駅からタクシーで帰ろうとタクシー待ちの列に並んだものの、待てど暮らせど長蛇の列はちっとも減らず・・・。取り敢えず「豪雨」ゾーンは過ぎたかなと思う頃に列をはなれて徒歩で帰途につきました。
しかし豪雨は過ぎてもまだまだ「大雨」状態。連日の猛暑で“いかにもパラソル!”的な小傘しか持っておらず、服もバッグも殆ど濡らして帰りました。
が、その日は仕事関係でいただいたロゼワインを持ち帰っており、それだけはしっかりと大切に腕に抱えて帰りました。
・・・優先順位、どこか間違ってます?
さて、先日、米国事情に並々ならぬ関心を示す?友人Cちゃんが「観に行ってなかったのなら観てみる?」とDVDを貸してくれました。今一つ得意分野の?映画ではなかったので観に行っていませんでした、Cちゃんありがとう。
早速に拝見、『ゾディアック』(デビッド・フィンチャー監督)です。

story
アメリカ犯罪史上最も危うい連続殺人鬼と言われる“ゾディアック・キラー”を題材にした映画。ゾディアックに関わり、人生を狂わされた4人の男たちの姿を描く。監督は『セブン』のデビッド・フィンチャー。
1969年7月4日、カリフォルニアでドライブ中の若いカップルが銃撃され女性は絶命した、と警察に通報が入る。そしてその通報者は最後に“犯人は俺だ”と言い残していた。それから約1ヶ月後、サンフランシスコ・クロニクル紙に一通の手紙が届き、7月の事件を含め2件の殺害を実行したとする声明文が書き記されていた。それは、のちに自らを“ゾディアック”と名乗る者からの最初の手紙だった。さらに、そこには謎の暗号文も添えられ、それを新聞の一面に載せなければ大量殺人を決行する、と脅迫してきたのだった。以来、同紙の記者エイブリー(ロバート・ダウニーJr)と風刺漫画家グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)は、この一件と暗号解読に並々ならぬ執着をみせ没頭していく。一方、サンフランシスコ市警の刑事トースキー(マーク・ラファロ)とアームストロング(アンソニー・エドワーズ)も取り憑かれたようにゾディアックを追いかけるが…。(映画ZODIAC情報サイトより)
※映画に関する写真は全て映画情報サイトより転載させて頂いております。
久しぶりに長尺の映画を鑑賞しました。157分。
ニ夜に分けての鑑賞だったからよかったのかもしれませんが、丁度“流れ”的なものが変化する中盤あたりで緊迫感が増し、取り敢えず画面から席を離れることなく観終えることができました。
実話を基にした映画ですが、不可解な連続殺人犯を追う捜査ものとしては同監督の『セブン』と比されるところがあるかもしれません。
『セブン』がいろんな意味で“見せる”映画だったのに比して、本作はどっちかというと“見せ場の無い”映画だったような気がします。
『セブン』のように、ある意味“華麗な”衝撃的ラストが用意されているわけでもなく、「実話であること」を大事にして撮られた、ある意味“地味な”「記録」、もっと言うならそれこそ「一連の犯罪を巡る“クロニクル(年代記)”」のような気さえしました。(←サンフランシスコ・クロニクル紙社が舞台となっている映画でもありますのでちょっとひっかけてみただけです、年代記というのは余りにも大袈裟すぎます。)

観終わった後の“どっぷりの疲弊感”は、そのまま、この一連の事件に関わった人たちの「人生の疲弊」なのではないかと感じるほどの、本件をめぐる人々の「時間と労力と精神」の摩耗といったら・・・。
実際この一連の事件は解決はされておらず、映画も真犯人の特定に焦点を当ててはおらず、むしろ捜査や報道に関与した人間の執着と、翻弄されやがては崩壊すらしていくさまを執拗と云えるほどにじっくりと描いていました。
当然そこには過去から現在に至るまでの膨大な量の情報が必要であるわけで、これだけの長い作品に仕上げるには余程の綿密な取材力と緻密な構成力があったはずだと思います。
そして当然、観る側にも登場人物の一挙手一投足や細かな台詞の一つ一つから瞬時に想像を働かせる感性も必要なわけで、残念ながら力不足の私には理解できかねるままに終わってしまった箇所は幾つかありました。
けれどその消化不良感もまた、そのまま、本件に関わった人々の「終わるに終われないやるせなさ」や「喪失感」に通じるものがあるのではないかと(勝手に)解釈している私です。

