46年ぶりの皆既日食(関西では8割強の部分日食)が観測された昨日。
大阪ではジャストタイムが11時5分からの数分とのことで、その時間にオフィスを抜け出して空を見上げました。
雲間から微かに観えた、神秘的な「欠けた太陽」。一瞬、そこから目に見えない何かが降ってきたような気がしました。
タイトルのみ記載しておりました4作品ですが、鑑賞後に短い感想をメモ書き程度にまとめておいたものがありますのでアップしておくことにします。
◆『ターミネーター4』(マックG監督) 109シネマズHAT神戸にて鑑賞
オープニングはさすがの重厚感、期待値で胸が高まった。
全編を覆うダークなトーンにそれなりの異次元トリップ感を味わったけれど、絶望的な終末観に打ちのめされることはなかった。
その終末観の描かれ方にこそ期待していたねだけれど。スカイネットの怖さはむしろ、審判の日を迎える以前の、その形無き存在に怯えていた頃の方が大きかったと感じる。そこで抵抗軍を組む人間同士にも、その絆の深淵さをビリビリと体感することはなく、ある意味最も華々しくあるべきジョン・コナーのカリスマ性も期待値を超えるものでなかったのがちょっと残念だった。
唯一、マーカスというシリーズ上の“特異な”存在が新星として光っていたと思う。演じたサム・ワーシントンにも惹かれるところが大きかった。本作のみで去るのなら惜しい気がする。
◆『ディア・ドクター』(西川美和監督) シネリーブル神戸にて鑑賞
眼前の風景に「意識」が重なる。
人間の暗部に巣食う感情や心のざわざわしたものなどを、何気ないシーンにそっと(或いは強烈に)描くことのできる凄い監督さんなんだなと改めて思った。
けれど鑑賞後に私の心に残り続けたことは(本筋からは外れたことだとは思うのだけど)、病気というものの観点、病との接し方や医療の原理的な意味合い等が根底から覆されてしまったということだった。
病というものは、結局は“自分自身で”処置するしかないのだな、と。
例えば鳥飼さん(八千草薫)のように、病に抗わずあるがままに受け止めるという道もあって然るべきなのだな、と。高度な技術と知識による延命も時には必要かもしれないけれど、根本的に、病を持つ人間をどう精神的に救えるか、死が抗えぬものならばどう安らかな死に導いていけるかということこそが、「医」が持つ深遠なる真理なのかもしれないと思った。
村人の「あの人が神ですから」っていう言葉は強烈だった。けれど本当は、みな自分自身の中に其々の神を持っているのだと思った。
◆『扉をたたく人』(トム・マッカーシー監督) 梅田ガーデンシネマにて鑑賞
何事にも無気力で面倒なことからは遠ざかって生きて来た主人公が、何かに憑かれたかのように一心不乱にジャンべをたたくラストは印象的で、お前の心はビートを打っているかと真っ向から問われた気がした。
心が脈打っている人は魅力的だ。事実、終盤の主人公ウォルター(リチャード・ジェンキンス)にはひどく惹かれるものがあった。
それだけに、友と愛しい女性を同時に失い「我々はなんて無力なんだ」とうちひしがれるウォルターが、逆に再び心を閉ざしてしまわないかと案じられてならない。
彼は自身の心、そして誰かの心の扉を叩き続けてくれるだろうか。そうであって欲しいと願う。
◆『サンシャイン・クリーニング』(クリスティン・ジェフズ監督) シネリーブル梅田にて鑑賞
こんな風に描かれる家族の形って好きだ。たとえ何がしかのパターン化があるといえども、そのつど勇気と元気をもらえる気がする。
家族が其々みんな好き勝手に生きてるようで、実は心の奥で互いを何らかの拠り所としている。互いを良く知っているだけに傷付け合う時はとことんだ。だけど結局は、その傷を埋めるための何かを差し出してくれるのも家族なんだ。
