2008年07月15日

幸せのレシピ(DVD鑑賞)

 暑いですね。晴れ
梅雨はまだ明けてなかったみたいですね。でも今日も凄く暑かったです。

午後、社用で外出した際、くらくらするくらいの日照りの堂島界隈で、上下白服に金髪ロン毛の男性と上下黒服に黒のグラサン、リーゼントヘアの男性二人が並んで歩いてくるのと擦れ違いました。・・・あの、すみません、ちょっと暑いんですけど・・・^_^;。
都会の街は時々シュールなものを見せてくれます。(あ、シュールでもないですかね。)

 さて、先日友人が送ってくれたDVDから、『幸せのレシピ』(スコット・ヒックス監督)です。
これは皆さんご存じの通りドイツ映画『マーサの幸せレシピ』をハリウッドでリメイクしたもの。私はドイツ版を実は未見(お題作にリストアップしていたものの)なのですが、ストーリーも大まかに知っているし、眠る前のちょっとした時間に気楽に観ようと観始めましたが、中々どうして、結構物語に引き込まれて真剣に観てしまいました。

                 幸せの トップ.jpg  
story
 人気レストランの料理長を務める女性が、思いがけない出来事をきっかけに新しい自分を見つけ出す姿を描く。監督は『シャイン』のスコット・ヒックス。
マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、ある日、姉を交通事故で失い、残されためいのゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ることに。一方、仕事場には、ケイトとは正反対の性格の陽気な副料理長ニック(アーロン・エッカート)が新たに雇われる。(シネマトゥデイより)
          ※映画に関する掲載写真は全て映画の情報サイトより転送させて頂いております。


  ストーリーは確かにありがちな設定です。
こういうテイストの映画でアンハッピーなラストを迎えるなんて考えられないから、途中で味わうゾーイとのぎくしゃく感やニックへのほろ苦い感情も、「幸せのレシピ」を見つけられるまでの通過儀礼として安心して観ていられます。

それでも結構引き込まれてしまったのは、やっぱり其々の役者さんたちの魅力なのでしょうか。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズは一頃のスーパーレディー的な“バチバチ”した感じが取れてて、段々好きになっていく女優さんです。
身体の線も良い意味で適度な加齢を感じさせ(勿論それでも凄く綺麗ですが)、メイクもさほど派手でないのが却って本来の顔立ちを美しく見せていますね。
仕事に頑張っていて、私生活にも自分のルールを決めて決してそこを逸脱しない、ストリクトな女性ケイト。

                レシピ3.jpg

階下の男性のデートの誘いを「ご近所さんとはデートしない(一歩踏み込んだ関係にならない)と決めているの」と断るケイトに、可愛げ無い女のイメージを持つ人がいるかも知れないけれど、私は彼女の“孤独とぎりぎり”の頑張りと、自分を見失わないための自己防衛本能が何となく分かる気がします。
職場でのお客さんとのトラブルはちょっと過剰演出と取れなくもないですが、まぁあそこまで強気でなければ女性が一つの持ち場を統率するなんて出来ないのかもしれません。

でも結局は「ケイトのそんな要塞を崩せるだけの男性がいなかった」ということでしょう。
そこを崩せるのはケイト以上のスーパーマン振りでも優秀なシェフ才能でもなく、何の事はない、ケイトと違った視点で物事を見て判断できる、そしてそれをさらりと口にできる、そんな“ノンシャラン”な性格だったのでしょうね。

そのノンシャラン男を演じたのがアーロン・エッカート。
初め「シェフなのにそのボサボサ頭は何?前髪目にかかってるよ!」と思って見ていた私ですが、それも細かいことには斟酌しないっていう鷹揚な性格の現れなのかな・・・日頃「ご陽気な軽キャラ」でいっているニックだから、ごくたまに真剣な眼差しでケイトを見ている時なんかはちょっとドキッとしたりしました。

                レシピ1.jpg

いい加減なようでも、実はケイトよりも潔いところも。
シェフ長をケイトからニックに、とオーナーから打診されたことについても「一々言い訳をしない」とうところが「男の子」してます。
軽薄なようでしっかりと自己流で生きていける男性像を、アーロン・エッカートは好演していたと思います。

それから姪のゾーイ。
観るまでは知らなかったのですが、何と演じていたのは『リトル・サンシャイン』の女の子でした。
あの映画がとっても良かったから最初から贔屓目で見てしましましたが、それでも亡き母と叔母との新たしい環境との間で揺れる幼い感情を(時に可愛く時に小憎たらしく、時に切なく)上手く表現してくれていました。
「ママを忘れそうで・・・」と言った墓地でのシーンでのゾーイ、抱きしめたくなりました。

