2023年05月28日

ザリガニの鳴くところ(本)


 役所広司さん、カンヌ映画祭 男優賞受賞おめでとうございます。こういうニュースはやはり嬉しいですね。ヴィム・ヴェンダーズ監督の『 パーフェクト・デイズ 』、公開が決まったら楽しみにしたいです。


 村上春樹さんの『 街とその不確かな壁 』は ひと月と一週間ほどかけて読了しました。本作、ゆっくり読もうと決めていたので時間がかかりましたが、こんなにも 早く次のページを繰りたい という気持ちにかられたのは、実は久しぶりのことでした。
ただ、今は上手く表現できません。よく考えたいことがあります(イエローサブマリン少年の存在について、とか)。春樹さんの新刊はいつも大抵そうするのですが 今回も暫く時が経過した後(半年〜1年)に再読することになると思うので、その時には今より確かな 何か を手に取ることができると思っています。でもこうして春樹さんの新刊に触れられることを幸せに思います。
 
ザリガニ - コピー.jpg

今読んでいるのは『 ザリガニの鳴くところ 』(ディーリア・オーエンズ著、友廣純 訳)です。
訪問させて頂いているRさんのブログでこの「映画」(昨年11月日本公開)の事が書かれていて、触発されて原作を読んでみたくなり直ぐに図書館に予約をしたのでした(Rおさん、ありがとうございます)。映画化の力は恐るべし!で結局順番が廻ってくるのに半年近くかかりました(…いや、買えばよかったんですけどね…)。
今、半分を少し過ぎたあたり。原作そのものの良さは勿論のことと思いますが、訳者氏(友廣純さん)の良さもあると思います、こちらも ページを繰りたい という思いに駆られる本です。あ、こっちは図書館の本なので返却期限までに早く読まないと…(汗)。
カイアがギリギリのところで、文字通り、素足で立っている彼女の「生」。
映画は観ていないので結末は全く知りませんが 悲運 の匂いに満ちている本作。圧倒的な孤独の中に差し込む 温もり のようなものが感じられたくだりも束の間で、これから向かう先を恐れながら読んでいます。

ak3omfne - コピー.png

 もう一つ本のお話。
遠方に住む友人Mriちゃんが上田三四二の歌集を2冊送ってくれました。少し前に逝かれたご親族の女性が愛しておられた歌人とか。遺されていた沢山の歌集の中から、いつか読んでみたいな と言っていた私のために選んでくれたようです。ありがとうね。
上田三四二の短歌は私は初めてです。大切にされていたご本を私も大切に読ませて頂きたいと思います。

黄色の野花 - コピー.jpg

 実家に返った時に時折り自転車を漕いで通る土手に咲いている野花。黄色の花は元気をくれます。
コロナの扱いが5類に移行して、母を看てもらっている施設での厳しかった面会制限がほんの少しだけ緩和されました。3年はやはり長かったです。思う事は諸々ありますが、スタッフの皆さんにはずっとずっと感謝の思いです。



posted by ぺろんぱ at 19:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ザリガニ、映画の方は結末に「息を吸うのを忘れてしまう」ほどショックでした(笑)。けど、なんでザリガニ?これは原作読むしかなさそうなんで、自分も一丁図書館へGO!ですね。
Posted by ロラお at 2023年05月29日 10:59

ロラおさん、お越し下さり嬉しいです。改めまして本書を読むきっかけとなった貴ブログに感謝です。

「息を吸うのを忘れてしまう」ほどのショックを私も体験したくなりました。近隣にTヤが無いのでBS放送を(気長に、でもワクワクと)待ちます。
タイトルの「ザリガニの鳴くところ」は序盤から登場するワードですが、しみじみ解せるのはやはり読後かと思っています。

Posted by ぺろんぱ at 2023年05月29日 19:01
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