「9人の女性たちの、愛をめぐる9つの物語」・・・少し前までは扱っていたとのことでしたが、もう店頭から姿を消してしまったのですね。
残念ですが仕方ありません。
同時に探していた作品『イゴールの約束』(先日劇場鑑賞した『ロルナの祈り』のダルデンヌ兄弟監督の過去作です。リンクさせて頂いているゆるりさんがご紹介されていました。)も「当店には取扱いなし」とのことでダブルの残念!でしたが、同じくダルデンヌ兄弟監督の『ある子供』(05年にカンヌでパルムドール受賞)がありましたので、そちらをしっかりとレンタルして参りました。

『ロルナの祈り』で麻薬中毒の青年を演じていたジェレミー・レニエが主演しています。
薄く微笑むだけの笑顔の裏に渇いた心を隠している、そんな感じの男優・ジェレミー・レニエ。 好いです。
story
定職につかず、少年たちを使って盗みを働き、盗品を売ってその日暮らしをしている20歳の青年ブリュノ(ジェレミー・レニエ)。
ある日、ブリュノの子どもを出産した18歳の恋人ソニア(デボラ・フランソワ)が病院から退院してくる。子どもを見ても何の実感も感じないブリュノ。ある日ブリュノはソニアに子どもの世話を頼まれた間に、カメラを売るように子どもを売ってしまう。( ※story、写真ともgoo映画情報より転載 )

ブリュノとソニア。
若い二人だけに、『ロルナの祈り』以上に心が締め付けられる痛々しさがあります。
ブリュノ自身が“小さな子ども”のよう。ほんの一瞬垣間見えたシーンで彼が家庭の愛を知らずに育ったことが分かるけれど、そういう環境から、彼は誰かを愛する感情を無意識的に切断してしまうのかもしれない。
母となったソニアは、行動こそまだ幼いけれど、そこには母性が芽生えていて、ある時点からはブリュノとかけ離れた強さを秘めるようになっていて、守るべき存在を持つということの大きな意味を観る者は悟らされます。

監督の眼差しに温かいものを感じたのは、ブリュノが救いようのないワルとしては描かれていない事です。
彼はおそらく、愛し愛されることを知らず、道徳的なことと非道徳的なことの境界を「知らないままで育った」、身体だけ大人の子供なのですね。
彼が仲間の少年に見せた“人間としての、残された最後の道徳的プライド”には、観る私自身もどん底から救い上げられた思いがしました。
そしてその最後の一欠片の“尊厳”が、やがてブリュノを、本当に深い井戸の底から日の当たる地上へ牽引してくれる力となると信じたいです。

『ロルナの祈り』と同様に、ラストにはその微かな希望が感じられました。少なくとも私は「希望」と取りたいです。
道のりは険しいと思うけれど、子供は成長していくものだとするなら、彼もまたそうできると信じたいです。
ダルデンヌ兄弟監督作品は『ロルナ・・・』を例外として、音楽が全くないのが特徴でもあるとか。
本作も、サイレントの中で流れゆくエンドロールに、“何ものにも転化することのない、正真正銘の”深く重たい余韻をどーんと持ち続けたエンディングでした。


・・・さて、本日PC内のデータ整理をした際に、昨年末頃から今年初めにかけてのいろんな乾杯シーンの写真が残ったままになっていることに改めて気付きました。
ブログで使うかしらと思いながら取り敢えず撮っておいたものですが、その後使わないままで(消去したものもあるのですが)幾つか
は何となく消せないままで残しておいたのでした。
消去してしまうのは何だか淋しく、折角なので幾つかを一まとめに挙げてみることにします。









特別なシーンの特別なお酒というわけではありません。
会社の飲み会、友人との飲み会、自宅での独り飲み(梅酒の写真のみ)、お店は立ち呑み屋さんから、居酒屋、バール、割烹までいろいろです。
殆どは携帯カメラで撮っていますが一枚はデジカメで撮ったもので、サイズが違ってます。
レンタルが叶わなかった『美しい人(NINE LIVES)』に因んで、「美しい乾杯(NINE GLASSES)」ということで溜飲を下げておきましょう。
こうして見てみると寒い時期なのでやっぱり和酒、それも熱燗が目立ちますね〜。
特別じゃないけれど、一枚一枚、やっぱり“想い出”がちゃんとある「乾杯」です。

ほんでもって、ビール特においしそうな気ィが・・・。(さすがビイルネン)(自分で言うか)
ビイルネンさんに「しぶい」なんて言って頂いて
嬉し恥ずかしです。(*^_^*)
(単に呑んべぇなだけで・・・^^;)
ビール美味しそうですか!?
私としては珍しく“乾杯生中”の図です。
この時は皆(男女6人)がグラスを合わせて
「カンパーイ!」と言ってる瞬間を狙うつもり
が、みんな思い思いに乾杯してさっさとぐびぐび
飲んじゃったので仕方なく卓上に置き直して淋し
く撮った一枚です。(T_T)
1度やってみたいのが、乾杯後、飲み干したグラスを叩き割る行為でしょうかね(⌒〜⌒ι)
日本では、余り推奨されてないみたいですが、、
色んなところで拝見します。
そこで、さっそくDVD録画していたのを私も観ましたよー。
別にぺろんぱさんを羨ましがらせたい訳ではありませんよ、ええ。(^_^;)
もしよろしければ、録画したDVDをお譲りしますので
いつでもおっしゃってください。ホントに。
鑑賞の際に楽しんだのが、以前こちらで紹介されたいた
BArokesのBUBBLY WINEの赤です。
おもしろいテイストですねー。
お酒に弱い私は1缶ですっかり酔っ払ってしまいました、グフッ。
ところで、『ある子供』をご覧になられたんですね。(*^_^*)
ブリュノは大人にはなりきれてないけど、基本的に優しくてまっとうな考えの部分も
ありますよね(お金をかせぐ方法が根本的に間違ってるけど)。
エンディングは、私も明るいものを感じました。
ブリュノにはソニアがいたら大丈夫かなっと。
若い!ということは素晴らしいし、慈しみ育てる対象がいるっていう事も素敵です。
>飲み干したグラスを叩き割る
確かドイツの新年?の風習でしたっけ??
モノが割れる音が幸先良いこととされているのでしたっけ・・・。
日本では、というより私は、割った後の掃除のことを考えると出来ましぇーん。(小市民(T_T))
『美しい人』のDVD!
嬉しいお言葉をありがとうございます!感激です!
でも丁度この次の記事で触れようと思っていたのですが、木曜にお伺いしたBarのママさんが記事を読んで下さっていて録画撮りをコピーして置いて下さっていたのです。ありがたく頂いて帰ってきたので、観ることが出来るようになりました。
でもゆるりさんのお気持ち、嬉しく頂戴いたしましたよ!(*^_^*)
本当は『イゴール・・・』をレンタルしに行ったのですが(文中に勝手にゆるりさんの名を書かせていただいてゴメンナサイです)、嬉しい収穫の『ある子供』でした。
ソニアの愛でブリュノは大人になっていけますよね。そう信じたいです。
バローケスの赤のスパークリング・・・しっかりした度数なので割りと酔えるでしょう?(*^_^*)
ロゼと白も飲みましたが、やはり赤が好みでした。お試し下さって嬉しいです。