ということは、今年ももう残り3分の1を切ったということですよね。
ふっと空を見上げたあと、そのことに気付いて愕然とする私。 ううぅ、、、いけない、このままではいけない、と頭を抱える私。
そうだ、取り敢えず映画を観に行こう。そして、取り敢えずお酒を飲もう。
そうやってまたひと月後、今年ももう残り4分の1を切ってしまったと愕然とする私なのでしょう、きっと。
シネ・ヌーヴォに、1971年制作の伝説の映画『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』(ハル・アシュビー監督)のリバイバル上映を観て参りました。

story
『さらば冬のかもめ』『帰郷』などで知られるハル・アシュビー監督の初期作で、今でも多くのファンを持ち、日本でも舞台化された人間ドラマ。
生きる意味を見失った19歳のハロルド(バッド・コート)は、狂言自殺をしては周囲の驚く反応を見て楽しんでいた。ある日、ハロルドは79歳の老婦人、モード(ルース・ゴードン)と出会う。生きることを楽しむモードを愛するようになったハロルドは、モードと結婚することを決意するが…。(※story、写真とも映画情報サイトより転載させて頂いております。)
古い映画なのに鮮烈な感覚に包まれました。
不確かで無軌道、出口を求めて彷徨う少年の心情を、瑞々しい映像とユーモアと、キャット・スティーヴンスの滋味溢れるサウンドで綴った“自由”を謳い上げたものでした。
二人の出会いは知り合いでもなんでもない他人のお葬式。
ハロルドは死の影を求めて、モードは生への実感を求めて、それぞれそこにやってきました。
若く才に溢れ、裕福な家庭で育ったハロルド。老いて財もなく、家族もいないモード。あるある尽しのハロルドに生きる希望は無かったし、ないない尽しのモードには、実は重く暗い過去がありました。
ハロルドにとってモードは全てが新しい体験であり、モードにとってハロルドは最後の「生」の輝きであったに違いありません。

生きることを謳歌しているふうのモードだったけれど、一方で頑なまでに“独り”での“旅立ち”を決意していたのですね。
見落としかねないほど瞬間的なワンショットだった「彼女の腕に刻まれた呪わしい数桁の番号」が、彼女の重苦しい過去を雄弁に語っていたのでした。
一度“心の死”を体験した人間の放つある種の神々しさを、ハロルドはモードの中に見たのかも知れません。
モードとの交わりは、だから純愛というよりは、新しい自分を生み出してくれた聖なるものとの儀式みたいなものだったのじゃないかなぁって思えました。
ハロルドはモードとの出会いと別れをどう自分の中に刻んだのかな・・・。 ラストがこれまた鮮烈で、非常に印象深いものでした。
DVD化されていない本作ですが、叶うならもう一度観たいです。

