・・・という文章で今日はブログを始めるはずでしたが、タイムテーブルを電話で確認して行ったにもかかわらずチケットカウンターで上映時間が変わっている事を知らされ、次の回までに数時間もあり、怒りたい気持ちをぐっと抑えて一旦帰宅した私です。
雑事を済ませながらWOWWOW撮り置きのDVD『時計じかけのオレンジ』をBGM代わりに流していたのですが(これを手に取ってしまうほどそんなに怒っていたのでしょうか、私^^;)、(初めて観た時から比すと衝撃度は若干薄まってはいたものの)やはりこの映画、BGMには成り得ず、はじめに戻してしっかり見入ってしまいました。
結局最終の「パリジュテ」には間に合わず、何よりも「オレンジ」である意味ぐったりしてしまい、劇場行きは見送りとなりました。

S.ブーシェミに逢いたかったのですが・・・
本日はサントリーミュージアムでの「ダリ展」、次の週末は“博士”の映画のつもりなので、この映画は劇場では観られなさそうな感じです。ちょっと残念ですが・・・。
で、オレンジ。
解説
鬼才スタンリー・キューブリック監督の描く傑作SF。近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックス(マルコム・マクダウェル)は、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。(シネマトゥデイより)
実は私宅のリビングの壁には「オレンジ」のマルコムのポストカードが貼り付けられています。
この顔、オープニングのミルクバーでじっとこちらを見据えているアレックスです。
キューブリック監督は好きな監督の一人ですが、特にこの映画を賞賛するわけじゃないです、私は。暴力やセックスシーンには生々しさや痛々しさが伴わない描き方をされている分、逆に凄く嫌悪感を感じるし、アレックスやその仲間達に精神的共感を得る事は何一つありません。
彼らが使うスラングや隠語の溢れる変な言葉(ナッドサット語)にも 意味が分からない不愉快さもあります。
けれど、じゃあなんでポストカード? なんでDVD撮り置き?
それはやはり最初の「衝撃」でしょうか。良くも悪くも印象に強く残ってしまっているのです。

アレックスが投獄され洗脳の実験台に立たされる頃から、シーンや台詞にはどこか滑稽さを感じさせるものがあります。「偽善」という「(実は)悪」に対する監督のシニカルな笑いが見えるようです。滑稽の極みは、アレックスが自殺から一命をとりとめ洗脳から解かれ元の自分に戻った事を勝利得たかのごとき笑みで迎えるところでしょうか。
不気味だけれど何処か滑稽で哀れみすら感じるのは、アレックスが彼を取り巻く世界からまるでおもちゃのように扱われ弄ばれているからだと思います。
自殺シーン・・・あそこでアレックスが死んでいたら、この映画は全く違うものになっていたでしょう。死で全てが清算されたかのような誤解を与えてしまうものに・・・。そうじゃないのですからこういう表現は無意味ですが、ラストの、あのアレックスの笑みがあっての『時計じかけのオレンジ』なのでしょうね。
「パリ、ジュテーム」には縁がなかったので「アルコル、ジュテーム」ということでお茶を濁しておきましょう。最近出会ったお酒の中から幾つかランダムに。

大吟醸<上喜元・千本錦>の吊り下げ原酒。厚みある深い味と吊り下げ酒の濃醇感。

12本で買ったブドウ品種別赤ワインの最後の一本、プリミティーヴォ種の<ポッジョ・レ・ヴォルピ・プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリャ>(二度と言えません)は力強くスパイシーな味わい。

地味に追っかけをしている黒糖焼酎。今回は度数38度の<えらぶ>を、黒糖焼酎の蔵元製造の黒糖と共に(六甲道・刀屋さんにて)。
焼酎の美味しかったこともさることながら、この黒糖はさらりと上品な舌触りに、ほんのりチョコレート香も残香としてあり、驚きの上質黒糖でした。

同じく刀屋さんで<酒盗とマスカルポーネ>(あたり前田のクラッカー付き)を、純米酒<壱>の原酒と共に。
酒盗の辛さとマスカルポーネチーズの濃厚なクリーミーさが程よく混ざり合って、これは日本酒に合います。この酒肴は是非自宅でも作ってみたい一品です。
それから先日ブルーノートで松永貴志TORIOのライヴに酔いながらいただいた久々のマティーニ・・・ライヴ中なのでさすがに写真には撮れませんでしたが大ぶりのカクテルグラスに大きなオリーブが添えられた堂々のカクテル

自宅飲みでも最近ジンづいているのは、やはり“初夏の気配”なのでしょうか。夏はジンが飲みたくなりますね。
昨日は本当に春を通り越して初夏を感じる一日でした。
我が家の猫君も体内時計が“goes on summertime”なのか、早朝に私が起こされる時間も早くなり、回数も増えて、いつにも増して寝不足状態の私です。
おまけに爪が延びてきて今は四肢がまるでフック船長の手のようになっており、頬を突っつかれて起こされる時たまに爪が当たって痛いのです


『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカ、
何だか似たような雰囲気の2人、
果たして、どちらが正常なんでしょう?
ひょっとしたら、どちらも「本能のままに生きる」と言う点だけを捉えると、正常と言えるのかも知れません・・か、ね(⌒〜⌒ι)
『チャーリーと・・・』は実は観ていないのです。今度レンタルして観てみます。
なんか異常というかシュールというか、今日もそんな世界(ダリ)に突入予定ですが。
彼ならば、バスター・キートンに迫れるんじゃないかな?!
追記:ダリ本人いわく・・あの変な形のヒゲは「宇宙と交信するためのアンテナ」だとか言うことです。。流石に鬼才・・(・ω・)
ところでダリ展では、「オレンジ」のミルクバーのテーブルそっくりのダリ制作のオブジェもあって驚きました。“繋がってる”って思いました。
絶妙のマイム演技がありましたね(・ω・)
「オレンジ」は前半で観るのやめたままのDVDが部屋に転がってます・・また機会を見つけて観てみます(=^_^=)