2021年05月08日

ファンタスティック・プラネット ( BS.P 録画鑑賞 )


   先月末にBSプレミアムで放送してい映画 『 ファンタスティック・プラネット 』 ( ルネ・ラルー監督 1973年制作 )を録画、GW中の楽しみとして鑑賞いたしました。1985年に日本でも公開されていた作品らしいです。

「 カルトムービー 」という言葉に弱い私です。
観る前から既に洗脳されていたのでしょうか、用意していた傍らのアルコール(濃い目のハイボ)もそこそこに、かなり真剣に見入ってしまいました。

   ファンタスティック1 - コピー.jpg
    
< story >
アニメーション作品として史上初めてカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したSF作品。フランスのSF作家ステファン・ウルの原作をもとにイラストレーターのローラン・トポールが4年の歳月をかけて原画を描き、ルネ・ラルー監督が切り絵アニメーションという手法で完成させた。
  地球ではないどこかの惑星。その星には真っ青な肌に赤い目をした巨人ドラーグ族と、彼らから虫けらのように虐げられている人類オム族が住んでいた。ある日、ドラーグ人の知事の娘ティバは、ドラーグ人の子どもたちにいじめられ母を亡くしたオム族の赤ん坊を拾う。ティバは赤ん坊をテールと名付け、ペットとして飼うことになるが……。 (※映画情報サイトよりの転載です)

   独特な画に不穏さを醸すBGMが重なり、全編とにかく不思議で幻想の世界。シュール。
赤ん坊を抱えドラーグ人の子どもたちの悪戯から逃げ惑うオム族の母親の姿を描いた導入部は不気味で、ドラーグ人とオム族の圧倒的な大きさの差異に現実の我々人類の存在感が根底から覆される感じでした。

ドラーグ人は瞑想で生命力を得、形作られた概念のようなもの?が全てをつかさどっており、野蛮で野性の生き物として描かれているオム族(人類)との対比が興味深い序盤でしたが、思慮深い眼差しを持ち成長するにつれ‘賢さ’を際立たせてゆくテールと彼を一心に可愛がるティバの姿がやがて彼らの立場が逆転する未来を暗示させてもいて、怖さと切なさが同居する思いも。 テールがティバのもとを去りオム族の少女と出会うシーンは彼らに訪れる未来を象徴するものでした。

ファンタスティック2 - コピー.jpg

知識を次々に吸収し、生殖して種族を増やしドラーグ人にとって脅威の存在となってゆくオム族。
終盤では異星(地球)へ移住しそこを彼らの星として生きてゆくオム族の姿がありましたが、観念による支配ではなく知恵と勇気と結束の力で大きな繁栄を勝ち取った展開は地球に生きる人類への賛歌とストレートに受け止めてよいのか、それともそれを忘れつつある現実の我々人類への警鐘と受け止めるべきなのか、、、。
生命の起源に迫るようなシーンもあって哲学的でもあり、見方によってそれは倒錯の世界とも取れたり・・・容易に理解を許さないことがいっぱいの本作でした。
次々に登場する妖しく異形の動植物たちも一度観たら脳裏に焼き付いて離れない。もう一回観ようと思っています。


  「カルトムービー」以外に「B級映画」っていう言葉にもつい反応してしまいがちですが、このGWでは「Z級」という呼び名に私は初めて出会いました。
BS12で連日放送されていた 『 シャークネード 』 シリーズ、「Z級パニックアクション映画の金字塔」だそうです。誉めているのかけなしているのかビミョーな表現。
タイトル「シャークネード」は「鮫(シャーク)」と「竜巻(トルネード)」の合体らしく、1作目から6作目まで一挙放送!でした。折角の機会?なのでシリーズの「1」と「2」だけ録画して観てみました、「Z級」というのを噛みしめながら。 Z級・・・なるほど。


猫P クロ - コピー.jpg 猫p 茶 - コピー.jpg 猫P トラ - コピー.jpg
久々に猫パトロールに出てグルグル歩いてみましたが、いつものところに一匹もいなくて焦りました。
そのうちに、繁みでぐっすり寝入ってる子や全く別の場所でまったりしてる子たちを発見。
いつも何かしら言葉にできないものをもらっている気がしてます。 ありがとう。ぴかぴか(新しい) 




posted by ぺろんぱ at 19:21| Comment(7) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ちょっと前やったー結膜下出血ー思い出してしまいました。(両目ではなかったが・・)

観たら面白いかもしれませんが、自分まず手が出んタイプの映画なんで、ここで興味深く読ませていただきました。おおきに。
そして、もひとつの「シャークネード」←「Z級パニックアクション映画の金字塔」のことを
ー褒めているのかけなしているのかビミョーな表現ーてのに座布団3枚ですっ!

