4月2日放送で録画していたジブリ映画 『 ハウルの動く城 』( 宮崎駿監督 2004年制作 )。
先日、もう何度目かなぁ…くらいの再鑑賞をしました。
ジブリ映画では『 千と千尋の神隠し 』や『 もののけ姫 』が好きなのですが、本作はテレビ放送での鑑賞が最初だったのにも関わらず 名作と評される他のジブリ作品の中に於いて自分的にはかなり好きな作品なのです。
雄々しく闘う孤高の少女でも崇め従われる存在でもない、幸せからちょっと離れたところで生きてきた一人の市井の女の子(そして同時に孤独な老女でもある女性)が主人公であるというところが心を引いたのでしょうか。
「老いる」ことへの決して否定的ではないメッセージも込められていると思え、歳を重ねて観返すごとに好きになってきてる感じです。
< story >
父親の帽子店で日々帽子を作りつづけていた18歳のソフィーは、ある日荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老婆になってしまった。ソフィーはハンサムだが弱虫な魔法使いハウルと出会い奇妙な共同生活を始める。 (※映画情報サイトよりの転載です)
序盤が特に好きなんです。
先ずソフィーの孤独があって、ハウルとの出会いでいきなり天と地ほどに違うトキメキがやって来て、直後に荒地の魔女の魔法で奈落の底へ。ならば「ここにはいられないわ」と全てを捨てて旅に出る。(ソフィーが本来持っていたのであろう ある種の逞しさにちょっと驚かされます。) そして 案山子のカブ、動く城との出会いまでが怒涛の如く描かれるこの序盤はもう感動的です。
その後の物語の展開は本当にもういろいろあって一つ一つに触れるには物語としてあまりにも大きくて、様々な要素、テーマが描かれていて。。。
先述しましたが「老い」の考察も深く静かに迫ってきます。
老いても尚、人は何かを信じ強い想いを心の中に持ち続けることが出来る、というような。
「年寄りのいいところは…失くすものが少ないことね」とソフィーは言っていたけれど、この台詞は凄く切ないようで実はそれだけ‘ 真に大切にすべきことは見失わずに済む ’ってことかもしれないなぁって思いました。
一方で、怖ろしい魔力を持った荒地の魔女を「力を奪い取る」ことで元の老弱な女に戻してしまった魔法国の女王・サリマンには理不尽な暴力性を感じ、「老い」というものが持つ、人間に突然にもたらされる不条理性みたいなものもふと感じたのでした。
強く前面には出されていないけれど 他のジブリ作品同様に反戦争のメッセージも勿論あります。
誰のためにもならない不毛の闘いに疲弊し切ったハウル。
ソフィーがハウルの取るべき道に彼を導いたことはまだ少年だった頃のハウルにソフィーが時空を超えて遭遇したあの神秘的なシーンに繋がっていて、「あぁそうだったのか…」という思いがしました。
「恋だね…あんたさっきから溜息ばっかりついてる。」 これはかつて荒地の魔女だった老女の言葉です。
恋するソフィーの切ない台詞やシーンはいっぱいあって、老女になったソフィーと時折ふとした瞬間に少女に返るソフィーとを声で見事に演じ分けておられた倍賞千恵子さんがとにかく素晴らしいです。
荒地の魔女の声を演じた美輪明宏さんと火の悪魔カルシファーの声の我修院達也さんも共にインパクト大で、初めて本作を観たときからずっと記憶に留まり続けています。
そして久石譲氏によるテーマ音楽< 人生のメリーゴーランド >! ワルツ調の哀切なメロディーがとても素敵です。
本作、こんな言葉で締めくくっていいのかどうか迷いますが・・・誰かに恋し、恋しい相手を思う力って凄い! ソフィー、幸せに。
もうすっかり 殆ど葉桜。 葉桜は葉桜なりの感慨もあります。
葉桜を見るといつも思い出します、俵万智さんの < 葉桜を 見に行くならば雨上がり 私でなければならない人と >という短歌を。 私は今年も独りでの葉桜観でしたけれど。

実家帰りの際にセブンイレブンで見つけて買いました。 「赤」もあります。

はい、それは分かってます。
呑んでみると‘思った通り’のテイストでした。これは (どっちかと言えば)イイ意味で書いています。こういう簡易アルコール缶では甘すぎたり過度な果実香がすることがありますから。
安価なお値段から察して決して期待は大きく持ちませんでしたが、アルコール度数5.5%なのでジュース感覚で(ジュース??)たまに呑むにはイイのじゃないかと思いましたよ。
コロナ禍は新たな局面を迎えていて先が読めませんね。
どこかで一旦、何らかの厳しい線を引くべきなのか・・・。とにかく、そんな中でも自分にとっての一日一日を大切に過ごしてゆくしかありません。