さてさて、映画を観たので あとはゆっくりお酒に酔いましょう。

明るいうちから扇町の大衆居酒屋さんで。
思案してたんですが、結局別の作品を観てしまいました。
たぶん、次の土曜日にはこの強行スケジュールでいくつもりなんで、
また鑑賞後おじゃまさせてくださいネ。
でも今週行ってたら、ぺろんぱさんと一緒やったのになぁ〜。ちょっと残念です。
今週みたいに観たい映画がやけに重なる週があると、ほんとに迷ってしまいますよね。
シネ・ヌーヴォさんでは、来週からジャンヌ・バリバール出演作の特集もあるし、
西九条に行く機会が増えそうです。
11日は私も幾つか観たいものが被ってました。
ゆるりさんが記事にアップしておられた作品も然り、で。
ヨランド・モローさんの新作も興味あったし、、、あ!、そういえばヨランド・モローさんはこの週末にもまた楽しみな別の新作が公開になりますよね〜。(^^)
先日のヌーヴォは満席状態でした。あらためてカルト的ファンが多いのだなぁと感じた本作です。バード★シットも然り、です。
(でもこの『ハロルド・・・』は寝ちゃってる人も何人かいらしたみたいですが。やっぱり古いフィルムが醸す独特の空気のせいでしょうかねぇ。)
シアター内で、実は私も「もしかしてゆるりさんがいらっしゃってるかも」と思ったりしてましたよ。(*^_^*)
この次のニアミスに期待!です。
ジャンヌ・バリバールはお好きな女優さんなのですか?
そういえば確かゆるりさん、確か過去記事で『ランジェ侯爵夫人』を取り上げていらっしゃいましたよね??
ジャンヌさんは新作の『何も変えてはならない』のチラシでその個性あふれる美しさがドアップになってました。(*^_^*)
本作とバード★シットのレヴューを楽しみにしています。
そうそう!思い出しました。「セラフィーヌの庭」は、時間があれば水曜日に
観ようかと思っています。「ミックマック」にも出てはるんですね、彼女。
「ベティの小さな秘密」以来かなぁ〜。久しぶりのモローさんに期待大です。
ジャンヌ・バリバール好きです♪ 知的で勝気そうなところが、良いですねぇ。
でも歌手としての彼女は全く知らないので「何も変えてはならない」楽しみにしてるんですヨ。
で、今週末は何をご覧になるんでしょう?!
やっぱり梅ガデ・リブ梅等の予告編で刷り込まれてしまってる『ミックマック』を目指すでしょうか〜、今週末(*^_^*)。キャスト陣も楽しみですし。
「セラフィーヌの庭」をもしもご覧になられるのでしたらレヴューを楽しみにしています。・・・って、土壇場でこっちをチョイスするかもしれません。^_^;
ジャンヌ・バリバールさん
ヌーヴォでの佳き出会いがあることを願っていますね。
ナナゲイと共に「近くて遠いミニシアター」って感じです。
本作、ちょっと(お2人の)年齢差にクラクラ来ちゃいますも、
何だかイイ感じですよね。
DVDより先に、次の次の(世代の)映像メディアでリリースされちゃうのかも・・ですねぇ(=^_^=)
ナナゲイと共に、たまに行くと新鮮な思いに包まれる劇場です。
本作、作り方?演出のされ方?は面白いです。
機会がございましたら是非に。(^^)
ところで、「次の次の(世代の)映像メディア」とはどのようなもののことを仰っているのでしょうか??
その方面に疎い私は、知った振りしてお茶を濁そうにも濁しようもないくらいわかりません。恥ずかしい話ですが、ご教授願います。
今夜と明晩、また高松におりませんが・・
まぁ、ネット上だと(場所なんて)大した問題じゃないですね(=^_^=)
>ところで、「次の次の(世代の)映像メディア」とは
>どのようなもののことを仰っているのでしょうか??
いや・・ワタシも専門分野ではないですからして。。
ただ、LDとかMDとかが消えて行ったように、
BD(←少年探偵団のことじゃなくブルーレイのことね)も
また「一過性」なんじゃないかなぁ・・とかシロウトなりな
不安がありまして・・
次の規格に間違いなくシフトしてくような・・
そんな気がしますです。
(またまた大容量記録型の「テープメディア」に戻ったりして(=^_^=))
ご教授ありがとうございます。
そういえば、LDやMD、消えましたよね。
でもどっちかといえばアナログ寄りの私としては、家の中でウロウロしてる間に外に嵐がやってきて通り過ぎて行った、的な感があります。^_^;
BDはどうなのでしょうね。しかしとにもかくにも、家の中にいないで外に出てその風を思いっきり体感しないといけませんね。
>また高松におりませんが・・
ご出張??ですよね、どうぞお気をつけて(*^_^*)。
意気込んで臨みましたが、そんな心配は全く無用でした。
この作品と「バード★シット」、なんでDVD化されてないのか不思議ですよね。
私個人の感覚では、同じ年に撮られたアルトマンの「マッシュ」なんかより
「バード★シット」の方がずっと面白かったです。
キャット・スティーヴンスの音楽がいまだに頭の中でグルグル回ってます。
本当に自分にとって大切な事だけに心を傾け、シンプルに暮らしたい、
そんな気分が盛り上がる作品でした。
ロバート・アルトマンは私は(恥ずかしながら)未開の世界です。が、本作と併せて「バード★シット」も、仰る通りDVD化がされてないのは惜しいところですね。
>本当に自分にとって大切な事だけに心を傾け、
そうですよね。これから少しずつ取捨選択していければ(自ずとそうなれば尚更)いいなぁと思います。(^^)