明石市立文化博物館に「長谷川昭三展」を観に行きました。
画家・長谷川昭三の画業50周年を記念して、所縁のあった兵庫・明石の地で開催が決まった催しでした。
3月25日から29日までの5日間限定の展覧会でした、無事に開催の運びとなってよかったです。
もともと小規模の企画展でこのところの状況(コロナ禍)も重なってか私が行った時は数名のみの観客でした。
それだけに其々のブース内で時に私一人ということもあって、結果的に氏の作品世界を満喫することができました。
其処はまさしく「青」の世界!
50〜200号の大型の作品が多くその殆どが青を基調として描かれていて、その青がとても美しくて油絵なのに透明感を感じる世界でした。
氏は15歳の時に観たゴーギャン展で感銘を受け直ぐに油絵を始められたそうです。
ご出身は山口県の宇部市ですが大学時代や画家としての時代を千葉や兵庫でも過ごされたようで、明石で阪神淡路大震災を経験されたようです。
その震災の経験が作風に変化をもたらせ2001年以降は「自然と環境、そして人との調和」といったテーマで作品を描かれていますが、当初は静物画、風景画、人物画を中心に描かれていたようです。
その過渡期に当たる1998〜2000年の作品が私にとっては特に印象深く、幾つかの作品の前では長い時間足が止まってしまったものもありました。

長谷川昭三《 MOUTH OF RIVER 》2000年
特に上記に掲載の2000年制作《 MOUTH OF RIVER 》は深い青も美しくノスタルジーを強く掻き立てられる作品で、この作品で画家・長谷川昭三の名がしかと心に刻まれた気がします。
(フラッシュ無しの撮影はOKでしたので一枚だけカメラに収めさせて頂きました)
新たな芸術家氏とその作品に出会えたことを嬉しく思いました。

今年に入っての、いつだったかの熱燗の画です。
お酒は健康のバロメーターとずっと思ってきましたが、お酒を誰かと交わせることは平和のバロメーターでもあるのだと感じる昨今です。
また心穏やかに乾杯できる日が一日も早く訪れますようにと願います。