先月BS録画撮りをしていた『デューン/砂の惑星』(デヴィッド・リンチ監督・脚本 1984年制作 1985年日本公開)を観ましたので短く記しておきます。
これは日本公開時に観に行きました。SF好きでしたので。
今回は再鑑賞というわけですが、当時鮮明に脳裏に焼き付いた映像は今回観てもやっぱりキョーレツ。
物語については細部は勿論忘却の彼方でしたが、今回は要所要所でメモを取りその全容把握に努めた結果、、、これって137分では到底描き切れないあまりに壮大な世界だったのだと実感するに至りました。

story
映像化不可能といわれたフランク・ハーバートの大長編SF小説を鬼才デヴィッド・リンチ監督・脚本により映画化。
人類が恒星間帝国を築きあげた遥か未来。不老不死の香料メランジの唯一の産出星である“デューン”と呼ばれる砂の惑星アラキスを舞台に繰り広げられる勢力争いを壮大なスケールで描く。。。というもの。
※映画情報サイトより転載
130分余では到底描き切れない。
だから字幕による解説や登場人物による説明的な台詞はどうしたって必要となってしまって、前半は特に情報量が次から次に押し寄せてきて付いていくのに必死状態になります。
でもそんなのを超えて、冒頭から醸される独特の世界観にはなぜか引き寄せられてしまうのです。
SFなんだから当然ですが想像を遥かに超える特異な設定の世界を、それを更に増幅させる特異な映像美で見せてくれます。
トラウマになりそうな映像もあり、不気味なものを不気味に(とことん気持ち悪く)描くところは流石のリンチ監督です。
今から35年前の映像技術でこういう世界を描き出してくれたっていうのはやっぱり凄いことなのではないかと思い、興業的に失敗したと言われつつも密かに? 語り継がれている?? のは何となく分かる気がします。
主演のカイル・マクラクラン(惑星カラダインの侯爵家子息ポール・アトレイデス役)がビジュアル的に爽やかな美青年過ぎたとことが却ってちょっぴりマイナスだった気もします(チラシのイメージも作品自体が持つイメージと違う気がするんですよね)が、同監督のドラマ『ツイン・ピークス』では人気を不動のものにしたのですよね、マクラクランさん。
作品の尺と物語性とが咬み合わなかったところは否めないにしても、とにかく終盤の闘いにおける壮大な映像は必見、途中の幾つかの気持ち悪さも必須の「記憶に残るSF作品」だと思います。
本作、再度映画化されるそうですが、今の最新の映像技術でどう生まれ変わるのかが楽しみです。

晩夏のころ、友人との赤ワイン乾杯。
また一緒に乾杯できますようにー。