仕事現場のシチュエーションは目を背けたくなるほど凄惨で時として死者の孤独が凝縮した空間だけれど、姉妹がそこに関わることには彼女達が抱く亡き母親への限りない思慕が存在することを知り、胸が切なさでいっぱいになった。
主人公ローズが車の中で独り語りしたあの声が、本当に天国に届くといいのに。
そしてノラ、自分なりの息苦しくない生き方をあの子猫とともに見つけて欲しい。
クリフトン・コリンズ・Jr.、最高にクール。

「サンシャインクリーニング」見ました
良かったですね
妹のノラ 本当は優しい子で
無理してつっぱているところがけなげで
その優しさが大変な事件を起こすのですが
脚本も良くできていました
同じ家族を題材にしても「ゆれる」
の西川監督とはこうも違うものかと
(同じ女流監督ですが)
方や家族の崩壊というものを描き
方や物理的にも経済的に破綻しそうな家族が
最期はお互い支えあっているという違い
多分 西川監督が描く家族が
より現代を反映しているのでしょうが
甘いと言われても
サンシャイン〜のクリスティン・ジェフズ監督
に共感を覚えてしまいます
長々とすいませんでした
私のブログにもサンシャイン〜アップしましたので
良かったら見てください
夏休み中はお子様向きの映画が多いので、観るものが無くて困るときは、アニメですが「サマーウォーズ」お勧めします。「時をかける少女」の細田さんの新作です。あと、「アマルフィ」は、番宣と予告編が多すぎて食傷気味でしたが、真保さんの原作・脚本の出来がすばらしかったです。もちろん、監督西谷弘さんの過不足のない演出もよかったです。これもお勧めです。
大勢でガヤガヤワイワイ眺めるのではなく、大切な人と一緒に、静かに眺めたり・・したいものですね(涙)
ぺろんぱさんの今回の記事を参考に、ワタシもたまってる映画メモをアップ出来るよう頑張りたく思います。
励まされました(=^_^=)
こっちの家族も“どん底”なのでしょうけれど(クライアントの○○を○○してしまったし^_^;)、本作ではきっちりと再生への方向性を示してくれていますね。
西川監督はどちらかというと再生への道は観る側に委ねちゃうという感じです。それはそれで強く心を揺さぶるものはあるのですが、観終わったあとの心の「前向き度」はとちらの方が高いですよね。
先ほどLonelyさんのブログにお伺いしてコメント入れさせて頂いてきました(*^_^*)。
『アマルフイ』って真保さんの小説が原作だったのですね、知りませんでした。かなり以前に『ホワイト・アウト』を読んだ事がありますが、あれも織田さん主演での映画化でしたね。
番宣は確かに凄い!先日織田さんの主演映画が連夜で放送されていたのにも驚きました。
作品としては好評を得ているようですね、アマルフィ。
アニメは積極的に観に行く方ではないのですが、『サマーウォーズ』がお勧めとのことでインプットさせて頂きました。
ありがとうございます。(*^_^*)
TiM3さんは日食をご覧になりましたか。
神秘なものだから、私もやっぱりひっそりと眺めたいものです。私が眺めていた路上でも、同じように歩を止めて一人でじっと空を見上げるサラリーマン氏を何人か見かけました。
『黙秘』も『アポカリプト』も未見です。
しかしネットで調べたところ、『黙秘』には惹かれるものを感じました。またお題作に加えねば・・・。
TiM3さんはいつも本当に積極的にレヴューをアップしておられます。本当に映画がお好きで、感じたことをしっかりとご自身の中に根付かせることのできる御方だと思います。
こちらの方こそいつも励まされております。(*^_^*)
T4観たよ。
機械が人間を支配するって言う事は
想定出来ますよね。このあとのシリーズは、
どうなるのか楽しみです。
ディア・ドクターは、
今の医療現場、医療事情って
考えさせられますね。
よろしくお願いします (^-^)
私はランキング上位に入るような映画しか観ない新参者ですが、仲良くして下さいね!
