その中から一昨日の夜に鑑賞したものをここに記します。
『ドリームガールズ』(ビル・コンドン監督)です。
これ、公開時に観に行こうかなと迷って結局見送ってしまっていた作品です。思いがけず自宅でゆっくり鑑賞の運びとなって嬉しかったです。友人Mちゃん、ありがとう。(*^_^*)
story
トニー賞で6部門を受賞した伝説のブロードウェイミュージカルを映画化したエンターテインメント作。シカゴ』で脚本を担当したビル・コンドンが監督と脚本を担当し、コーラスガール役にはグラミー賞受賞者のビヨンセ・ノウルズが扮する。
エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組は、コーラスグループ“ドリーメッツ”を結成し、成功を夢見てニューヨークへ旅立った。やり手マネージャーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、大スターのジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスとしてデビューするが……。(シネマトゥデイより)
※掲載写真は全て映画情報サイトより転載させて頂いております。

夢を抱いてステージに立った若い女の子たちの栄光と挫折。
そして挫折を乗り越えたあとの彼女たちのしなやかさ。
準主役ともいえるカーティス(ジェイミー・フォックス)や、JBをイメージしたとされるジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)、その他の脇の男優陣が皆“添え物”と思われるくらい、この女性たちのドラマは女性の心にビシッとバシッと直球を決め込んでくれました。
元来ミュージカルは(私的に)あまり得意でないのですが、時折深く心に響く歌詞や、派手さよりも斬新な動きを取り入れたダンスなど、それらに魅せられて130分は気持ちも澱むことなく過ぎていきました。
アカデミー助演女優賞を取ったエフィ役のジェニファー・ハドソンもなかなか素敵でしたが、私は何と言ってもディーナ役のビヨンセの魅力なくしてこの映画は成り立たなかったと思います。
オーディションにやって来た“田舎の垢ぬけてない小娘”的な雰囲気から、一気にスターダムにのし上がり、カーティスと結ばれ、アーティストとしても一人の女としても勝ち組となった頃の自信に裏打ちされたあの完璧で美麗な姿まで・・・その成長と変貌を本当に見事に見せてくれました。
ビヨンセはこの役の為に10s 減量したことはよく知られていますが、その魅惑の眼差しから痩身のシルエットまで、スクリーンに映る彼女は本当に美しかったですね。

ディーナやローレル、ミシェルは、一度は大切なものを失い、道にも迷い、出口を探してい間に何年かの歳月を経てしまったけれど、何にも代えがたい“スポットライトの栄光”を手中に収めたわけです。彼女たちを原石から眩いダイアモンドに変えてくれたのです。
・・・二人より少し迷い道が長かったエフィも、これからがダイアモンドになる時。
エフィーが夢に破れ、一度は自堕落にお酒とお金の浪費に明け暮れる日々があったのだとしても、彼女が最後の最後でプライドを失わなかったことは同じ女性として喝采を送りたい気持ちです。
彼女たち4人は、曲折を経て「一番大切なものが何か」が分ったから、もう迷うことはないはず・・・そう信じたいですね。

ジェームズ・アーリーを演じたエディ・マーフィー。
彼がこんな役をやるのが意外、且つ新鮮でした。
いつもは主役として華々しくスクリーンを縦横に駆け回ってる感じの彼が、仕事にも女性にも仲間との友情にも中途半端で満たされないまま非業の死を遂げる二流アーティストとしての役柄を演じるなんて・・・。しかしそれだけに妙に心に残るエディーでした。
惜しむらくはエフィー(ジェニファー・ハドソン)の描き方。
彼女が「道に迷って」いる間の、彼女なりのもがき苦しむ姿が欲しかったなと思いました。
だって本当はエフィーは、“切実に”舞台の上で歌いたかったのですもの。彼女の屈辱と慟哭は想像を絶するもののはず。
誰にも内緒で愛する人の子どもを産み育てたほどのエフィーの、その苦悩の挫折をもう少し丁寧に追ってほしかったなぁというのが残念なところです。

さてさて、昨日はこの映画のレヴューをアップすべく早くお家に・・・と思う心は棚に上げて(その棚に厳重に鍵をかけて)、久々のJazz Bar ウィッシー・ウォッシーへ

