2021年10月14日

007 NO TIME TO DIE


 「必ず観に行く」と宣言していたこちらの映画も、はい、やっとですが観てきました。

『 007 NO TIME TO DIE ノー・タイム・トゥ・ダイ 』(キャリー・ジョージ・フクナガ監督)シリーズ第25作にしてダニエル・クレイグがボンド役となっての5作目、そしてそして、彼がボンドとしてお目見えするラストの作品です。163分のフィルム、アースシネマズ姫路で鑑賞しました。

2006年の『 カジノ・ロワイヤル 』で6代目ジェームズ・ボンドとして登場し、以来2008年の『 慰めの報酬 』、2012年の『 スカイフォール 』、2015年の『 スペクター 』と主演を務め、本作『 NO TIME TO DIE 』でボンド役を引退します。
『 カジノ・ロワイヤル 』ではそれ迄の007シリーズに抱いていたイメージ(私が勝手に抱いていたイメージです)と一線を画す、生身の人間としての苦悩と苦痛をまとった孤高のボンドとして、その存在を深く心に刻んだものでした。
ダニエル・クレイグがボンドであり続ける限り映画館へ足を運ぶ!と2007年1月の拙ブログで言い切った私でしたが、この15年間、6作品全てに本当に魅せられました。心から「ダニエル・クレイグ ありがとう」と言わせ頂きます。( ※15年公開の「スペクター」については拙ブログを完全に休止していた頃なのでレヴューは挙げておりません。)

No Time ・・・ - コピー.jpg
   
      
<story>
諜報員の仕事から離れてリタイア後の生活の場をジャマイカに移した007ことジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は平穏な毎日を過ごしていた。ある日、旧友のCIAエージェント、フェリックス・ライターが訪ねてくる。彼からある科学者の救出を頼まれたボンドはそのミッションを引き受けるが、それは想像以上に危険なもので、全世界に脅威をもたらす最新の技術を保有する黒幕を追うことになるが――  (※映画情報サイトよりの転載です)

 ※結末に触れる記述をしております。

ああそうなのね、こういう去り方なのね、と、ダニエル・クレイグの引退に重なるボンドとの別れがとにかく悲しかったです。
本作ヴィランのサフィン(ラミ・マレック)の不気味な謎、彼が開発する細菌兵器、MI6の組織力を結集させてサフィンとの死闘を繰り広げるボンド・・・と、それらの面白さも勿論あるにはあったのですが、本作はこのラストのボンドの去り方に尽きる一作だったのではないかと思いました。
そういえば本作フライヤーに、原題「 NO TIME TO DIE 」を受けて「 時は来た。」の一文があったよなぁ…って後になって気付いた私です。
死する時は来た。別れは永遠の別れで、そして何よりボンドがそれを「選んだ」ということ、、、あのラストで脱出は叶っていたはずだから。

細菌兵器ナノボットで「触れるもの全てを瞬時にして死に至らしめる」身体になってしまった絶望、それは愛する家族に近づくことすらできないということ。今思い返せば、走りながらボンドが口にしていた「二人は…ぼくの……家族だ」というあの台詞が切なすぎます。周囲の爆音に「家族」の音は消されてしまっていたのですけれどね。
最後に最愛の女性マドレーヌの口からマチルダの真実を聞くことができて本当によかったと、ただそれだけを救いに劇場を後にしました。

・・・もしかしたら奇跡的に命が繋がって?あの後もどこかで生きている?かもしれませんし、それでこそ次回作へ繋がってゆくのかもしれません。しかしやっぱり私の中ではこれからもずっと「 ジェームズ・ボンド = ダニエル・クレイグ 」で、そしてそれは本作で終わりを迎えたということに他なりません。
『 カジノ… 』以来ずっと魅せられました、15年間お疲れさまでした。

 
本作はこの「ラスト」に尽きると先述しましたが、幾つか追記させて頂きます。
ラミ・マレック演じるサフィンは、映画フライヤーに表現されていたのですが私には「ヴィランとして最も危険で最強にして最狂」とは思えなかったです。それどころか、何だかとても「哀しい」イメージが付きまとっていたように感じました。結局は彼も愛を失くした悲劇の中で育ってきた人だったからなのかなぁって。
CIAエージェントのパロマが美しくしなやかなフォームで銃を撃ち続けるシーンがカッコ良かったです。演じたアナ・デ・アルマス、素敵な女優さんですね、知らなかった。
いつもながら名だたる車が次々に登場します、そして散々な目に。 <アストンマーチンDB5>は先ず冒頭でフルボッコにされます。でも乗ってるボンドは無傷で、搭載武器・ヘッドライトマシンガンで逆襲。さすがはボンドカー。
◆◆ダニエル・クレイグ・ボンドがお酒を飲むシーンがとにかくどれも素敵すぎ!です。中でもやっぱりウォッカ・マティーニでしょうかねぇ、それも「ステアじゃなくて、シェイクで」ですね。


ウォッカマティーニ.jpg

上記画像はメディア<FRONTROW>サイト記事「ボンドお気に入りのウォッカ・マティーニ」より転載させて頂いた画像です、ありがとうございます。

とっても美味しそうですよねーぴかぴか(新しい)。 ああマティーニ呑みたい!です。


posted by ぺろんぱ at 21:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
愛する家族に二度と近づけないなんて
これからという時期にこれほど辛いものはありませんね。
ワタシのような者なら逆に家族に「やれやれ」と思われるかもしれませんが(笑)
ヒーローとして正統派を貫いたダニエルボンドに拍手を送りたいです。
過去のボンドのショーン・コネリーもよかったですが
ワタシはダニエル・クレイグのボンドがいちばん好きでした。

そうだ、アナ・デ・アルマスの新米エージェント可愛かったですよね。
母国キューバユニットのみの出演でしたが、彼女の魅力は『ブレードランナー2049』『ノックノック』辺りが最高ですよ。
Posted by ituka at 2021年10月15日 13:51

 itukaさん、お越しくださり嬉しいです。
いえいえいえ…itukaさん、ご家族にとって唯一無二のitukaさんなのだから(^_^*)!
「ヒーローとして正統派」、なるほど、そのお言葉、承りました!正統派、、、まさしくそうなんですよね!
それから、itukaさんみたいな007シリーズにお詳しい方に「クレイグのボンドが一番好きだった」と言って頂けて何だかとっても嬉しいです。←やっぱり母親目線⁇

アナ・デ・アルマスさんのお勧め作も承りました。
しかとメモって近いうちの鑑賞に繋げたいと思います、ありがとうございます♪♪


Posted by ぺろんぱ at 2021年10月15日 20:20
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