蝉の大合唱で幕を開ける夏の一日です。
こんもり茂った緑の木々の下を通ると、蝉の声に全てが圧されて一瞬時が静止したような錯覚に陥りませんか。
そこに居る無数の蝉の存在を思う時、ふと、命短き彼らは一体どこで死んでいくのだろうかと思いました。
鳴いて鳴いて、ひたすら鳴き続けて、その木々の上でふと自らの命の終りを悟る時があるのでしょうか。
一瞬の時の止まりが、そんなことを考えさせる夏です。
7月最後の週末の26日(土)、梅田ブルク7でM.ナイト・シャマラン監督最新作『ハプニング』を観てきました。
シャマラン監督の世界は好きで、新作を楽しみにしていたのですが本作は「怖い」ってことで逡巡しておりました。(『シックス・センス』は未だに怖くて手が出ません。)
けれどやっぱりこの監督の作品は劇場で鑑賞しておきたかったのと、何だか巷でとっても酷評されているみたいなので自分自身の心で確かめてみたかったのとで、行って参りました、ブルク。
私はやっぱりシャマラン監督、好きだなぁって思いますね。
感じ取ろうと思えば、そこにはきっと何かがあります。

story
いつもと同じ穏やかな朝を迎えたセントラルパークに、突然何者かの叫び声が響き、次々と人々は倒れ、謎の死を遂げていた。
さらに別の場所では、次々と人々が屋上から転落する大惨事が起きていた。そしてこの原因不明の異変は、ニューヨークのエリオット(マーク・ウォールバーグ)が勤める学校にも伝わり始める。エリオットは、同僚のジュリアン(ジョン・レグイザモ)に誘われ、彼の母親の住むフィラデルフィアへ避難することに…。だがこの謎の見えない脅威は、急速にアメリカ全域に広まり各地で大パニックが起きていた。エリオットは、妻(ズーイー・デシャネル)とジュリアンの娘ジェス(アシュリン・サンチェス)と共に安全な場所へ避難しようとするが――。(cinemacafeより)
※映画に関する掲載写真は全て映画の情報サイトより転載させていただいております。
冒頭からいきなり、どんどんと人が死んでいきます。
その「異変」の拡がりは早く、物語の展開も速いです。
余りに多くの人が死ぬのでかなりの時が経過したものと思い込んでしまっていましたが、結局はほぼ一日の出来事だったわけです。
その緊迫感が結構ぐったりとさせます。

「異変」の原因は、「推測」という形で示されはしますが断定はされません。
真相がわからないまま、“それ”はやって来て、やがて去っていきます。
全てに答えがあるわけではない、答えがあるとしても、それはもしかしたら人間が都合よく後付けをしただけのことなのかも知れません。
ここで起こった事も、絶対あり得ないことではないのです。
それはある日突然に私達のすぐ傍で起こるかも知れないのです。
原因も、この先また同じ事が起こるのか否かも分からない、分からないけれどアメリカの北東部ではとにかくそれが起こってしまった、ということです。
奇しくも冒頭で、エリオットが教鞭を取る授業でとある学生がこう言いました。
「自然界のことは完全には分からない。理解を超えた力の存在を感じる」と。
まさしくその通りですね。

この自然界のモノたちは呼応し、相互に刺激し合って此処に存在しているのですね。
風、植物、人間。「異変」に関して何らかの意味を持つものとして3つのキーワードが挙げられます。
それらが刺激しあうことで生まれた超常現象が「人類を滅ぼす」ことに、あるいはなるのかも知れません。
物語はそう警告しつつ、終盤でたった一度、その三者が触れ合い、一体化するシーンを見せてくれます。
神の降臨を感じさせるかのような「素晴らしい」一瞬でした。
もしかしたらそのシーンのためにこの映画は撮られたのかもしれないとさえ思いました。
起こった事象だけを捉えれば確かに何も解決はされていませんが、その背景にあるものに心を向ければ、何かを感じ取れることはきっとあると思います。

シャマラン監督流のユーモアも見せながら、ぐさりと胸を刺されるような手痛い台詞や行動もありました。
“敢えて”それを描いた監督の意図は解せないけれど、一連の惨劇とは別の次元で、「人間の怖さ」を感じましたね。
ただ、ラスト、、、あれは無い方がよかったのじゃないかなというのが正直なところです。
「・・・かもしれない」という想像のままで終わって欲しかったなぁ、と。
それが少し残念です。
でも多分今回の監督のカメオ出演