美味しいハード・リカーとママさんとの語らいとを楽しみに、先日ブログに記述の『村上ソングス』の中から幾つかの曲もリクエストさせて頂きました。
リクエストした曲名を、マスター氏&ママさんは「全部ありますよ、有名な曲ですから。」とさらりと。
そして一曲ずつ、私の聴くに任せて下さるように何も語らずにかけて下さいました。
♪On A Slow Boat To China
Born To Be Blue
Blue Monk
そして、Anita O'Day のアルバム
リクエスト曲にスウィングしながらいただいたのは3杯のお酒。
ダイナマイトカクテル、いつもの<ウィッシーウォッシー>に続き、
ダークラム<キャプテン モルガン>をオン・ザ・ロックで
夏に向けてテンションを高め、ジン<タンカレー>をオン・ザ・ロックで


猫事情で早帰りせねばならない身とはいえ、いつも以上のハイピッチでグラスは空に・・・。
心地よい酔いもハイピッチでやってきて、小さいけれど確かな幸せ(村上春樹氏曰くの「小確幸」)が・・・。
これは劇場で観た作品でした☆
が・・エディの(控え目ながらも、の)弾け具合が素晴らし過ぎて、
彼が退場(?)してからの展開を・・殆ど覚えてません(・ω・)
あれって脚本的にああ言う流れで良かったんですかねぇぇ?
ワタシは「制作スタッフとエディ側がもめたのかも・・」とか勝手なことを邪推してしまったりします(=^_^=)
あ、ここに記事がありましたです。
http://tim3.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/index.html
確かにエディーさんの弾け具合は凄かったですね(^_^;)。でもあの“弾け方”もなんか寂しくなかったですか??
>あれって脚本的にああ言う流れで
う〜ん・・・誰かの「死」で3人の女性達の“辛うじて心を支えていた棒”がポキッと折れちゃった・・・という流れだと解釈すればエディーさんの「退場」も納得がいくのではないかと思うのですが・・・納得いきませんか(^_^;)?
・・・・・・・・今、添付の貴記事に飛んできました。
>女性を元気付ける効果の方が強い
そうかもしれません。
私も、男性陣が(TiM3さんのお言葉を借りるなら)「キャラが薄い」と言えると思いました。(TiM3さんにとってはジミーさんは別だったみたいですが(@_@))
けれど、ジミー(エディー)についてとても熱く語っておられるので、私もその視点で再見してみたら何か別のものが見えるかもしれません。
スピンオフしてジミーの半生を描く映画を作ってもらっても面白いかも・・・。
>作ってもらっても面白いかも・・・。
それこそ、潜入捜査でショウビズ界をあらしまくるシンガー=エディの活躍を描いた
『ビバリーヒルズ・コップ4』辺りが観たいかも、です(=^_^=)
遅まきながら、3年目突入おめでとうございます♪
この作品は手元にあるものの未見のままでしたが、
タンカレーの名を目にして喉が鳴りました(笑)
そろそろ観ておこうかと思います。
『村上ソングス』も興味が湧きました。
あと少し残った激務が片づいたら、読みたいです。
未見ですのに、お邪魔してごめんなさい。
ぺろんぱさんの素敵な文章に酔わせていただきにまたお邪魔させてくださいませ♪
この映画は劇場で見たよ。
始めから最後まで飽きる事無く、はまったです。
音楽映画っていいですね。
ママ、マスターも相変わらずみたいですね。
>シンガー=エディの活躍を描いた『ビバリーヒルズ・コップ4』
あぁ!それならエディさんが弾けまくってても「哀しく」はありませんね。是非とも舞台で○○○○○○して頂いて・・・。
>3年目突入おめでとう
ありがとうございます(*^_^*)。
今後とも宜しくお願い致します。
>未見ですのに、お邪魔してごめんなさい
とんでもないです!大歓迎です!
逆に「観る意欲」を消失させてしまう文章だったらゴメンナサイです!
お時間が取れるようになったら是非『村上ソングス』共々お験し下さいね。
私はfizz♪さんに更に喉を鳴らして頂けるよう、お酒の探求に精進します。(^_^)
劇場でご覧になったとの事・・・スクリーンで大画面&大音量でご鑑賞されたのなら良さも倍増だったでしょうね(^_^)。
特にエフィが去りゆくカーティスを想って熱唱するところなんて・・・。
Bar W.W は Jazz素人の私にも優しい空間です(*^_^*)。