それにしても、透き通るような頬にほんのり薔薇色の紅みがさしてとてもキュートなアビゲイル・ブレスリン。
劇中、ケイトと向き合って眠るシーンがあるのですが、さすがにケイトとの(悲しいほどに)歴然とした肌年齢の相違を見せつけられてしまいました。(キャサリン・ゼタ=ジョーンズの寝顔はそれはそれで魅力的だったのですが、そこは別問題として。)
可愛さとクールさが同居しているかの如きアビゲイルちゃん、今後楽しみにしていたい彼女です。

              レシピ2.jpg

強いて言えばセラピストの扱いが中途半端な気がしました。それと、ケイトとお姉さんのエピソードも描かれていたら尚良かったような気がします。

階下の「ご近所さん」は、ああいうさり気ない登場と何でもない扱い方が却って私は気に入りました。ああいうところだけ、何だかヨーロッパ的な演出を踏襲したように感じてしまったのですが、オリジナルはどうだったのでしょう。
でもあの隣人、妖しげなががら気になってしまいました。「彼の人生、これからどうなっていくのかな」なんてちらりと想いを馳せたりして、ね。


ラストは大体の予想はつくモノながら、とても微笑ましい結び方になっています。
“安心しきって”ワイン片手にもう一度観てみたい作品です。
あ、美味しそうなお料理がたくさん出てくるのでお腹が空いているときは無償に何かが食べたくなりますよ。
(DVDを送ってくれたMちゃんとMちゃんのご友人、ありがとう。かわいい


 先のお休み、お布団を干して取り入れたらいつの間にかウチの猫クンがそぉ〜っとそのお布団の上で寝ていました。

              干したお布団の上で.jpg

猫って取り入れた洗濯物が大好きなんですよねぴかぴか(新しい)

posted by ぺろんぱ at 21:06| Comment(12) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
幸せそうな寝顔ですね。
シマシマと足の白がかわいい!
手(前足)で後ろ足を抱えて寝るのは、どこのネコでも同じですね。
Posted by keyakiya at 2008年07月15日 21:27
これは観てませんが、”マーサの幸せレシピ”は観ました。
音楽キース・ジャレットちゅうんもよかったです。”NEVER LET ME GO”が流れたときなんぞ、ウゥッときたものです・・・。

けど、これ、実は観ようと思わないんです。観たら観たでよいのかもしれないんですが、どうも、ーリメイクーてのに抵抗感じるタイプなんで・・・。

ある意味、ー原作よかったのに映画化されたらさんざんやったぁー、て気分と似てる気ィがして・・・。

Posted by ビイルネン at 2008年07月16日 02:17
keyakiyaさん、いらっしゃいませ。

「可愛い」と言って頂けると頬の線が緩みます、ありがとうございます。

後ろ足を抱えて寝たり、起きた時に後ろ足を抱えたままで“伸び”をするのがまたたまらんです(^_^)。
でも先日朝、夢見が悪かったのか、突然に手首を激しく噛まれて流血でしたぁ。(T_T) しゅん。
Posted by ぺろんぱ at 2008年07月16日 21:36
ビイルネンさん、いらっしゃいませ。

私も友人が送ってくれなかったらこちらのリメイク版は観ていなかったと思います。しかし、そういう「肩の力を抜いた感」が逆に攻を奏したのか、楽しめましたよ。(^_^)

「NEVER LET ME GO」、
切ない愛の曲ですね。
You Tunbeでジョニー・マティスが歌っているのは聴いたのですが・・・。(・・;)

音楽の視点からも作品を楽しめるのは(ビイルネンさんならではの)2倍の楽しみなのですね。(*^_^*)
Posted by ぺろんぱ at 2008年07月16日 21:43
ノンシャランなコックさんが
「ニョッキが一番難しいんだよ」
とか言ってたのが印象的でした(オリジナル版)。

リメイク版では再現されてたセリフでしょうかね(・ω・)?
Posted by TiM3 at 2008年07月16日 23:29
お久しぶりです
小生は2本とも見ました、アメリカ版が先です、最初は馬鹿にしていたんですが同じように引き込まれて…そうですねどちらとも良いですが 実は若干ストーリーが違います。
ドイツ版の方がちょっとリアル風、男優はアメリカ版の方がかっこよかったです。共通するのは両方とも子役が素晴らしい事。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズはこの映画で見直しました!
Posted by The lonely One at 2008年07月17日 00:45
TiM3さん、いらっしゃいませ。

