2006年08月04日

いつか広島の美酒で

 通勤路、木々の合間を通る時には、蝉の大合唱が空気を圧する中一瞬の眩暈すら覚えます。夏、ですね。

 昨日の仕事帰り、大阪駅ビル内の一室で行われた「広島の酒・唎利き酒会」に参加してきました。
小さなスペースに広島の蔵元さんが6社、其々にご自慢のお酒を並べて試飲してもらうという、チラシにも手作り感あふれる何だかアットホームな感じの唎利き酒会でした。

受付で試飲用の小さなカップと燗酒用の猪口と試飲した酒を吐きだすためのコップを手渡されました。
3つも器用に持てなかったので「私はどうせ全部飲み切っちゃいますからこれはいいです。」と言って紙コップを返上したら受付の女性に笑いながら「大丈夫ですか?」って言われました。(本来、唎利き酒というのは口中に含んで香味を唎利いてから吐き出すものなんですが、まあいいじゃありませんか。そんな勿体ない・・・決定。)


 特に印象に残ったお酒をご紹介します。

盛川酒造さんの期間限定酒「白鴻 純米吟醸・無ろ過生原酒」の「八反35号」「千本錦」「広島雄町」です。
これは同じ酵母を使い、同じ精米歩合で、使用する酒米のみを広島を代表する酒造好適米3種で造り替えた、蔵元さんの自信作だそうです。

来ておられた蔵元の社長さんによれば飲み比べを楽しむなら、「八反→千本錦→広島雄町」の順が、段々どっしり感が増していく過程が分かって面白いとか。私もその順に倣って試飲させて頂きました。
           muroka06.jpg 
              左から、八反・千本錦・雄町
             (写真は蔵元さんのH.Pより転載)
   
全て無ろ過の生原酒なので、全て決して軽くはありません。しかし、主原材料の違いというのは本当に妙味です、少しずつ、舌に乗せた瞬間の感じと喉を通った後口が別々の存在感を残します。

濃醇辛口というのが基本的には私の好みながら、一番濃いとされる広島雄町より千本錦の方が私は気に入りました。
広島雄町のものはコクとともにキレを備えているので、逆に喉越しが綺麗過ぎたのかも知れません。
3種楽しんだ後、ぬる燗にしてもイケますよと仰る「八反35号」「広島雄町」のぬる燗を試飲・・・純米酒特有の旨みがミルキーな感じに口中に広がりました。全く別物として楽しめます。
こちらの仕込み水・野呂川の伏流水も飲ませていただきました。
軟水の中では名水中の名水だとか、ありがとうございます。

 もう一つ、最後のブースで女性の方(蔵元の社長の娘さんに当たるお方で、広報を担当されている由)が饗してくださった榎酒造の貴醸酒「華鳩 貴醸酒7年貯蔵」
              kijoshu300-2.jpg 

古酒、貴醸酒の類は実は進んでは飲まないのですが、この女性に是非試してみて下さいと言われたのが、アイスクリームにかけて戴くこのお酒です。アイスクリームにラム酒をかけるのはよくありますが、貴醸酒とは・・・。
確かにラムは香が強すぎる分、日本酒は優しいですからアイスクリームと馴染むかもしれません。
そう思いながらの試飲ならぬ試食の感想は・・・馴染むことは確かながら、ラムに比すとやはり“甘 対 甘”になってしまってしまうかなぁ…と言うのが正直なところでした。

でも何が気に入ったかって、やっぱり広報担当として頑張っておられるこの女性です。
「ちょっと待って!これを是非!」と言いながらハーゲンダッツのアイスを急いで盛り付けて下さったその熱意に感動しました。
華鳩・・・・そういうことで、この名をインプットです。

美味しく、且つ、楽しいひと時でした。
関係者の皆さん、ありがとうございました。 
 

 CSで録画録りしたまま観ていなかった映画があります。
『父と暮らせば』(黒木和雄監督)ですが、これは広島を舞台にした映画です。
           父と.jpg 映画「父と暮らせば」より
              
 先述のお酒は大阪方面では広く頒布はされていないものの、近いうちに広島の美酒を傍らに置いて、“シネマで乾杯!”しながらこの映画をゆっくり観てみたいと思います。(感想はアップ予定)







posted by ぺろんぱ at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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