2008年12月04日

トリコロールからMy Desk、明日へのバーボン

 明日5日は朝から雨が降って、そのあとはぐっと寒くなるそうですね。冷たい雨になるのでしょうか。
  
少し前に録画撮りしていたBSの『恋人たちの距離(ディスタンス)』を観て主演のジュリー・デルピーに新たに好感をもち、つい先日、私的ライブラリーの中から『トリコロール/白の愛』(これもBSの録り置き)を取り出して再鑑賞しました。
ついでに『青の愛』と『赤の愛』も再鑑賞しました。3部作、いずれもクシシュトフ・キェシロフスキー監督作品です。

音楽も絵も小説も、そして映画も、生きているのだなと思うほど、観る時・観る状況によって感じ方も変わってくるのですね。
初めて観た時には何ら動じることなく過ごしたシーンに新たに涙したり、すっかり忘れていたはずの台詞がパンと甦ってきたり。
今回観返してみてもやはり最も好きなのは『赤の愛』なのですが、映像で「赤…」以上に魅せられたのは『青の愛』でしたし、『白の愛』のラストってこんなにも美しく哀しいものであったのかと今回あらためて唸ってしまったり、何年後かに再度また観返すことがあれば、また違ったところで涙し心打たれるかもしれません。

  青.jpg  白.jpg  赤.jpg

『赤の愛』は・・・なんて言えばいいのでしょうか、「愛に触れる瞬間」を感じるといえば陳腐な表現になりますが、その「愛」に途轍もない深さと運命的なものを感じるところが“感覚的に”好きなのだと思います。主演の女優イレーヌ・ジャコブが好きであることも理由の一つになっているかもしれません。今回観ていて気付いたのは、あの元判事ケルヌとヒロイン・バランティーヌ(イレーヌ・ジャコブ)の関係は『羊たちの沈黙』のレクター博士とクラリスに似たものがあるなぁっていうこと。そういえば、元判事を演じたジャン=ルイ・トランティニャンもどこかパラノイア的な怖さを秘めた風貌に見てとれます。
しかし、トリコロールカラーが示す「自由」「平等」「博愛」というテーマながら、それらの言葉が醸す直接的意味合いからは少し離れ、ねじれた位置から描かれているように感じる「自由と平等と博愛」の3部作。実はまだまだ十分に理解できてないところがあるので、必然的にもう一回観返すことになるでしょうね。


さて、あとひと月足らずで2008年も終わりますね。毎年思うことですが、早いです。
年末には恒例の「劇場鑑賞作 Myベスト12」(なんですっきり「ベスト10」にできないんでしょうね、私)を今年も決めたいと思っているのですが、意外と「ベスト3」くらいはすぐに決まっても「ベスト12」となるとこれがなかなか決められないのですよね。
今年も残る各週末、取り敢えず観る作品は決めていますが、「ベスト…」に入る佳き先品に出会えるでしょうか。実はもの凄く期待して楽しみにしている作品が一作ありますが、期待にたがわず心に残る作品であることを願っています。


・・・そんなこんなを思う日中。
休憩時間にふと撮ってみた私の会社のデスクです。

       My Desk1.jpg      うち猫 仔猫.jpg


小さな写真立てに入れているのはウチ猫の仔猫のころの写真です。カーペットの上で伸びをしている姿を撮ったものですが、フラッシュをたかなかったせいで薄くグレイがかった空気の中に居るような感じで、失敗作ながら却って気に入っている一枚です。
右側のはいつも手帳に入れている、こっちもウチ猫の仔猫時代の写真です。
毛糸と遊んでます・・・こんなに小さかったんだなぁ・・・今ではかかりつけのDr.に「もう少し体重を落とさせてくださいよ」って言われてるのに。
でも縁あってウチにやってきてから、この子も来年でもう10年になります。来てくれてありがとう。


