今週末は劇場でのシネマ鑑賞は双六で言うところの「一回休み」。 今日はいつもと趣の違った「乾杯話」をします。
週末、女三人旅と称して有馬に行く。
猫の持病が出て以来お泊り旅は初めてのことであるため、ほんの一泊なのに旅支度にも何だか手間取ってしまった。
集ったのは有馬の某温泉旅館の持つリゾートロッジである。

案内されたロッジは(3人なので)<ファミリータイプ・2階建てロッジ>、一階がバス・トイレ・リビング・キッチン、二階にベッドルーム二つという間取りだった。
一人は職場も近く、たまに逢ってお酒を飲むけれど、もう一人は広島在住で逢うのは3年振り。今旅のメインテーマは温泉と夜のロッジでの語らいだった。(3年の間に、其々に“出来事”はあったけれど、「基本的に生き方は同じだね」としみじみ語る・・・こととなる。)
温泉

まずシャンパンで乾杯。このシャンパンが凄く美味しかった。<マム/コルドン・ルージュ・ブリュット>、今のF1の公式シャンパンである。
グラスの底から立ち昇る一筋の小さな気泡が、シャンパンが“ハレ”の飲み物であると実感させてくれた。
シャンパンを軽く飲み干した後は赤ワイン<ドゥルト・フレール ヌメロ・アン 2004>をボトルで。
「アロマティックでバニラやトースト・キャラメルのような香りと、なめらかでエレガントな味わい」が特徴とされるこのワイン、成る程“あまやか”な香りがあってボディーもしっかりとしたフルで、メインのお肉料理との相性もよかった。
ちなみにメインは、三人が<イベリコ豚のグリエ><和牛ランプステーキ><子羊のロースト>と別々のものをオーダーし、お互いに少しシェアして其々の味をワインと共に楽しんだ。

なかなか素敵なワインだったのでラベルが欲しいと言うと、お店の方がラベルをラベルノートの1ページに貼り付けてコルクと共に持たせて下さった・・・感謝・・・ありがとうございます。
食べ進み、飲み進み、次はデザートという段になって、ワインを飲み干した女三人はロッジに其々持ち込んだワインが恋しくなってくる。
デザートと食後のコーヒー、食べ残した自家製パンを「ロッジにお運び」して下さるというレストラン側の温かい配慮を得て(多分、言うこと聞いとかないと酔って暴れられる

持込みワインは3本の赤ワイン・・・程なく届けられたデザートの盛り合わせとおつまみをテーブルに並べて赤ワインを開ける。
周りは幾つかのロッジと山の木々で、カーテンの隙間から洩れる月明かりと小さな室内灯だけのほの暗い部屋は、心地よい静寂感と「確かにいつもとは違う空間に居る」と思う“旅の刹那感”を私にもたらしてくれた。
我が家でお留守番の猫君の顔が過ぎりつつも、赤ワインが一本空き、二本目を開け・・・。

語り、飲み、語り、飲み・・・。
「いろんなことがあって、今の自分がいる。」
三人とも、多分いろいろと話しながら結局はそいうところに行き着いていたんじゃないかと思う。
一人が撃沈し、二本のボトルが空になったのを機に残り二人も「おやすみ」と言って眠りについた。
「有馬で乾杯!」の夜のお話でした。



