今日は朝からやたらと水分を欲して身体も何となくダルく重たく「遂に夏バテ?」と思ったものの、よく考えてみたら単に昨夜飲み過ぎたせいでした。こういう、ヘヴィーではないちょっとした二日酔いの日は、“脱力して何かをじっと見続けてみる”のも一つの治癒方法かもしれません。
今日感想をアップさせて頂く映画『THE MAN WHO STARE AT GOATS』(原題)は「ヤギをじっと見続けた男」です。(邦題『ヤギと男と男と壁と』は千原ジュニアが命名とか。)
あ、でも本作に登場の男たちは二日酔いでヤギを見続けたのでは勿論なく、特殊任務遂行のため、ひいては世界平和のため?に渾身の力を込めてのことだったのですけれどね。
新しい形の反戦映画か?
シネリーブル梅田で『ヤギと男と男と壁と』(グランド・ヘスロヴ監督)を観てきました。
「実話」とされる一つの「史実」をいろんな想像力でこねくった感じの映画でしたけれど、でもね、ラストはやっぱり「 LOVE and PEACE!」って叫びたくなりましたよ。

story
地方紙の新聞記者ボブ・ウィルトン(ユアン・マクレガー)は離婚の痛手を断ち切ろうと戦下のイラクへ取材に向かい、米国人リン・キャシディ(ジョージ・クルーニー)と出会う。実はリンは現役の特殊工作員で、闇に葬りさられた極秘部隊“新地球軍”に所属していたことのあるエスパー兵士だった!そして、悪の力に支配された超能力戦士ラリー・フーパー(ケヴィン・スペイシー)から超能力マスターのジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)を救出するため、“ジェダイ”を自称するキャシディとウィルトンは戦場を突き進む――。(story、写真とも映画情報サイトより転載させて頂きました。)
ちょっと分かり難いところもあって中盤は期待値ほど心躍らなかったというのが正直なところでしたが、ラストにはカタルシス!も感じられ、不思議な余韻を残してくれました。
名優と称されてる大御所たちがゆる〜い感じの(脱力系の?)笑いを見せてくれていて、こういうユーモアは結構私は好きだなぁって眺めていました。
でも舞台となっているのは脱力してちゃいけない剣呑な世界、戦地イラクです。
笑いなど介在させる余地のない戦地を舞台に、軍隊、軍部、ひいては戦争そのものを小さな笑いを繋いだ冷ややかな目線で風刺した本作は、アメリカ・イギリス合作映画ということで笑ってばかりはいられない心境もあったものの、そこを超えて「こんなふうにして反戦と平和を謳う作品があっていいのじゃないか」という居直りの肯定を強く感じさせてくれたのでした。

地方紙ではあっても「ジャーナリスト」のボブ(ユアン)がストーリーテラーであるせいか、語られる言葉・台詞は結構深いです。
でも言葉の深奥さを追求するより、観終わって率直に感じたことは、「窮状に陥っても冷静さを失わず、愛と平和を願う気持ちがあれば世界は変わる」、「善の力を武器にすれば、戦いは戦いですらなくなる」ということ、でした。
このシンプルなメッセージが、実は一番深かったのかもしれないなぁって今は思うのです。

ジョージ・クルーニーのロン毛はなかなか可愛かったです。でも最後の、ジャンゴと共に“フェイドアウト”する描かれ方は渋くて、血の滲んだ眼で見せた真顔には惚れてしまいました。
ジェフ・ブリッジス。この人は本作でもお酒と薬が付きものの人生でした。そういうの、とってもお似合いです。
ケヴィン・スペイシーは、もっとクセを見せて欲しかったので勿体無い描かれ方だなぁって感じたのですが、もしこの御方がそうすれば全編“ケヴィン・スペイシーーーー!”な世界になってしまうので敢えて押さえた描かれ方だたのかなぁ、と。でも某シーンでイタコ状態になった彼は流石の名演でした。(*^_^*)
ユアン・マクレガー。『フィリップ・・・』に次いで観る度に好きになってきた御方です。一生懸命さと時折感じるキラキラ瞳で、(ついでにジェダイの存在からも)本作のキャラにはピッタリだったかと。男性ファンも多いのでしょうね、きっと。
最後にヤギ!
解放されて、どこまでもどこまでも遠くへ走っていけ〜!と祈るような気持ちです。
LOVE and PEACE!!

夏はコレ。
美味しいジントニでLOVE and PEACEな気分になりましょう。

ラブ&ピースを訴えるジャンゴって、ジェフにピッタリな役柄でしたよね^^
なんでこうもヒッピー風なルックスが似合うんでしょうか〜(笑)
ジム・キャリー、ジョージ・クルーニーときて、次のユアンの相手役も
年上で大柄な振り回し系の男だったら大ウケですけどね^^
ところで、米軍は“彼ら”に対して一体どれくらいの投資(物質的&精神面両方で)をしていたのでしょうね。つまり、国家側・軍側の真剣度はどんなものだったのでしょう。そこんところ、知りたいです。
ジェフさん、本作でも人生半分捨ててる感じが漂ってました〜って、決して捨ててはいなかったのですけれどね。^_^;
次のユアン、『アメリア 永遠の翼』っていう作品が今年中に公開になるとか。
あと、ロマン・ポランスキー監督作品でユアン主演の『ゴーストライター』っていうのも来年くらいの公開予定かと・・・いずれもウィキ情報ですが。
振り回し系の大男が相手となるか否かは不明ですぅ。(^^)