18日(月)夜、ネットニュースで 山本文緒さんが13日に亡くなられたことを知りました。このブログにも過去に何度も書かせて頂いたことのある、とても好きな作家さんです。
膵臓がん、58歳での旅立たれ でした。
昨年末にご出演されていたNHK<あさイチ>のプレミアムトークではとてもお元気そうで、以前より随分ふっくらとされたお姿から「穏やかな佳き日々を過ごされているのだなぁ」と、一時期うつ病を患っておられた苦悶の日々がまるで遠いことのように感じられて「文緒さん本当によかったですね」って思ったものでしたが・・・。膵臓がんは早期発見が難しいらしく、何も詳しくは知りませんが、山本さんの場合は進行も早かったのかもしれませんね。
訃報を知ってから ふとした何かの折に山本文緒さんのことを思います。
かなり以前になりますが同級生が亡くなっての告別式の帰り、見上げた空があまりに青く澄んでいて、●●君はもうこんな美しい空を見ることはないんだなぁと思ったことがありましたが、それと同じで、美しく佳きものを見ているのに(それが美しいものであればあるほど余計に)一瞬心が翳る感覚というのか、そういうのがありました。 逆に、我々読者サイドからは「ああ、山本文緒さんの新作を読めることはもう無いのだなぁ」という思いもあって。
さてその新作のこと。
昨年刊行された新作長編『 自転しながら公転する 』が作家・山本文緒さんの遺作だと思っていた(その感想も今年初めに拙ブログに綴らせてもらったところでした)のですが、なんとこの9月に、短編集ですが『 ばにらさま 』という一冊が文藝春秋社より刊行されたとか! 知らなかった、最後にそんなのが届けられていたなんて・・・。最後まで不甲斐ないファンですみませんでした、山本さん。
この数日は本棚にある山本さんの何冊かの本を眺めたり手に取ったりしていて 忘れがたい幾つかの作品をゆっくり読み返してみるのもいいなぁと思っていたところでしたが、これはもう明日にでも書店に出向いてその短編集を手に取らねばと思っている今です。
浴びるほど?呑んでおられたらしいお酒も45歳でお止めになったという山本さんですが、今はせめて心の中で天に向かってグラスを掲げさせて頂きたいです。
山本文緒さん、心に寄り添って下さったたくさんの作品をありがとうございました。 どうぞ安らかに。

自分はだいぶ前に"ファーストプライオリティー"と"プラナリア"を読んだきりやったのですが、昨年のーあさイチーも見たし、何よりぺろんぱさんの好きな作家、てことの意識か゛ありました。
心よりご冥福をお祈りしたいです。追悼の意味もこめて、ぺろんぱさんが挙げていらした"自転しながら公転する"を近々読んでみたいと思います。遅ればせながらではありますが。
ほなまたです。
ビイルネンさん、お越し下さり嬉しいです。
あの作品で中央公論文芸賞を受賞されたのですね、知りませんでした、ホント情けないファンですね。
が、新刊『ばにらさま』は早々に翌日ゲットしてきました。J書店で「追悼」の張り紙を見て泣きそうになりました。短編集ではありますがとても読み応えを感じながら読んでいます。
「自転しながら…」も、もしお読み頂けるなら嬉しいです、私が言うことじゃないかもしれませんが…。
ありがとうございます。