2009年01月12日

ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

 
  連休の中日11日(日)は敷島シネポップに『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(ギレルモ・デル・トロ監督)を観に行って参りました。
前々回のブログで挙げた『ヘルボーイ』の第二弾(新作)です。

当初はナビオにあるTOHOシネマズ梅田を目指したのですが、上映2時間弱前に到着したにも関わらず電光掲示板には満席を示す「×」の印が!頭真っ白、目の前真っ暗になってしまった私です。
猫事情で後刻の回は無理で、かと言って、すっかり“ヘルボーイ・モード”になってしまっている頭を“ショッピングでもしてさっさと帰るモード”には切り替えられず、近くの書店で情報誌をチェック、なんばの敷島シネポップで時間的にも間に合いそうな回での上映があることを知りました。
念のため劇場にTELしたところ、「まだまだ空席があります、大丈夫です」との“天使のささやき”にも聞こえたアルバイト君のお言葉を受けて、脱兎のごとく御堂筋線に飛び乗った次第です。

                 ゴールデン 敷島シネポップ.jpg

考えてみればこの敷島シネポップでの劇場鑑賞は初めてだったかも知れません。
TOHOシネマズの「鷹の爪団のマナー広告」が見れなかったのは残念でしたが、この敷島シネポップ、メジャー作品もかかっているのに“ほど良い小箱感”があってなかなか良かったです。
 
story
  地獄生まれの異色ヒーロー、ヘルボーイが活躍するファンタスティック・アクションのシリーズ第2弾。
極秘機関・BPRDのエージェントのヘルボーイ(ロン・パールマン)は、恋人のリズ(セルマ・ブレア)水棲人のエイブ(ダグ・ジョーンズ)と共に怪事件の捜査にあたっていた。ある夜NYのオークション会場が凶暴な怪物に襲われる事件が発生。ヘルボーイたちはなんとかこれを退治するが、人前に姿をさらしてしまう。その頃闇の世界ではヌアダ王子(ルーク・ゴス)が人間を抹殺すべく伝説の最強軍団ゴールンデン・アーミーの復活を目論んでいた。しかし復活に必要なパーツを王女のヌアラ(アンナ・ウォルトン)が持ち出しており……。 (story、写真とも goo映画情報より転載)

                 GA.jpg

  コアの部分は別としまして、細部には監督の遊び心と喜劇的要素が満載でした。
デル・トロ監督、御自身の名は『パンズ・ラビリンス』で市民権を得た!と思われてのことでしょうか、とにかく自分の好きなようにし放題に、まるで監督自身がレッド(ヘルボーイ)になってスクリーンを縦横無尽に楽しげに駆け巡ってる感じがしました。
大物・小物、「クリーチャーの見本市か?」と思うほど、実に様々なクリーチャーたちが登場します。(だからグロさも満載でしたが。)

本作は一作目以上にアクションの要素も大きいのですが、ガチガチに痛めつけられ、これでもかと身を削られるレッドなのですが、そこはエンタテイメント作として“痛みを痛みとして感じさせない”演出になっていますので、ある意味“安心して”観ることができます。「パンラビ」ではあれだけ極限的な“痛さ”がにじみ出ていたのに・・・同じ監督作品でも作るスタンスによって手法を変えるところは新鮮でもあります。

                  GA2.jpg                
そして前作以上に、レッドやブルー(半漁人のエイブ・サピエンス)たちの言動には“人間くささ”が加わってて、そこも今回は笑いのツボとなっていました。
いきなりのリズとの痴話喧嘩、ビール好きなレッドが恋に悩むブルーにどんどん飲ませて二人とも酔っ払ってしまう図、果ては互いの切ない恋心でバリー・マニロウのラヴソング「Can't Smile Without You!」を熱唱するレッドとブルー。
この辺りはファンサービスというより、もう完璧に監督自身が楽しんでいたと思います。


そうは言っても、コアの部分ではしっかり「苦悩」や「愛」は描かれています。
自分の出生が悪魔の世界であることを永遠に内包し続けるレッド。人間界にあって決して受け入れられることのない自らの存在に苦悩する姿には哀切感が漂い、レッドが急に小さくか細い一人のBoyに見えてしまうのです。人間が決して「善なるもの」として描かれていないところにも、チクリと心は痛みます。

私的ハイライトは、淡い恋に堕ちるエイブ(ブルー)と王女ヌアラが迎える「結末」でしょうか。その幕引きの仕方の崇高なまでの美しさに、心をぎゅっと掴まれる瞬間でした。ギレルモ・デル・トロ監督らしさ・・・と言ってもよいのではないでしょうか。

                 GA3.jpg

物語としては、とある「ハッピーな出来事」を添えて、取り敢えずはハッピーな笑みで幕を閉じます。
今度はもしかしたら新たな登場人物?も加わって??炸裂するヘルボーイ&魔界の世界、何年後にスクリーンでお目にかかれるのでしょう。楽しみです。

それにしてもヌアダ王子、登場する度“白塗り厚化粧をしたトム・クルーズ”に見えて仕方がなかったです。^_^;
演じるルーク・ゴスさんは、同監督の過去作『ブレイド2』で“死神族”とやらを演じていらした男優さんらしいです。