これからだんだん暑くなりますが、これからも猫パトよろしくです!(缶ビ片手に←あかんやろっ)(・・)

ほなまたです。
Posted by ビイルネン at 2021年05月10日 22:28
ビイルネンさん、お越しくださり嬉しいです。

結膜下出血…なるほど^^;。
でも本作は Jazzエキスパートであられるビイルネンさんとのつながりがあったと後になって知りました(*^-^*)。
音楽を担当されたのはジャズ&フュージョンのピアニスト、アラン・ゴラゲール氏とか。本作をご存じなくともゴラゲール氏の御名はもしかしたらご存じかもしれないなぁとちょっぴり期待しながらこのコメントを書いております(*^-^*)。
さほどメジャーなお方ではなかったようでググってみても殆ど情報はありませんでした。なのでもしも何か面白いことがあれば教えてくださいね(*^-^*)。

>『シャークネード』
不思議と後を引くものがあり(ホント!?)コアなファンがおられるのも頷けました。座布団3枚、ありがたく拝受いたしました(*^-^*)。

>猫パト
はい、缶ハイボ片手に行きたいところです。
お酒呑みながら猫たちと話し込んでみたいものです。
Posted by ぺろんぱ at 2021年05月11日 19:35

『ファンタスティック·プラネット』は公開時にも観ましたが、シュルレアリスムテイストな画といい、サイケデリックな音楽といい、トラウマ的に心に残る作品ですよね。今度渋谷のどこかの映画館で再上映されるようですが、前売り券に付いてるTシャツや販売予定のドリンクに凄くそそられます(笑)
Posted by ami at 2021年05月11日 21:41

amiさん、お越しくださり嬉しいです。

>今度渋谷のどこかの映画館で再上映

そうなのですか!ビックリ!!
やっぱりあのBS放送には意味があったのですね。

amiさん、公開時にご覧になっていたのですね、すごい。
「トラウマ的に心に残る作品」と仰っているのも凄く頷けました。
私も、所持している本『トラウマ映画館』(この本についても以前に拙ブログに挙げた際にamiさんコメントくださっていましたよね(^^))をもう一回見て本作がリストアップされていないか確認したくらいです(笑)。残念ながらこの本にはランクインされていなかったですが…(笑)。

Tシャツは何となく想像がつくとして、ドリンクは本作の何処にどの角度で着眼して考案されたものなのか‘ヒジョーに’興味があります!
想像するだけでワクワクしてきました、amiさんありがとう!

Posted by ぺろんぱ at 2021年05月12日 19:06

またまたお邪魔します。
5月末より順次全国公開予定だそうです。
よろしければこちらに詳細が。
https://theriver.jp/fantastic-planet-dcp/
オム族の瞑想ドリンクがあまりにそのものズバリで笑ってしまいます。
Posted by ami at 2021年05月12日 21:07

何度もすみません。
前のコメント、ドラーグ族の間違いです。失礼しました(恥)
Posted by ami at 2021年05月13日 19:14

amiさん、再び ようこそ です!!

早速いただいたリンクに向かわせて頂きました。
瞑想ドリンク…、ズバリ過ぎて怖くて飲めません^_^;^_^;。
そして「順次全国公開予定」とは!
この作品の「何か」が「何処か」を刺激したのでしょうね。

しかし何より、本作でこうしてamiさんと語り合えたことがとても嬉しいです。
ありがとうございます(*^-^*)。

※amiさん、‘ドラーグ族の’瞑想ドリンク…ご訂正、拝受です!
 ですよね〜、ズバリ!ですよね〜^_^;。
Posted by ぺろんぱ at 2021年05月13日 19:19
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