2020年08月30日

ミッドナイト・イン・パリ ( BS.P. 録画鑑賞 )


  録画していたBS.P.での映画 『 ミッドナイト・イン・パリ 』 (ウディ・アレン監督 2012年5月 日本公開)を観ました。

この映画のチラシ、とてもイイですよね。
背景の画はゴッホの作品。でも本作「ミッドナイト・イン・パリ」にゴッホは登場していません。 モネもダリもピカソもロートレックもゴーギャンもドガも、著名な画家はたくさん登場するのに何故登場していないゴッホの作品が使われたのでしょうか??

    ミッドナイトインパリ  - コピー.jpg 
   
< story >
ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いており……。(※映画情報サイトよりの転載です)

 
 憧れの時代へのタイムスリップ。
敬愛してやまないアーティストたちとの出会いと心浮き立つような会話、そして心惹かれる美しい女性との出会い。
まさに夢のような時間があって、かたや(タイムスリップから覚めれば)現実も在り続ける。
もし1920年代で出会った魅力的なアドリアナとあのままちゃっかりうまく結ばれていたらギルはいったいあの時代と現実とにどう折り合いを付けたのだろう…。ダリやマン・レイみたいに‘それが人生さ’と割り切るにはギルはあまりに生真面目すぎる気がして。

ギルにとっては憧れの1920年代を生きる人々だったけれど、その彼らが実は更に昔の19世紀の頃こそ黄金の時代と考えていたという皮肉。
でもそれは1920年代が彼らにとっての‘現在’であるわけで、その点ではギルと変わらないのかもしれません。
浮足立っているように見えるギルだったけれど、意外にも冷静に、人生について核心を突くような言葉を語っていてドキッとしてしまいました。
「‘現在’って不満なものなんだ、それが人生だから。」
これってアレン監督の心の声なんでしょうね。
アドリアナと口づけを交わし恋人になれた途端に更なるタイムスリップが起こってあの「別れ」を迎えることになるなんて・・・それが‘現在に常に付きまとう不満’とやらを象徴しているようで「深いなぁ〜」って思えた展開でした。

摩訶不思議な世界で総じてコメディータッチで描かれています。
たくさんの著名な芸術家たちが次から次へと登場し、さもありなん的な会話を繰り広げるのも面白いです。エイドリアン・ブロディがあのサルバドール・ダリ役でご出演!なのは嬉しい驚きでした。
もともと長く続かなさそうだった婚約者イネズとの「合わないよ、別れよう」っていうあの終盤の潔さ。シンパシーを感じるパリジェンヌ・ガブリエルとの新たなる旅立ちの予感っていうのも何だかとっても小気味よかったなぁ。ガブリエル役のレア・セデゥがとっても素敵だったし。

パリを舞台にしたロマンティックコメディ。
それこそ真夜中に、独りで、大好きなお酒を傍らに置いてこっそり愉しみたい
と思える映画でした。

そして、パリの夜ってやっぱり美しい!


                        トゥーフェイス再会 - コピー.jpg
 トゥーフェイス、元気? 
今日のハンカチは猫柄やねんで。(・・・カンケ―ないか・・・)


                        冷えっ冷えの雄町 - コピー.jpg

歩いた後の、きりっと冷えた(冷えっ冷え!)タツリキ雄町。 美味しゅうございました。
久方ぶりに訪れましたがカウンターにはビニールシートのカーテンが下がっていました。
そうでしょうね、それがこれからのあるべき姿なのかもしれませんね。お店側とお客側の双方が少しでも安心できるようにっていうことで。

9月がすぐそこに・・・。



posted by ぺろんぱ at 10:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
これ、公開初日に観に行きましたっ!あまりによかったんで・・今回BS録画したものの、まだ観る気になりません、てか。(観た時の感じをそのままにしておきたいのか?)・・そのうち観るつもりではおりますが・・。

「`現在`って不満なものなんだ、それが人生だから。」
さすがぺろんぱさん!ウディ・アレン作品の底にある共通のテーマと思います。

サルコジ夫人が出てましたね。話題になってたような、なってなかったような。(知らんけど)(・・・)

あ、トゥーフェイスと龍力の絵を同時に見ていると、トゥーフェイスがぺろんぱさんに「飲みすぎんなよ」と言ってるように見えてきました。(すまん)

ほなまたです。
Posted by ビイルネン at 2020年08月30日 15:02

ビイルネンさん、お越し下さり嬉しいです。

ウディ・アレン監督の大大大ファンでいらっしゃるビイルネンさんにコメント戴いてしまって嬉しいやら恥ずかしいやら…です。

>観た時の感じをそのままにしておきたい

そのお気持ち分かります。
やはり初日にスクリーンで体験されたもの以上のものって無いと思います(*^-^*)。

アレン監督作品で私が鑑賞できたのは恥ずかしながら今までに四作品くらいだと思いますが、「底に在る共通のテーマ」と教えて頂いたことで他作品もまたいつか観てみたく思いました。ありがとうございます。

サルコジ夫人のご出演!知らなかったです。
早速ネットで調べてみたら、あのベルサイユのガイド女性だったのですね…素敵な女優さんです。結構重要な役回りの女性でしたよね。

トゥーフェイスは特に、何だか惹かれる子なんです。
そういえば視線がいろんなことを見抜いてる感あり、です。「おぬし、まっすぐ帰らぬ気でおるな…」とか察知されてたのでしょうか。でもそれも何だか嬉しいです(^^)。
Posted by ぺろんぱ at 2020年08月30日 19:19
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