さて「T4」ですが、「T3」が不発だっただけに、大きな期待もせず観に出かけたのですが、これが、何と、どっちが主役〜?かわからないほどのマーカスの演技!素晴らしい!ホント素晴らしかった!ストーリーの展開・筋書きには、首をかしげたい箇所もありましたが、まずまず「T5」
へと繋がったのではないか・・と思います。
次回は、ハリーポッター&アマルフィを鑑賞の予定です (^-^) ありがとうございました
『扉をたたく人』のR・ジェンキンスの役名もウォルターでしたか^^
これでワタシの中で一連の謎が解けそうです(爆)
『チェンジリング』→『ウォルター少年と夏の休日』→『扉をたたく人』
これで行方不明とされていたウォルターは最後にジャンべをたたき
1928年3月のXデーを回想する・・・。
と、まぁこんなくだらないことを思い巡らせて
ひとり満足しているワタシです^^;
本日、散々迷った挙句『セントアンナの奇跡』をスルーしました。(そっちかよ!)^^
久しぶりに映画を観に出かけ、みた2本「扉をたたく人」
「サンシャイン・クリーニング」のどちらも
甲乙つけがたいくらいググッと心にしみました。
映画って素晴らしい!と改めて感謝の気持ちでいっぱいになった今日この頃。
ぺろんぱさんも同じ作品をご覧になってた様で
またまた嬉しくなりました。
次回もまた、タイトルだけでもご報告くださいね。
ネットの網の目は私なんかの想像を遥かに超えたものだし、最近は有能な人型ロボットも続々と開発されていて、機械が人間を支配する世界はそう遠くない未来なもかもしれませんね。
>ディア・ドクター
私は逆に、大抵の軽い病は結構どうとでもなるものなんだなぁという気もしました。(監督の意図してるところじゃないと思いますが。)
『T3』、確かに不発でしたね。主演の二人に華がなかったです。
本作のマーカスは光ってましたね。
クリスチャン・ベイルも本来好きな俳優さんです。(バットマン・シリーズにも期待!)
>まずまず「T5」へと
そうですね。VIVIANさんにそう言われるとやっぱり私もT5に期待してしまいそうです。(^_^)
こちらこそこれからも宜しくお願いいたします。
ハリポタのアラン・リックマン、アマルフィの佐藤浩市さん、結構好きです。宜しくお伝え下さい。(えっ!?)
楽しんでいらして下さいね。(*^_^*)
ウォルター繋がりの謎、『ウォルター少年と夏の休日』だけ未見ですがitukaさんの“巡る思い”には何となく乗っかりたいです。(*^_^*)
同じ名前だとやっぱり連想しちゃいますよね。
>『セントアンナの奇跡』
両方の気持ちの具体的内容に興味がもてます。
結局スルーというのはitukaさんの★取りの予測がそうさせたのでしょうか(^_^;)。
私も映画っていいなぁ〜と思えた両作品でした。
『扉を・・・』は『サンシャイン・・・』とは若干ステージを異にするクール感がありました。
私こそゆるりさんと鑑賞作が重なって嬉しいです。(*^_^*)
先の休日は東欧の老夫婦のお話でした。
アマルフィ 観に行ってきました。
オール・イタリアロケに各所に盛り込まれている世界遺産に大変感動しました。
美しい・・・ホントに美しい映像でした!
日本ではお目にかかれない景色にうっとりです。
織田裕二って、なんやかやゆうても織田裕二!
確固たる存在感でした。
え〜佐藤浩市さん、犯人役が忙しそうでしたので
ちょっと「ヨロシク言ってました」とお伝えすること ができませんでした (^-^)
是非、ぺろんぱさん、お薦めポップコーン5★の
映画ですので、観に行かれて、ご自分で佐藤浩市
さんに「こんにちは」と言って下さいませ。
私、天海祐希が好きです。
顔は勿論、賢いし、性格良いし、スタイル良し!
それに、大変な努力家の様な気がします。
あと、サラ・ブライトマンの TIME TO SAY GOOD
-BYE という歌声も耳を離れません。
1つだけ、わからないのが、サブタイトルの女神
の報酬 です。
どういう意味が・・?
誰が女神で、何が報酬・・?
教えて下さいませんか (^-^)
そうですか・・・『アマルフィ』ってそんな“うっとり映像”の特典があるのですね。(*^_^*)
お薦めポップコーン5★!?とあらば、要チェックですね!
