2023年04月02日

グッバイ、レーニン! ( BS録画鑑賞 )


 桜が満開の週末でした。

録画していた、BS松竹東急で3月21日放送の『 グッバイ、レーニン! 』( ヴォルフガング・ベッカー監督 2002年制作 )を鑑賞しました。

< グッバイ、レーニン! story >                   
 1989年、ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツ。青年アレックスは、10年前に父が西側へ亡命したため母と暮らしていた。母は反動から社会主義体制のこの国に強い愛国心を持っていたが、アレックスは密かに反体制デモへ参加し警察と衝突。それを偶然目撃した母はショックで心臓発作を起こし昏睡状態に…。ドイツ統一の数ヵ月後、奇跡的に目覚めた母へ致命的ショックを与えないよう、彼は統一の事実を隠すべく、あらゆる手を尽くす。(※下記画像とも映画情報サイトより転載 ) 
グッバイレーニン.jpg

          
 コミカルに描かれていますがとてもシリアスな物語。
この「ベルリンの壁崩壊」以外にもきっと、世界のあらゆる地で今も自分の想像など及びもしない出来事がどこかで起きているのであろうと思わされました。

この物語は、母が深く傷付くこと ただそれだけを阻止したいと奔走する息子アレックス(演じるはダニエル・ブリュール)の物語ですが、逆に、その母親が隠してきた真実によって彼と姉アリアーネが深く傷付くことになってしまったことは皮肉でした。父親の亡命の本当の背景を今になって知ることになった姉弟が、父を恨んだ過去の年月を取り戻すことは決して出来ないのだから。

一連の騒動はアレックスのフィアンセ、姉夫婦、母親の同僚・知人を巻き込んで「そこまでするか?」というところまで展開してゆきます。
コトの本質は実は国のあり方じゃなくてこの家族、殊に母とアレックスのあり方なのじゃないか?と何度も思いましたが、「そこまでする」ことの意味が、関わった人たち全ての中に‘それぞれに’あったのかもしれません。

結局は、それらの行為が為したのは ‘余命少ない母に安寧をもたらせた’ ことより ‘家族や友人たちの絆を深めてくれた’ ことに他ならないのだと感じました。一番大切なのは残された者の心に何が残ったか、ということなのだ…と。

アレックスの同僚で西側出身のデニス、東側の元宇宙飛行士・ジークムント・イェーン、この二人の存在が個人的にはとてもよかったです。いいえそういうなら、騒動に加わった家族や仲間はみなそれぞれ独特の魅力を秘めた好もしい人たちだったと思えます。

レーニンの銅像がヘリで吊るされて何処かに運ばれてゆく映像は、当事国の人間ではない私にも不思議な感慨がありました。


カフェモカ - コピー.jpg

 前回とは別の友人とまた違ったカフェへ。カフェミーティングもなかなかいいものだなぁと思います。
私はカフェモカをオーダーしましたが、もっと甘いのかなと思いきや意外とビターな味わいで美味しゅうございました。

白い桜 - コピー.jpg

ビターなモカの味わいを楽しんだ後歩いた散策路には白っぽい花びらの桜が・・・。
でもよく見るとやっぱり薄桃色のソメイヨシノなのかな。
この時この樹の下には桜耳にカットされた黒猫ちゃんが一匹佇んでいて、画的にはサイコーの癒しの場でした、ありがとう。



posted by ぺろんぱ at 19:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
これ、日本公開の数年後にTタヤで借りて観たということは確かなんですが、"レーニンの銅像がヘリで吊るされてるシーン"以外はぼわ〜んとしています。(トホホ)
何か自分としてはどうも、ものすごい期待して借りたもののちょっと違うと感じた記憶があります。けど、そういうことってありますよね。今観直すとよかったりして!
そしてその逆もあります。期待してなかったけどよかった〜ていうの。

何にせよ、映画に思いを馳せつつぺろんぱさんとやり取りできるの嬉しいです。
ありがとうです。

ほなまたです。
Posted by ビイルネン at 2023年04月07日 21:47

ビイルネンさん、お越し下さり嬉しいです。
私も何となくモヤッと感は残っていて、思い返せばそれは アレックス自身の‘グッバイ、レーニン’をもう少し観たかったかなぁということなのかも と思ったりしています。
期待するものが大きいとどうしたってハードルは高くなりますよね、鑑賞までに掛かった労力とかも。なので‘ふと出会った’映画が案外深く心に残ったりするのかもしれませんね。
これからもそういうのに出会えることがあるといいなぁって思います(*^-^*)。

私もビイルネンさんとの映画話、嬉しいです、ありがとうございます!




Posted by ぺろんぱ at 2023年04月08日 23:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/190266714
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック