2021年11月28日

アンリ・カルティエ=ブレッソン展 -一瞬と永遠の出会い-  何必館・京都現代美術館にて


秋の色濃くなった京都に、写真展 < アンリ・カルティエ=ブレッソン展 > を観に行ってきました。
祇園にある私立の美術館、何必館(かひつかん)・京都現代美術館で開催されています。
当初は11月14日までの会期だったのですが‘好評につき’とのことで12月12日まで延長となりました。

実は本展に向かったのは(ブレッソン写真展もさることながら)この美術館にどうしても行ってみたかったからなのです。
本館の建立は約40年前。四条通り沿い、八坂神社のほど近くにあって、よく前を通っていたのにこんなところに美術館があったなんて私は全然知りませんでした。
あることがきっかけで28歳頃から約20年間、年に一度1〜2月の頃 八坂神社と知恩院にお詣りをしていて、その定期的なお詣りを止めてからも何か思い事があると八坂神社界隈を訪れていたのですが・・・。何必館での企画展は不定期だったみたいですが、それにしてもなぜ気付かなかったのか、いや気付いても特に記憶に留まらなかったのか、とにかくぼーっと生きてきた証拠なんですかね。
そんなわけで、ネットで調べてみると中々趣のある佇まいのようで是非行ってみたくなったのでした。今回の写真展の会期が延長になって本当によかったです。

何必館 - コピー.jpg HCブレッソン - コピー.jpg

 モノクロームの写真ってノスタルジアを感じて惹かれますよね。
時を超えて一気にそれが撮られたシーンに飛べそうになるような、空気も含めてそこに在るもの全てがまさにカシャリと切り取られた感じ。でもそこには撮り手の捉え方が如実に作用していて、リアリティーと表現力の一体化によって生み出された作品という感じがします。

本展で展示の作品数は60点余と決して多くはありませんが、静かでこじんまりとした館内で一点一点ゆっくりと眺めることができました。
私設館というのがなんとも良いですね。財を成して、それを自らが愛し育もうと思えるものに惜しみなく投じられるなんて、これほど素晴らしいことはないのではないかと思います。
何必館という名称は、資料によれば創設者が「学問も芸術も、人は定説に縛られれば自由を失ってしまう」とし、定説を「何ぞ必ずしも」と常に疑う自由な精神を持ち続けたい、という願いを込めて付けられたもののようです。
決して奇を衒った造りはされておらず シンプルモダン とでも表現すればよいのでしょうか、5階には小さなスペースながら自然採光の庭もしつらえられています。今の時期は紅葉が綺麗でした。
何必館もみじ - コピー.jpg

行き交う人の多い秋の京都でしたが、館内ではひと時の静寂に包まれ 写真たちの中で時を超えて輝く人々の姿に想いを馳せることができました。
最後になりましたがこの写真展の情報をくださった ビイルネンさんことK女史 に改めてお礼申し上げます、ありがとうございました。


久右衛門 - コピー.jpg


12月目前の寒い京都も、時折顔を出すお陽さんがぐっと暖かさをもたらせてくれました。
お茶で名の通った伊藤久右衛門の甘味処でグリーンティーフロートをいただいてみました。

ふと、そう唐突に、その昔‘八坂&知恩院詣で’を始めたその年に行った祇園近くの<喫茶マミー>のことを思い出しました。
当時、某友人からそこの<コーヒーぜんざい>が面白い(‘お薦め’というより‘いろんな意味でインパクトがある’ということ)と聞いていて、探し歩いて行ったお店でした。
勿論コーヒーぜんざいをオーダーしましたよ。そして、はい、いろんな意味で面白かったです。
懐かしい、でも今はきっともう無いのだろうなぁ、あのお店・・・・・諸行無常。


posted by ぺろんぱ at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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