16日 01:04

ななさん、ようこそ!です。

爆弾酒ですか、なるほど。しかし私も断然ボイラーメイカー派です。(*^-^*)

>大ぶりのグラスに氷とバーボンを5分の1くらい…

イイですね〜。猛烈に呑みたくなってきましたが、今日はビールはありますがバーボンがありません(涙)。明日の夜まで禁断症状??が出ませんように。^_^;
リバーランズ…、その点にだけこだわって観返してみるのも贅沢ですよね。

ラフロイグ。
そういえば私もボトルを入手して呑んだのはかなり以前の海外の旅での買い物でした。ちょっと大阪の近隣の大型酒店を探ってみますね。
カリラやアードベッグの名前まで出てくるとは・・・いやはや、やっぱりななさんシブいです。アードベッグはアイラの中では最もクセのあるいアイテムではないですか? ラフロイグはそれよりも少し洗練??された感じ、とか。私はアードベッグは未体験です。いつか味わってみたいです、できれば現地で。(←これはきっとななさんも同じ想いかと〜 (*^-^*))。




Posted by ぺろんぱ at 2014年07月16日 19:53
ぺろんぱさん、ご無沙汰しております。

拙ブログへコメントいただいてから一月以上も放置したままで
本当に申し訳ありません。
今都合により拙ブログのコメント欄を閉じておりますので
こちらでお返事させていただくことをお許しください。

>「 ヒヤシンス・ブルーの少女 」
おそらくこの作品を読んだ誰もが自分なりの
「 ヒヤシンス・ブルーの少女 」を思い描いたのではないでしょうか。

>この絵はどこかにひっそりと存在するような気がしています。
本当に。そして今もどこかで誰かの人生の一瞬に寄り添っているのかもしれませんね。
そう思うとちょっとわくわくしてきます(笑)

ぺろんぱさんのご紹介がなければ
おそらくその存在すら知らずにいた作品に出会うことが出来て
本当に感謝しています。ありがとうございました。
Posted by ami at 2014年09月23日 09:26

amiさん、ようこそです。
貴ブログのコメント欄のこと、承知いたしました。そんな中でわざわざこちらにお越し下さりありがとうございます。お気遣い、嬉しいです。感謝いたします。

私も私なりの=uヒヤシンス・ブルーの少女」を思い描いて心に残しました。もう既に?私の中では実在の(でもひっそりとした)作品です。(*^-^*)

amiさんの最新記事も読ませて頂きました。
お身体は大丈夫ですか。ゆっくりとご快癒の方向へと祈っておりますよ。
『花嫁と角砂糖』に興味津々です。BSPなら録れたのになぁと、いつの放送だったのか全く気付かず残念です。すっかり情報に疎くなってイケません、私。

amiさん、コメント投稿はいつかの楽しみとして、また定期的にお伺いさせていただきたく思っています。よろしくお願いいたします。(^−^)



Posted by ぺろんぱ at 2014年09月23日 21:48
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