>「ニョッキが一番難しいんだよ」
この台詞は私の記憶では思い当たらなかったのですが・・・聞き逃していたならごめんなさいです。
パスタを美味しそうに食べていたのは印象に残っているのですが。(^_^)
Posted by ぺろんぱ at 2008年07月17日 20:41
The lonely Oneさん、いらっしゃいませ。

折角リメイクするのだから、その若干のストーリーの違いというのが嬉しいですね。

オリジナルの方は主演女性がドイツ人という設定なのですよね?「ストリクト」というのがよりしっくりくる設定ですね。
演じるマルティナ・ゲデックさんは魅力的な女優さんで、結構好きです。
しかし・・・キャサリン・ゼタ=ジョーンズ共々グラマラスですよね!?
女性シェフたるや“華奢”ではアカンってことでしょうか・・・。
実際体力の要る仕事ですものね。(^_^)
Posted by ぺろんぱ at 2008年07月17日 20:46
こんばんわ〜 お久しぶりでございます。
ページは時々お邪魔してましたが、コメントは久しぶりです。
私はどちらも見ましたが、オリジナルのほうに軍配ありかな。 A・エッカートはイタリアンのシェフには見えなくて・・・。
ドイツ版は陽気なイタリアン全開で(外見も)マーサとは対照的。そこがひかれあう要因としてわかりやすかった気がします。
ドイツ版の女優さんは“善き人のためのソナタ”
の人ではなかったでしょうか?(違ってたらごめんなさい)
米版はどちらかというと2人のラブストーリー、
ドイツ版は人生は大事な人と謳歌しましょう的メッセージの作品に思えました。
ぜひ、オリジナルも見てくださいね。
蛇足ですが、米版公開時、M・スチュワートの番組に主演二人が出ていましたが、K・Z・ジョーンズが家ではあまり料理をしないと言っていたのに笑ってしまいました。
(K・Z・ジョーンズはとっても好きな女優さんですが・・・)
さて、今週末はどんな作品にチャレンジでしょうか?

Posted by さか at 2008年07月18日 01:16
さかさん、いらっしゃいませ、ようこそです!

A.エッカートは“はじけ方”が足りなかったのでしょうかね(^_^;)。

ドイツ版のマルティナ・ゲデック、、、そうです、『善き人のためのソナタ』の女優さんですよね。それから『素粒子』にも奔放且つ孤独な女性役で出ておられましたが・・・。

>ドイツ版は人生は大事な人と謳歌しましょう的メッセージ
そうですか。
私もラブストーリーよりはこういう人生訓話的?メッセージがある方が好きかな・・・ドイツ版もいつか観てみますね(*^_^*)!

K.Z.ジョーンズさんは、確かに、卵料理もろくに出来なかった人らしいです。本作のためにシェフにきっちり付いて演技修行をされたようです。
その効果は私生活にも出ていたのでしょうか・・・?
マイケル・ダグラスさんに直撃インタヴューをしてみたいですね。(^_^)

今週末は「邦画!」の予定です!
Posted by ぺろんぱ at 2008年07月18日 21:39
ぺろんぱさん、こんばんは♪
冒頭から男性二人の件で笑わせていただきました!
こちらではなかなかお見かけしないかも。です(笑)

映画の感想ですが、ぺろんぱさんが書かれている内容に大同感☆
本当、安心して観られたし役者さん其々が魅力的でしたね。
私もキャサリン・ゼタ=ジョーンズは、
年を重ねて段々好きになっていく女優さんです。
(アビゲイルちゃんの可愛らしさや演技力は恐るべし)
美味しそうなお料理もアレコレ登場してましたね〜
セラピストに試食させていた帆立料理と、
ニックのタッパー入りティラミスが気になりました(*^^*)

猫君、気持ち良さそう!!
私も横に転がりたいです(笑)
Posted by Any at 2008年07月18日 21:54
Anyさん、こんばんは!御無沙汰です!
イモ団子の画に癒されつつ「カムバックはいつぞや??」とずっと思っていました!
コメントいただけて大変嬉しいです!

Anyさんも本作をご覧になっていたのですね(^_^)。
そうそう!帆立料理、美味しそうでしたねぇ。
タッパー入りティラミスも!あれはやっぱり“大人の味”としてゾーイには披露しなかったんでしょうか・・・でもあれは「虎穴にいらずんば・・・」としてゾーイを味方にするには高得点やったと思うのですが。(^_^;)
ティラミスとワイン、今度試してみよう・・・っと!(・・・独りでか?!)

ウチ猫、隣に寝ると時折手を(前足を)私の腕に重ねてくれます・・・・うぅぅ、泣けて来ます。

またお越し下さいね!


Posted by ぺろんぱ at 2008年07月18日 22:27
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