2006年10月14日

ブラック・ダリア →ブラック・ルシアン

 今日は迷った挙句、結局前ブログでご紹介していたR-15指定の『ブラック・ダリア』(ブライアン・デ・パルマ監督)を観に行きました。
劇場は10月4日に新しくオープンしたOSシネマズミント神戸
            ミント.JPG ミント エントランス         
 
ブライアン・デ・パルマ監督ということでかなり期待していましたが、やはり期待が大きすぎると駄目なのですね。
視点がボンヤリぼやけた感じで、まるで梅雨時の朝の如くどんより晴れない気分で劇場を出ました。

story
 1947年、LA市内の空き地で、腰部分を切断された女性の惨殺死体が発見される。その女性エリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)はハリウッドで女優になる夢を抱きながら哀れな最期を遂げたのだと判明する。LA市警の刑事、バッキー(ジョシュ・ハートネット)リー(アーロン・エッカート)はその捜査にあたるが・・・・。(シネマトゥデイより)
             325047view007.jpg
 これはLAで実際に起った事件を小説にした『ブラック・ダリア』(ジェイムズ・エルロイ作)を基に映画化されたものです。
実際の事件は迷宮入りしており、犯人は捕まっていません
その事件に原作者であるエルロイがある結末を用意したわけですが、(小説ではどう描かれているか分かりませんが)この結末がエリザベスの死を全く意味ないものとしてしまった気がしました。

全編を観終えて考えてみると、この映画は事件そのものよりも、その事件を解明して行く上で生じる様々な人間関係、特に二人の刑事の生き様の描写に重きが置かれていたと思います。

けれど、映画の宣伝が余りにもブラック・ダリア事件の事件性を前面に打ち出していただけに、観る側は(少なくとも私は)エリザベス・ショートその人の“人間”と彼女の中の何が事件を導いたのかをもっと深く掘り下げてくれるものと思っていました。
             325047view002.jpg
             スカーレット・ヨハンソン

確かに意味の無い犯罪もこの世には多い。
けれど、犯人をして「あれは・・・云わばジョークよ」と言ってのけられたエリザベスの凄惨な殺され方を思うと「では、そのジョークの対象に彼女が選ばれねばならなかった、その彼女の人生、運命とは一体何だったのか」と強く疑問を抱かずにはいられませんでした。

彼女の、アイラインで縁取られた大きな哀しみの瞳がスクリーンに映される度、彼女の生きてきた半生は如何なるものであったのか、思いを馳せざるを得ませんでした
それが表面的にしか描かれずに終わったのはとても残念です。

先述した二人の刑事の人間ドラマにも、二人の刑事に絡んでくる二人の美女(スカーレット・ヨハンソン、ヒラリー・スワンク)の人間性にも、必然性を感じられない令嬢一家の登場にも、実は事件の鍵となるその一家の成り立ちにも全てに於いて「感情を揺さぶられるほどのドラマ」を感じることが出来ませんでした
(スカーレット・ヨハンソンは好きな女優さんだけに余計残念でした。)

2時間というフィルムでは全てを描ききるには短過ぎたのかもしれませんね・・・。


 余談になりますが、本編の前の予告編では、いよいよ12月公開の『犬神家の一族』が・・・・物議をかもし出して結局は公開される『SAW-V』が・・・・・
さすがに大音量と大画面で観せられる『SAW-V』は、予告編といえどもキツかったです。

因みに「犬神家の一族」の前売券を劇場で買うとあの不気味な仮面を被ったスケキヨくんストラップが・・・、そして「SAW-V」の前売券を買うとジグソウのゲームオーバーストラップもれなく貰えるそうです。
う〜ん・・・・・どっちも欲しくないたらーっ(汗)


ブラック・ダリアでお酒といえば、思い出すのはブラック・ルシアンというお酒バーです。
仕事で知り合った友人の女性が好んで飲んでいたのを思い出します。
ウォッカ2に対してコーヒーリキュール1でステアします。コーヒーリキュールの色がブラック、飲むとほろにが甘い、ちょっとクセになるかもしれないカクテルです。久々に飲んでみたくなりました

  miaK007.jpg  77675.jpg ミア・カーシュナー
 
 本作のエリザベス役のミア・カーシュナーという女優、私は知らなかったのですが、とても惹かれるものがありました。

この女優さんを知ることができたことはよかったですね。
posted by ぺろんぱ at 20:58| Comment(4) | TrackBack(2) | 日記
この記事へのコメント
はじめまして。
コメントありがとうございました♪
僕も期待していたのですが、殺人動機などが薄く、少し物足りない感じが(^−^;
スカーレット・ヨハンソン綺麗でした☆
でも一番印象に残ったのは、マデリンの母親役のフィオナ・ショウでした。
怖すぎます(>_<)

ミア・カーシュナー、ストレートだと全く印象変わりますね。
Posted by りんたろう at 2006年10月17日 11:51
りんたろうさんいらっしゃいませ。
こちらこそコメントありがとうございます!
フィオナ・ショウ・・・確かに怖かった(・_・;)。あの人の場面だけ観たら「ホラー」ですよね。

予告編のSAW−3に付いて触れていたのは同じでしたね。神戸では違うパターンが2通り流れました。あの映像は一度で十分です。(-_-;)
Posted by ぺろんぱ at 2006年10月17日 19:10
こんにちは はじめまして!
っていうか、先日はご馳走様でした。
そう、sakaでございます。
私もおとといこの映画見てきました。
Bデパルマ監督が好きだったので
ひさしぶり!と期待してました。
が・・・・ああがっかり
部分的なカメラワークにはデパルマらしいシーンが見られたように思いましたが全体的には消化不足・・・・
ダリア事件にかかわった2人の刑事の
キャラクターの対比だけ・・・・?
この題材だったらDリンチが撮ったら
面白いかもなー思わされてしまいました。(普通すぎ?)
Sヨハンセンのぎこちないたばこの持ち方が終始気になって・・・・・
”ダリア”役のMカーシュナーが一番いい感じだったように思いました。
Posted by saka at 2006年10月20日 08:43
sakaさん、いらっしゃいませ!
先日はありがとう。
そうなんですよね・・・がっかりというのが正直なところですね。

>この題材だったらDリンチが撮った>ら面白いかもなー思わされてしまい>ました。
う〜ん、なるほど・・・って、私はD.リンチ監督の映画は2本くらいしか観てませんので(^_^;)強くは語れないです・・・(・・;)。

Sヨハンセンの煙草の持ち方同様、私はバッキーの終始野獣的な○○シーンが気になりました。特にテーブルの上では・・・「床にぶちまけた物、誰が片付けるんや」って思っちゃって。(・・;)

また遊びに来てください。ブログにも
ホームにも。
Posted by ぺろんぱ at 2006年10月20日 13:39
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「ブラック・ダリア」観てきました♪
Excerpt: ☆「ブラック・ダリア」 監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ジョシュ・ハートネット、スカーレット・ヨハンソン、アーロン・エッカート、ヒラリー・スワンク、ミア・カーシュナー、マイク・スター、フィオナ・..
Weblog: りんたろうの☆きときと日記☆
Tracked: 2006-10-16 20:30

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