ううぅ・・・、実は故あってまだ「劇場通い完全復活!」とはならず、そんな中で「コレ絶対観たい」度100の作品の公開も始まるところで、ぺろんぱとしては悩むところです。
あ、、、でもスクリーンに「こんにちは」って言って本当に佐藤浩市さんが「こんにちは」って返してくれるなら、何がなんでもアマルフィって来るところですが・・・。^_^;
>なんやかんやゆうても織田裕二
ビミョーに韻を踏んでますね。(^^)
そう、仰る通り、織田裕二はなんやかんやゆうてもやっぱり織田裕二なんですね。独自の世界を築いていらっしゃるようですし。
いたらぬ私に代わってVIVIANさんの「疑問」にお答えになれる方(映画をご覧になられた方)、ドシドシこちらへコメントくださいましー。
宜しくお願い致します。
映画「アマルフィ」は脚本のクレジットがないので、えらく話題になっていますね。
いろいろ大人の事情なのでしょうが、真保さんの脚本と監督、フジTV側の圧力?がぶつかったので、双方の名前を出さないという結果になったのでしょうか。そうすると、真保さんが関わった続編の制作は難しそうですね。
VIVIANさん。「女神の報酬」の件です。
参考にどうぞ。ネタバレにもなるので、未見の方はパスしてください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1428620704
ご再訪をありがとうございます。
稲田さんお勧めの『サマーウォーズ』が気になって劇場へ向かったものの、諸事情で結局鑑賞が叶わなかったのがこの間の週末でした。
『サマー…』はじわじわと話題を集めているようですね。
ところで、『アマルフィ』は何やらちょっと映画そのものから外れたところでの物議が醸されているのでしょうか・・・。
作品自体は先のVIVIANさんからのコメントにもあるように、手ごたえのある力作だったみたいですね。
両作品をお奨め頂いていたのに、昨日は久々の劇場鑑賞に別の作品をチョイスしてしまいました。
ごめんなさいです。VIVIANさんもごめんなさい、です。
そしてまた、VIVIANさんへのご回答コメントをありがとうございます。
VIVIANさんも、ご覧になってどうぞ拙ブログでご意見交換などなさって下さいませね。
ご両名に、感謝です。
高松で『サンクリ』観て来ました〜。
もうちょっとあの世界観を楽しみたかったです。
私的には、少し短い気がしたなぁ・・
作品の尺って大切ですね。
でも他のいろんな作品で「長い」っていう感想はしばしば耳にしますが、「短い」っていう貴ご感想は新鮮に感じました。
それだけ面白かったということでしょうか。(*^_^*)
それとも、物足りなかったということかも・・・?
また貴レヴュー拝読にお伺い致しますね。
観たい時に観るのが好き…なんてほざいてるので(笑)
めっきり独り言風になっている我が家ですのに、
足を運んでくださって、その上コメントを頂けて、感激です(#^.^#)
ありがとうございます。
今作も痛い所を突いてくれた西川監督でしたよね。
>病を持つ人間をどう精神的に救えるか、
>死が抗えぬものならばどう安らかな死に導いていけるかということこそが、
>「医」が持つ深遠なる真理なのかもしれない
なるほど! 本当に仰るとおりですね。
このぺろんぱさんの視点は本筋から外れているどころか、
監督のまさに描きたかった事のひとつだと確信します。
オープニングの緑の景色が「自然に帰れ」と誘っている様で意味深に思えるのは、私の深読みし過ぎですよね(笑)
またお邪魔させてください♪
fizz♪さんのブログは、深く静かな森の奥を彷徨っているうちに仄かにランプのあかりが灯る家を見つけた…って感じです。
迷える訪問者を温かいスープでもてなして下さってありがとうございます。
>「自然に帰れ」と
おお!なるほど!
鮮やかでしたものね、あの緑。
真っ赤な車がその緑の中をぬって走っていく・・・瑛太くん演じるあの彼も、あの小さな村で格好も人に接する態度もどんどん変わっていってましたものね。(*^_^*)
fizz♪さん、どうぞまたお越し下さいね。