2021年09月19日
表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 ( 若林正恭 著 )
面白い一冊に出逢えました。
現在は文庫化もされているようですが恥ずかしながら知りませんでした、この本のこと。
オードリーの若林正恭さんの紀行文『 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 』( KADOKAWA 2017年7月刊行 )です。
図書館で借りて一気に読みました。
文春から出されている文庫本の方には文庫化に際して書き下ろされた「モンゴル」「アイスランド」「コロナ後の東京」の3編が追加収録されているようですが、私が読んだのは初刊の「キューバ」への旅のみの一冊です。
<こんな本>
飛行機の空席は残り1席。 芸人として多忙を極める著者は、5日間の夏休み、何かに背中を押されるように一人キューバへと旅立った。クラシックカーの排ガス、革命、ヘミングウェイ、青いカリブ海……「日本と逆のシステム」の風景と、そこに生きる人々との交流に心ほぐされた頃、隠された旅の目的が明らかに――。 (※本の情報サイトより転載させて頂きました)
オードリーの若林さん。このお方の著書を読むのは初めてです。本書の他にも2冊ほど著作が出版されているとか。
文体がね、すごく独特なのだけど伸び伸びとしていて、騙しも操りも妙なこねくりも無い真っすぐな感じ。あのフワッとしたユルめの風貌からは想像できなかった、ストレートなパンチを受けた気分になりました。
自身の心の中の「メタ」との会話がところどころにあって、それなりに生き苦しさも抱えてきた人なのかもしれません・・・でも独り旅が彼の心をまるっと裸にさせてくれていたと思います。
裸になったうえでのいろんな気付き。世の中に蔓延している独特の競争システムに抗う気持ちと、でもその抗いを言い訳にして背中を向けるんじゃなくて その中でより自分らしいバランスで生きていきたいと思う正直な感情とか、旅先で若林さんが若林さんなりに見つけた答?のようなもの(完璧な答じゃなくて何となく見えてきたっていう程よさ)に私も知らず知らずのうちに頷いていたりするのでした。
キューバのディープな町※を歩いたこともカバーニャ要塞で寝そべる野良犬にも会ったことない私ですが、若林さんの表現を借りれば、「人生」とか「愛」とか「感謝」とかは家族と何気なく交わすアメフトの話なんかの中に実はあるんだってことが感覚として分かる気がしました。温かい感覚でした、それは。 ※ディープな町 : この旅では彼はいわゆる観光地・キューバ ではない地も訪れてもいます。
文中に登場するキューバ映画『苺とチョコレート』もいつか観てみたいです。
最後に、若林さんと某氏の とある会話 をここに書き残させて頂きます。妙に心に刺さって多分忘れないであろうと思います。
若林 「 知ることは動揺を鎮めるね!」
某氏 「 若林さん、学ぶことの意味はほとんどそれです。」
秋のある日の空に浮かんでいた雲。ちょっと人間の肋骨みたい。
調べてみたら巻雲の一種でこういう形の雲は雨の予兆だとか。むむむ、、、日記を見直してみたら そういえばその日の夜から翌朝にかけて曇天だったみたい。すごい、空から教えられることって本当にあるんですね。
いただきもののBOMBAY SAPPHIRE、ボトルが美しいですねぇ。
いただいたのは度数47%のもので、普段飲みと同じ割合でソーダで割って飲んでいたら同じ杯数でも確実に酔いが深くやって来ます。
お酒の酔い方だけじゃなくていろいろなことに歳を感じる今日この頃。 あぁでも、秋に飲むジンもイイものだなぁ。
皆さん どうぞ佳い秋の日々を。
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若林さんが読書家なのは知ってましたが、紀行文まで出されていたのですね!
この本は未読ですが『苺とチョコレート』は観たことがあるので、
本文中にどのように出てくるか気になります(^-^)
amiさん、ようこそです、お越し下さり嬉しいです(*^-^*)。
若林さんが読書家でいらっしゃることも実は私は全く知らなくて。
脳内や心の中にポケットがたくさんあるってことがクリエイティブな仕事にも繋がっているのでしょうね。
『苺と…』はさらっと登場しますがしっかり興味を抱かせてくれる記述で、amiさんがご覧になっているなら益々観てみたくなりました(^^)!
「知ることは動揺を鎮めるね!」ほんましみじみ実感です。
ex.苦手スマホのわけわからん警告にわなわなした時、救いの手によってもたらされた解決策が…。(ホッ)
ウゥッ、知らんちゅうことは何ちゅう危険なこっちゃいな!もうスマホ持つな!と自分を罵倒・・・してる間にもっと研究せなあかんのですが・・・。(トホホ)
で、ぺろんぱさんの村上はんも書きました。
ーしかしどのような場合にあっても、
知は無知に勝る
というのが彼の基本的な考え方であり、生きる姿勢だった。たとえどんな激しい苦痛がもたらされるにせよ、おれはそれを知らなくてはならない。知ることによってのみ、人は強くなることができるのだから。ー
村上ファンではないけれど(すまん)ここ、めちゃ同意です。あ、ばれたぁ。8月1日ぺろんぱさんブログ「女のいない男たち」見たことで、自分も買って読んだのでしたぁ。むほほ。
ほなまたです。
ビイルネンさん、お越し下さり嬉しいです。
まあスマホはねぇ、、、あれはユーザーには冷たいですよ、特に若くはない世代のユーザーには。私はこれ以上冷たくされたら「もう持たない!」って決めちゃいそうです。
春樹さんの本を買って読んで下さったのでね、ありがとうございます(って私が言うことではないのかもしれませんね)。
「ドライブ…」内の言葉ですね。
私も春樹さんが何度か各作品の中で書いていることで「人は学ぼうとする気持ちがあればどんな小さなことからでも何かを学び取ることはできる」っていう言葉が座右の銘的にずーっと残っているのです。
「村上はん」という呼び方もなんだか段々いいなぁ〜って思えてきました!(*^-^*) どうぞ一緒にファンになってください。