週末の一本をあれこれと迷っていた挙句、直前に無料優待券を戴きました。

ちょっと凹むこともあった週末、深く考え込んでしまう映画は登場人物に自分を投影させてしまうので余計凹む事になりますが、その点こういう映画はいいですね。
だって投影のしようがありませんもの。
なんてったって登場人物はIMFの花形スパイ・イーサン・ハントなんですから・・・・。
演じるの天下のトム・クルーズなんですから・・・・。映画の宣伝に来日して新幹線まるごと借り切っちゃう人なんですから・・・・。
そこはもう別世界なんですよ。
思考をゼロにして、手に汗握ってハラハラドキドキして・・・。約2時間の上演時間は確かに凹みからは開放されました。(私の凹みなんて所詮そんなもんなんですね。)
story
一流のスパイとして名を馳せたIMFのエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ)。
現在は引退し、教官として優秀なスパイの育成に努めていた。
フィアンセのジュリア(モシェル・モナハン)との結婚を控えて幸せな日々のイーサンのもとに「教え子であるエージェントのリンジーを救え」という指令が届く。そんな彼の前に、国際的な闇ブローカー・オーウェン・デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)が立ちはだかるが…。
1作目・2作目に比して、3作目のこれはそれこそ「戦争」という感じです。
スパイモノの小道具(特に、マスクの製造過程は面白いです!)も満載ながら、ヘリが舞い、ミサイルが飛び交い、これでもかというほど銃の応酬がありあります。
私としては1作目、2作目の方がストーリー&映像的には好きですが、「シリーズ最高傑作」との宣伝がなされていることも確かです。
モノとモノとがぶつかり合って爆音と噴煙と血と汗がフィルム全体に広がる・・・実は余り好きではないこのパターンが、この映画にはバンバン展開しています。けれどスクリーンから目が離せない・・・・それがやはりハリウッド映画の財が成す“魔術”なのでしょうか。
まさしく“impossible”なことが“possible”になっています。
ここまでくると「イーサン」はもう「神さん」です。(オヤジギャグ、寒〜い

でも本当に、生身の人間じゃあれだけのことは出来ません。
フィリップ・シーモア・ホフマンの悪役ぶりも良かったです。
私は『マグノリア』以来彼のファンですが、柔和な笑顔とちょっと弛緩した肉体でこういう冷酷な悪役を演じられる彼ってやはり“出来る”役者さんです。
トム・クルーズは相変わらずの健康体ぶり。
殆どのシーンをスタントなしでやったというのが本当なら脱帽です。
新幹線借り切ってCMするだけの意気込みが分かります。
思考をゼロに、と書きましたが、学ぶことは沢山あります。
悪はどこかで“循環”しているということ。そして“悪でないもの”と表裏一体であるということ。
人は守るべき存在があると臆病になる、と同時に、恐ろしく強くもなれるということ。
それから・・・「この人、胡散臭いんだけどなぁ…」と思う直感は大抵当たっているということ。
映画が終わって後方の女性が思い切りスパイになりきって「次のミッションは?」と言っていました。
エンディングに流れるあのテーマ曲が妙に気分を高揚させてくれるのですね・・・次への期待に・・・。
さて、2時間のフィルムが終わって再び凹みの世界へ。
けれど私にはもう一つの凹み解消の方法がありました。これは解消ではなく単なる“逃げ”なんですけれどね。
うたかたの夢うつつの世界。そう、アルコールに酔った世界も“impossible”が“possible”になるのです。
今日飲んだ中、素敵に夢うつつに誘ってくれた品を。
(時折ふらりとお邪魔するBar「刀や」さんにて・・・・。)
日本酒「瑞冠 発泡性無濾過生原酒」、シェリー酒「ヴァルデスピノ」。そして「酒盗&マスカルポーネ」。



いくらでもお酒がすすみます。
友人Mへ・・・・・・
酔ってセンチメンタルなメールしてごめんね。
復活したから大丈夫。
さあ、次ぎのミッション、次ぎのミッション!