そう言う意味では必要シーンでしたか。

シャマラン監督、次回作を楽しみにしています。
先日の仕事帰り、いつも開店を待つ行列が出来ているという某バールを訪問してみました。
なるほど、開店前の10分ほどの間に私を含めた20人ほどの行列が。オープンと同時にお店は満席に近い状態。

私は端っこの席で白ワインとピクルスを。でもちょっと人に圧倒されてしまったかな、、、私はワインを2杯だけ飲んで出ました。
隣にやはり一人で来られていた女性(飲みっぷりと食べっぷりが素敵でした)がいらして、帰り際に少しだけお話をさせてもらったのが嬉しい出会いでした。

またどこかで出会ったらお声をかけさせて頂きますね。
この映画、興味あります。
見てみますね。
私的にはちょっと残念な感じだったかも。
「シックス・センス」は恐いというより(恐い事には間違いないんですけど!)、
せつなさを感じさせられて好きな作品です。
考えてみるとこの2本しか見た事なかったです。(基本、恐そうなの多いんで (^-^;A)
ぺろんぱさんの好きな作品を教えて下さい。(=^_^=)
私的には『ミスト』とかぶってるやんか〜
とか勝手な妄想を展開してます。
強引な推理では、みんなハチに刺されて死んで行くんかな〜
などと「予告編を観て誰もが感じたことそのままやんかキミ」
状態で期待値を高めてます(=^_^=)
ラストはマークくん独りが命からがらワシントンDCに到着したはいいが、街がお猿にすっかり支配されてて・・
・・あ、そりゃ別作品か(=^_^=)
巷の酷評には蓋をして真っ白な気分でご覧になってみて下さい。
私は逆に、それならいいところを見つけようっていう気負いがあったかもしれません。
>恐いというより・・・せつなさを感じさせられて
そうですか。じゃあ意を決してトライしてみようかなぁ。(^_^)
私は思い返して見ると『ヴィレッジ』なんて好きですね。やっぱりちょっと怖いシーンがありましたけど。^^;
『チェブラーシカ』も観たかったので、もしこの『ハプニング』を観る勇気が高まらなかったら「チェブ」でゆるりさんとまたもやニアミスだったかも、です(*^_^*)。
漂う世紀末感と人間がパニックに陥るのは『ミスト』と似ていますね。
ハチは・・・あ、ハチはどうなったのでしょう。
マーク君ねぇ、私のそっちの作品のイメージが強烈で。『ディパーテッド』でもキーマンを演じていましたが、その時も「この人たしか猿難の人だ」って思うとそのイメージがかぶって来たり。(^_^;)
終盤で、とある婆さまがいきなりキレちゃうんですが、
次の瞬間、畑にテレポートしたようで、
アレがとても奇妙な印象でした(・ω・)
※私的には、あのオープニング&エンディングの雲の流れが好きでしたね〜。
私もあのオープニング、心のざわめきを駆るようで中々いいなぁと思いました。(*^_^*)
あの女性が、考えてみれば最も怖かったかも。
感染前?の普通の状態でも怖かったですから。^^;
今日、神戸に行っていたので、帰りは何か映画を観ようかなと思いながら、「ハプニング」をやっている劇場の前を通って....そのまま帰宅しました(眠たかったので)。
でも観てみるべきだったのかも?目が覚めたかも?
> けれどやっぱりこの監督の作品は劇場で鑑賞しておきたかった
映画ってやはり大画面を意識し作られているので、自宅でDVD鑑賞よりは劇場で見るのがいいですよね。この内容ならなおさら!!
次回機会があれば、いや明日14日は千円で映画が観れる日だから時間が取れればということで。今日は早く寝ておきます。
神戸にお越しだった由、『ハプニング』上映館といえばOSシネマズミントの前を通られたということでしょうか。
眠い時はスルーに限ります。気がついたらエンドロール…というのは泣いちゃいますから。^^;
スクリーンでの鑑賞はやはり気構えが違ってきますから、気になる監督の作品ならやはり最初は劇場で観ておきたいです。(^_^)
14日、御鑑賞は叶ったのでしょうか。