2023年06月11日

風花 kaza-hana( 映画 )、春になったら苺を摘みに(本)


 雨の季節ですね。

BS松竹東急で6月4日放送の『 風花 kaza-hana 』( 相米慎二監督 2000年制作 )を録画鑑賞しました。かつて過ぎし日 一度観たのですが、キョンキョンが雪の中で踊るシーンが印象的でもう一度観たくなって録画したのでした。                
相米慎二監督の遺作とされる本作。帰る場所を失った孤独な若手キャリア官僚と風俗嬢の姿を描いたロードムービ―です。主演は小泉今日子さんと浅野忠信さんです。                  
 
風花 - コピー.jpg

 基本ロードムービーは好きです。
でも現実に誰かと行く旅は実はなりハードルが高くて。時間と空間を共有することになるから。
本作、長い人生のあれこれで人生なんてサイテーサイアクのものでしかないと思う二人が出会い旅することになります。旅はハードルが高いと書きましたが、ならばこの二人は根っこの部分で引き合うものがあったのかもしれません きっと。
でも長年の不運の積み重なりが容易に歩み寄ることを許さないのが哀しい。「命がかかる出来事」で二人は裸になることができたのか、やっと「もしかして少しだけ誰かに寄りかかってもいいのかもしれない」と互いが思える瞬間が見えたことが嬉しかったです。
ふわっと肩の力が抜けるラスト――浅野忠信が二人(キョンキョンと彼女の娘)の姿を見届けようと車のバックミラーをガン見するシーン――に監督の優しさが感じられて私はとても好きです。
二人のその後はどうなるのかな。

春になったら - コピー.jpg

 5年以上ぶり?に再会した友人Uさんから薦められて、文庫化されているこの一冊をJ書店で買い求めました。梨木香歩さんのエッセイ『 春になったら苺を摘みに 』です。
裏表紙の解説にあった「理解はできないが受け容れる」―――この文言を意識しながら読み始めています。
「(誰かを)理解する」というのはある意味 傲慢 でもあるかもしれない、様々な人種や考え方の違う住人が暮らす異国の地であるならなおさらに(本著は梨木香歩さんが英国留学中の実体験のお話)。でも、ならば「理解はできないが受け容れる」のは簡単かと言うと決してそうではなく、「受け流す」のじゃなく「受け容れる」とうことの深いところで意味するものは何なのだろう、と考えています。
いけないイケナイ、まだ読み始めたばっかりなのにこんなに肩に力を入れてたら自然体で活字を追えませんね。ゆっくり楽しんで読もうと思います。

Tooth - コピー.jpg

 冷たい飲み物を美味しいと思う季節です。
そんなふうに思えることもささやかな喜びの一つなのかもしれません、、、ささやか過ぎるのが悲しいけど(涙)。



          
posted by ぺろんぱ at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/190397976
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック