と思いきや、、、これは全編キュートでお洒落なノリながら、やがてほろ苦いシーンもきっちり差しだされ、Boys and Girls は勿論のこと、もう若くはないMen and Women までもが心をキュンとさせてしまう作品でした。
シネリーブル梅田にて『(500日)のサマー』(マーク・ウェブ監督)を鑑賞。
story
建築家を志しながらもカード会社でライターの職に甘んじているトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、運命の恋を夢見るロマンチスト。いつか素敵な恋人に出会えるはずと信じていた。そんなトムの前に新入社員サマー(ズーイー・デシャネル)が表れる。彼女を一目見た瞬間に恋に落ちたトム。サマーもトムに好意を抱き、2人はデートを重ねるが、彼らの間には大きな壁が立ちはだかっていた。トムと違って、サマーは真実の愛なんてものを、これっぽちも信じていなかったのだ。 (※story、掲載写真とも映画情報サイトより転載させて頂きました。)

始まりはあのフランス映画『アメリ』的な雰囲気。
何だか素敵な世界が広がりそうでワクワクしてしまうのですが、最初にナレーションで一言、「但し、これは恋物語ではない。」と釘を刺され、「じゃあステレオタイプの青春ラブストーリーじゃないのね」との思いに逆に更にワクワクしてしまった私です。
一筋縄ではいかない女の子を好きになってしまった一途でシャイな年相応にはフツーな男の子の、傷心と成長の物語。
と言ってしまえば余りに簡単すぎるけれど、あくまで男の子側の心の目で語られていくのが女性の私からは却ってチャーミングで、トムの厭味のないキャラクターにも好感が持ててぐいぐい引き込まれてしまうのでした。
「ああ、こんなに恋に翻弄されちゃう男の子ってまだいるんだぁ」って思うのですが、いえいえ、恋の痛手を舐めてはいけませんよね。簡単にその人のその後の人生を変えてしまうことだってあるのですから。
とにかく、トムの心の内を具現化した幾つもの映像手法がとても面白いのです!
「想像」と「現実」を二分割の画面で見せたり、独りで観に行った映画の幾つかが傷心の自分を主役にしたものになってたり、うな垂れて去ってゆくトムの背中がサァッと寂しげな一枚の絵に変わったり・・・ちょっとお洒落なフランス映画を観ている感じでした。
全編に使用されている幾つかの楽曲も効いてます。
そして500日という時系列がシャッフルされて描かれてゆくのも、“その後”のトムがきっとこちら側にいて回想してるんだなと思う切なさを感じさせてくれるのです。

「真剣に付き合う気はないの」
「恋は長続きしないわ」
相手に将来を望んでいない分サマーの方が一枚も二枚も上手で、空回りするその分、トムは苦悶を一人で抱えるしかないのですね。
大人になれ〜、ガンバレ〜って応援したくなるほどメゲるトムだったのですが、きっちりと彼は大人へのステップを上がってゆくのです。
サマーからもの凄く手痛い言葉は浴びたけれど、その言葉も彼女がトムと目の前の事実から逃げなかった証し。サマーという女の子も素敵だったからこそ、この物語は生きていたのだと思います。
去りゆくサマーに掛けた言葉は素敵だったよ、トム。
運命を信じなかったのじゃない、運命に出会ってなかっただけだったと知る一人。
運命は「偶然」の産物で、何もしなければ偶然は偶然でしかないのだと悟る一人。
ちょっぴり皮肉な其々の成長の仕方が小気味良くて、新たに始まる(○○○日?)ににっこり微笑んでしまう素敵な物語でした。

それにしても<IKEA>でのデートは可愛かったなぁ〜。
IKEAデートは叶わないですが、私はここで、「居酒屋デート」ならぬ「居酒屋オトモダチ乾杯!」を楽しみます。
今週末はもう一本鑑賞!
大切なその一本の感想は、またゆっくり後日に挙げたいと思います。
という期待が裏切られ続けて幾星霜・・(爆)
自分がもう遥かなところに来ちゃってる所為か、
ノレナイ、ツマンナイ、が続いていましたが、
コレはキャストもなかなかの演技で、
恋の何たるかを素敵に見せてくれましたね〜♪
信じるも、信じないも、
自分の思い込み。
そうして大人になって…数十年たって、
「結婚」とは縛られるものだと気づくのよ〜σ(^_^;)
ある意味サマーは正しかったのにぃ(笑)
トムを応援しながらも、サマーを気遣う私がいました(´艸`)ダイジョウブ?って
(^^;;
「つじじんせい」のんにでも行こうかな・・ ←行くんかい!
私も「遥かなところ」に来てしまっているのを十分に自覚しているので^_^;、それで最初はこの映画を敬遠してしまっていました。
でも観ることが出来て思わぬ得をした気分です。
そうそう、ある意味サマーは“真”を衝いていた気もしますね〜。私も“かつての経験者”としてサマーの“その後”を慮ってしまいました。(^_^;)
映画『卒業』を観ていた二人、、、感動して泣く以上の「何か」がサマーのその先には待っているのですものね。
いやしかし、意外にサマーは“どんとこい”で乗り越えるのかも・・・ですね。(*^_^*)
「ラブストーリーじゃない」と監督が釘を刺してる本作ですが、やっぱり「ラブストリーの“ある一つの形”」ではありました。(*^_^*)
みぽりんを観に?行かれますか?!
私は西島さんには凄く逢いたいのですが〜!
>映像手法がとても面白い
↑こういう言葉にすごく弱いんです。
ミシェル・ゴンドリー風かしらん、とかいろいろ妄想がふくらみます。
(監督がミュージックビデオをつくっていた人と知って)
今週あたり行くやもしれません。
寒々しい重めな映画が3本続いた後に、こう来るのがまたよいですねー。
夏がきたーってなわくわく感。
IKEAデートのシーンはホントに楽しかったですよねー。
ああいうのに付き合ってくれる相手は運命の人かもって思っちゃうところなんですが。ああ。
サントラもお気に入りでヘヴィロテ中ー。
これって、ラブコメディって書いている人が多いけど、絶対違うと思うんですよね。
ええーっ!観て下さるのなら嬉しいです!・・・と、ちょい真似して返答しました。(*^_^*)
確かにポップな感じはゴンドリーをも想起させるものもあったかもしれません。でもあそこまで精神的浮遊(←いい意味で書いてます)はなかったかも。^_^;
ご覧になられるのを(レヴューアップも併せまして)楽しみにしています。(*^_^*)
でも期待外れだったとがっかりさせちゃったらごめんなさいデス。
はい(*^_^*)、この一本、久々に足取り軽く劇場を後にしました。
IKEAデート、確かにあのノリを共有するには同じ波長の感性が要りますよね。冷静に考えたら如実にズレを発見しちゃう可能性大のシチュエーションですのにねぇ。なのにあんなに楽しげで・・・だからこそ本当に「ああ」です。
>ラブコメ
その括りに入れちゃうには、確かに作品から受けるイメージが違いましたね。
笑えるシーンは幾つかあったのですが、主軸がコメディではないのでしょうね。
サントラ!ああ、いいでしょうね〜!
かえるさんのレヴューも使われていた音楽に深く言及されていましたよね。
うきうき感で春を通り越して一気に「サマー」気分でいきたいところですね(*^_^*)。
ぺろんぱさん、ドモありがとうございます。
「運命なんてない、あるのは偶然だけ」
みたいなニュアンスの言葉(違いました?)には
共感できました。
“恋”は、“思い込み”の産物だと思っているので。(^-^;A
そこから“(人間)愛”に育てていけるかどうかが
その人の器の大きさかナァ等と考えています。
サマーが潔くて、大好きになりましたよ〜。
好きなキャラクターを見つけた時点で、
その映画は観る価値のあるものになりますよね。
この監督けっこうシネマフリークで映像も面白かったし、
全体的に漂うポップな雰囲気も好みでした!
ご覧になられたのですね〜。そして、お楽しみいただけたようで何よりです。(*^_^*)
>“恋”は、“思い込み”の産物
>そこから“(人間)愛”に
そうですね。「大いなる誤解」とも言われる恋愛なるもの、誤解を正解にすれば、それが“(人間)愛”になるのでしょうか。(^^)
サマー役のズーイー・デシャネルは『ハプニング』の時より“いい感じ”でした。
目の辺りはメグ・ライアンに似てるなぁって感じた私です。
ホント、ポップな感じが良かったですね〜。
『スパイダーマン4』はスルーすると思いますが^_^;、また同監督の作品に触れてみたく思います。
先日、ようやく「でぇゔぃでぇ」版にて鑑賞しました。
全体的に「コレって、アレじゃん!」みたいに
別な監督のテイストを感じまくってしまいましたが、
細かい演出の妙もあって、退屈はしませんでした。
続編として、まだあと「2人の女性」が控えてる
気もするので(=^_^=)
色々と「その後」に想いを馳せる楽しみもありますよね。
男性側から観るに、決して「楽しいハナシ」ではなかったけど、
観といて良かったと思ってます。
ゔ = 「う」の濁点付きです(=^_^=)>
文字化けだったのですね・・・てっきりそういうのがあるのかと思ってしまいました。守備範囲の広いTiM3さんゆえ。(^^)
「男性側から観るに、決して「楽しいハナシ」ではなかった」と仰る分、女性側からは新鮮で楽しめたのかもしれません。
「その後」は楽しみでもありながら、一度一途な想いの挫折を味わった彼が、一途さにひた走れることは多分もうないのだろうなぁと思うと複雑でもあります。
>「コレって、アレじゃん!」
「ソレって何なの?!」という思いで貴ブログに後ほどお邪魔します。