それからクリーチャーの中で宮崎アニメ『もののけ姫』の“でーだらぼっち”や“顔なし”を彷彿とさせる二体が出てくるのですが、ヘルボーイ自体の髪型はちょん髷だし、もしかしてデル・トロ監督って親日家なのでしょうか。・・・だと嬉しいですが。


 さてかわいい、ここはヘルボーイ(レッド)に敬意を表して赤いお酒を戴きましょう。
梅田の成城石井でお買い物する際に見掛けて、ずっと気になっていた250ml缶の赤ワインの「スパークリング」<BAROKES(バローケス)のBUBBLY WAIN RED>です。

       スパークリング レッド.jpg   スパークリング レッド1.jpg

同じシリーズで他に<白><ロゼ>があります。アルコール度数は13度。リーズナブルながら結構しっかりしたテイストで普段飲みには最適です。

ほろ酔い気分で、I wish you good luck, Liz & Red !ぴかぴか(新しい)

posted by ぺろんぱ at 19:17| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
おお、精力的ですね!

前作を観ずとも楽しめるのか・・そこを教えて下さいね(=^_^=)
Posted by TiM3 at 2009年01月12日 23:45
TiM3さん、早速お越し頂きありがとうございます。
そのうち直ぐに失速するでしょうけれど、今は年始のスタートダッシュでしょうか??

さて本作、クリーチャーたちとの死闘を楽しむにはよいのでしょうけれど、やはり前作を取り敢えず押さえておかれた方が何倍か楽しめると思います。ただ、勿論アメコミ作品としての本作(キャラ設定や背景などを)を熟知しておられるなら問題はないと思いますが。
私は全く未知の世界でしたので前作レンタルに走ってしまいました。^_^;
Posted by ぺろんぱ at 2009年01月13日 20:11
こんばんはっ!
ここんところすっかりデル・トロの世界に浸ってらっしゃるようで、
楽しそうでうらやましい。(=^_^=)
その気になってた日に観る事が出来て良かったですね!
敷島シネポップって、東宝系でも結構マイナー系の作品寄りで、
空いてるイメージがあります。結構穴場かも!です。
ところで、デル・トロ違いですが、チェの2部作は見に行かれる予定ですか?
私はスケジュール的に微妙な所。。。。
ぺろんぱさんのレヴューが読めると嬉しいねんけど、どーなんでショー?!
アテにしすぎで、すんません( ̄▽ ̄;A

赤ワインの「スパークリング」ですか。
パッケージデザインも可愛いですね。今度買って帰ろっと!
Posted by ゆるり at 2009年01月13日 21:57
ゆるりさん、こんばんは。
はい、楽しんでいたつもりでしたが・・・週明けにいきなり風邪の猛威、昨日は終日会社を休んでおりました。今日は何とか出社しましたが・・・ふぅ〜・・・「楽しみ」のあとは「苦しみありき」でした。(>_<)

>結構マイナー系の作品寄り

そうなのですね!敷島シネポップ、今後の為にインプットしました!

>チェの2部作は

はい、私自身「デル・トロ月間」とばかり意気込んでいたのですが、実は他の観に行きたい作品が脳内インプットされてしまって、もしかしたらスルーになるかもという、ゆるりさんと同じ“微妙な”感じです。しかし・・・てことは、ゆるりさんのレヴューもあてにしたらアカンってことなのでしょうかー!??

>赤ワインの「スパークリング」

今度よろしければ買ってみてくださいね。
私も他のロゼ、白を買ってみるつもりです。
ところで、、、この場を借りて御礼申し上げます!
以前コメント欄でご紹介いただいたハービスP.の「ブルディガラ」、とても気に入りまして時々買いに行っています。今一番のお気に入りのパン屋さんです。ありがとうございます。
劇場以外でもブルディガラ等で“知らないままのニアミス”がありそうですねー、ワクワク。(*^_^*)


Posted by ぺろんぱ at 2009年01月15日 21:36
ぺろんぱさん、こんにちは。
ギレルモワールド最高でしたね〜。
クリーチャーが登場する映画はあれこれありますが、パターン化した凡庸な容貌のやつが多い中、本作のクリーチャーたちは不気味に愛らしく個性的で魅力的でしたよねぇ。
ヘルボーイと一緒にビールが飲みた〜い♪
王子はヘビメタバンドの人チックでした。
Posted by かえる at 2009年01月31日 15:58
かえるさん、こんばんは。

はい、最高でしたよね〜(*^_^*)。
ギレルモ・ワールドとして以前にかえるさんにお薦め頂いていた『デビルズ・バックボーン』には(勇気がなくて)まだ手を出していない不甲斐ない私ですが^_^;、このヘルボーイの世界にはすっかり虜になってしまいました。(*^_^*)
(でも『デビルズ・・・』もしっかりインプットしておりますです!)

私も一緒にヘルボーイたちとビール飲んで酔っ払って階段でコケてみたいです〜(^^♪

>ヘビメタバンドの人チック

おお!なるほどですね!!
ヘビメタのトム・クルーズ・・・←あくまでトムクルにくっつけようとしている私(^_^;)。


Posted by ぺろんぱ at 2009年02月01日 19:40
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