2022年10月02日

燃え殻さんのエッセイ集 2冊


 予約していた本が届いて2冊続けて読みました。
燃え殻さんの本は初めてでした。ていうか、予約する以前は知らなかったです、燃え殻さんというひと。
読んだのは『 すべて忘れてしまうから 』と『 夢に迷ってタクシーを呼んだ 』です。共に扶桑社よ2020年、2021年に刊行されたエッセイ集です。

状況は違っても、同じような感覚に陥ったことってあったな、いや今もあるな、っていう思いで読みました。普段なら忘れているその感覚、思いに気付かせてもらったかな。

全て忘れて‥‥.jpg 夢に迷って・・・.jpg

<『すべて…』はこんな本>
ふとした瞬間におとずれる、もう戻れない日々との再会。ときに狼狽え、ときに心揺さぶられながら、すべて忘れてしまう日常にささやかな抵抗を試みる「断片的回顧録」。『週刊SPA!』連載を加筆し書籍化。
<『夢に迷って…』はこんな本>
繰り返される緊急事態宣言、叩かなくてもホコリの出る人生…。人生はなぜか忘れられなかった小さな思い出の集合体でできている。エッセイ集「すべて忘れてしまうから」の完結編。『週刊SPA!』連載を加筆し書籍化。     (※両著の内容とも情報サイトより転載)


 大地に足を踏ん張れてない、漠然とした不安をどこかに持った危うい日々を、どーにかこーにか何とかして生きてきた人なのですね、燃え殻さん。多くの、というか殆どの人も多分同じで、何とかしてその時その時の自分に折り合いをつけて生きている? 時に「よそ行きの本当」(←文中の言葉、本当の本当は残酷すぎて)でごまかしながら?
さらっと次のページをめくってしまうものもあれば 時に静かにじわっと効いてくる言葉もあって救われる思いもありました。びっくりしたのは 燃え殻さんがとある場所のことを 自分にとってのシェルター と呼んでいたこと。私もとある場所を自分の中でシェルターと呼び続けていたので。

2冊の中にいろいろな思いが綴られてはいても、結局は完結編とされている『 夢に迷って… 』のラストの表題作一篇に綴られた思いが全てなのじゃないかと感じました。書くことを通じて「自分と同じような考えを持った誰かに…お前はそれでいいよと認めてもらえる誰かに…会いに行きたかったのかもしれない」ということ。それが燃え殻さんの原点でもあり到達点でもあるのだろうなぁって感じました。
全篇に挿入されている長尾謙一郎さんの画がまたイイです。 読ませてもらって ありがとう の思いです。

美酔香泉しずく酒 - コピー.jpg

久しぶりにお酒の画を載せます、純米吟醸 美酔香泉しずく酒。 香は華やかであっても結構どしっとくる酒質の 濃醇旨口です。
ここでの美酒にも「ありがとう」。



posted by ぺろんぱ at 18:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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