本を書き上げたグレイスミスは、ある意味“浮かばれた”と言えるかもしれませんね。ただ、そこには多大の労と犠牲があったわけですが。
不気味で不可解な「ゾディアック」に、関わり、ある意味“魅せられて”しまった人間たち。どうしようもなく俗的でありながら、憑かれ、やがて狂気をまとい「聖域」といえるステージにまで行ってしまった人間たち。
そんな人たちの「記録」として、この映画はあるような気がします。
ラスト。
真犯人は誰であるのかということへの言及も忘れられているわけではありません。
文字だけで語られる真実が、凄味があって観る者を震撼させます。
「DNA鑑定でシロと判定された容疑者を、しかしまだ容疑者リストからは除いていない。・・・・中略・・・そして現在も捜査中。彼が唯一の容疑者である。」
真実は闇の中。

さて、本作は、実は近日中に観に行く予定の二作品と“微妙にリンクしている”ことに観終わってから気付いた映画です。
先ずジェイク・ギレンホール。
映画としては未見ながら、この人を見ると思い出す、故・ヒース・レジャーと共演していた『ブロークバック・マウンテン』。
そのヒースの遺作となってしまった『ダークナイト』(バットマンシリーズ最新作)が、いよいよ今週末公開、前売り券を購入済です。
それからマーク・ラファロ。
おそらく『ダークナイト』の次に観に行こうと予定をしている新作に、マークさんが主要キャストで出演しています。
濃い顔に似合わない繊細な声が中々よいですね。
こういう繋がりにささやかな喜びを感じる私です。

↑ 仕事の休憩時間に購入してきた前売りチケットです。
さすがに会社のデスクではアルコールは「×」です。
カフェラテ・シリーズ<エスプレッソ>で。
などと勝手な心配をしてしまうワタシです(=^_^=)
本品は未見ですが・・「ゾディアック」なるタイトルの響きがイイですね。何だかSFぽくもあって(=^_^=)
「黄道十二宮」の意でしたっけか・・?
※ギレンホール君と言えば『遠い空の向こうに』・・やっぱコレでしょう!
その前にあっては『ドニー・ダーコ』も『デイ・アフター・トゥモロー』も大した輝きは放っていません(きっぱり)
あ、『ムーンライト・マイル』はエエかも・・
※『ダークナイト』でも重要人物を演じるモーガン・フリーマンさん、交通事故で大ケガを負われたとか・・心配です。
タイトルの響きは確かにいいですね。気を引く感じです。
仰る通り、「黄道十二宮」の意です。
>作品が長くなって行くと・・「もうあかんのとちゃうやろか?」
う〜ん、どうなのでしょう。でもまたあっと驚く作品を提示してくれるかも。
ジェイク君は実はそんなに気にとめていなかった俳優さんです。列記して下さっている作品の中では『デイ・アフター・・・』しか観ていない私です。
受難のモーガンさん。
ケガだけではなく、同乗していたのが夫人ではない女性だったらしく、離婚問題にまで発展しちゃったそうです。
“踏んだり蹴ったり”“泣きっ面に蜂”とはこのことですね。(>_<)
ジェイクさんは”ブロークバック・マウンテン”でしか観たことありませんが、”シティ・スリッカーズ”でビリー・クリスタルの息子役やったいうんが「そうやったんかいなぁ」てとこで・・・。(だいぶ前観たんでどんな子供やったんか思い出せん。けど、ちっこいときからあんな濃い顔やったとしたらビリー・クリスタルにじぇんじぇん似てましぇん!)(キッパリ)(母親似て設定か?)(どうでもええことすまん)
ジェイク君、『シティ・スリッカーズ』でビリーさんの息子役って・・・本当ですか!?
私、『シティ・・・』のビデオソフト持ってるのです。早速観返してチェックします!!
って、今ビデオの再生機能が故障しているのだった・・・(>_<)ジーザス! でも何とか再生を試みてみますね。
しかし、仰る通り全然ビリー・クリスタルに似てないですね。どーでもええことやなくて凄く大事なポイントやと思います!