                  ターキー ロック.jpg

・・・そんなこんなを思う今夜。
某Barで、ワイルドターキーをロックでいただきました。

この香りに酔って、良い心地で明日につなげていきたいですが・・・

posted by ぺろんぱ at 21:59| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
だいぶ前に観たきりなんで・・確かにぺろんぱさんおっしゃるように月日がたつと感じ方は変わってくるかもしれませんね。(嬉しいような哀しいような・・)

以前観た段階では”白の愛”がいっちゃんひっかかった自分であります・・・。
Posted by ビイルネン at 2008年12月05日 02:04
ビイルネンさん、おはようございます。
「白の愛」が一番好きだという人は多いと思います。3つの中では趣が異色だし、登場する人達も魅力的です。今回、ラストに唸りました。

ビイルネンさんの仰る「(嬉しいような哀しいような・・)」に深く感じ入っている私です。感情の拡がりを得た分、失ってしまった感覚もあるのでしょうね、きっと。

Posted by ぺろんぱ at 2008年12月05日 05:01
それぞれに、お洒落なデザインのポスカを所有してたように
思います。

どれも観た事なくて恐縮・・BS降臨はないのかなぁ・・

今回は、ぺろんぱさんのデスクトップ写真に興味津々です(⌒〜⌒ι)

整頓されてますねぇ・・
Posted by TiM3 at 2008年12月06日 23:57
TiM3さん、こんにちは。
そのポスカは大切に取っておかれているのですね。ファンにとっては垂涎ものかも。(*^_^*)

本作、監督の没後何周年かでもしかしたらまたBSで挙げられるかもしれませんね。そうなったら私もまた観たいです。

私の机は「整頓してる」っていうより、「書類が散らばるほど仕事してない」ってことでしょうね。^^; 
Posted by ぺろんぱ at 2008年12月07日 11:06
ぺろんぱさん、こんばんは♪
ご紹介頂いた映画は残念ながら観ていないのですが、
超カワユイ猫クンの写真に引き寄せられ・・
ついついお邪魔してしまいまいした。(*^^*)
いや、ほんっと可愛いですね〜 市販のPhoto Cardみたい!
白い手袋と靴下も相変わらずキュート☆
デスクの上の写真も癒し効果抜群では?
来年で10年ですかぁ… それはもう立派な家族ですね^^

早いもので、1年総まとめの時期がやってきましたか。
年を重ねる毎に そのスピードったら
加速してるかの様に感じてしまいます・・・(~~;)
でも、恒例の「Myベスト12」は今からかなり楽しみです!
寒くなりますが、ぺろんぱさんも猫クンも風邪など引かれませんように。。。
Posted by Any at 2008年12月07日 20:03
Anyさん、ようこそです。

>ぺろんぱさんも猫クンも風邪など引かれませんように

いえそれが、、、実は私も風邪を引いていて、今朝は私の横で寝ていた猫も大きなくしゃみをしていました・・・あきません、健康管理できてませんわぁ。(>_<)

猫は“縁あって”、Anyさんも仰って下さった通り、今やもう100%家族です。
この写真は小猫時代のものですが、お誉め頂いてとても嬉しいです、ありがとうございます。(*^_^*) 仕事の途中、ふと写真に目をやってデレ〜ッとしているおバカな私に気付くことがあります。(仕事しろよっ!!・・・って言われそうですが^^;)

早いですよね、一年。
Anyさんの仰る通り、最近は垂直落下の如く、時間が過ぎていきます。あーぁ。

恒例の決断の時期なのに「ベスト12」が決められそうにない(優柔不断の)私です。それぞれに佳き思い入れもあり、、、っていうよりやっぱり“竹を割ったよう”にはなれない、“竹を錆付いたノコギリで切ろうとして切りきれない”性格が厭というほど身に沁みる今日この頃です。(T_T)トホホのホ、です。
Posted by ぺろんぱ at 2008年12月07日 21:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/23840825
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック