折角の週中休みの3日、文化の日なんだから文化的なものに触れておかないとなぁって思って?109シネマズHAT神戸に駅画を観に行きました。
劇場での映画鑑賞は雑事でここ2週末続けて見送りとなっていましたし、この日は水曜レディーズデーで女性は千円の日、、、一応レディーなんだからたまには恩恵を被らないとね。
といことで鑑賞したのは『クロッシング』(アントワン・フークア監督)です。
story
ニューヨークの犯罪多発地区ブルックリンに身を置く3人の刑事たちの、れぞれの正義の形を描く物語。
1週間後に退職予定の警官エディ(リチャード・ギア)は、犯罪が日常茶飯事のニューヨークのブルックリンで20年以上働いてきた。一方、麻薬捜査官で家庭的なサル(イーサン・ホーク)は、妻と5人の子どもたちのために、新居を購入するための資金に困っていた。そして潜入捜査官タンゴ(ドン・チードル)は、危険な任務に嫌気が差しており……。(※story、写真とも映画情報サイトより転載させて頂きました。)
同じニューヨークが舞台となった映画でも、記憶に新しい『アイ・ラヴ・ニューヨーク』とか少し古くなりますが『オータム・イン・ニューヨーク』や大好きな『恋人たちの予感』とかには、華やかで愛らしく人生への心地よい刺激と彩りに満ちたNYが見られるのに、この作品には(この類の作品・・・例えばふと思い出せるだけでも『スリーパーズ』とか『セブン』とか…には)いつも暗鬱とした、出口の見えない、絶望感に満ちたNYしか見れません。
どっちが本当のNYかといえば、どちらも本当のNYなのでしょう。
三人の刑事・エディ、サル、タンゴは、果たして正義を通したといえるのか否か、コトはそれほど単純ではなかったですね。
終始一貫して「貫かれた正義」だったのなら、鑑賞後の足取りはあんなに重くなかったはずだし彼ら三人の人生に何らかの救いが感じられたはずだったのではないか、と。(でも第一、正義の定義って何なのでしょうね。)
冒頭の台詞が甦ります。
「人生は、より善かより悪かだ」という台詞。
単純に善か悪かだけで測れない世の中だということでしょう。「捕える者と捕らえられる者」「裁く者と裁かれる者」がボーダーレスだった中、ぎりぎりのところで踏ん張り、結果はどうあれ最終的に自らの主張を決めた彼らに、それぞれの(三様の)人生の苛酷さを見た気がしました。
善なるものが内包された悪も存在し、悪なるものを内包する善の存在もあり、その要素が自身の中で幾重にもクロスする人間たち。
三者のクロッシングは、三者を取り巻くそれぞれの「より善なるもの」「より悪なるもの」の全てがクロスした壮絶な瞬間だったと感じました。
イーサン・ホークはこういう追い詰められて自滅する役にピッタリかと。ドン・チードルは容貌が(私は何故か)泣き顔に見えてしまうので、どうしたって言動に悲壮感が伴います、本作でも。そしてリチャード・ギアはやっぱり心底の汚れ役はしない(周囲がさせない)人なのだなぁと感じた次第です。だからこそエディ(ギア演じる)についてはある種の安心感を伴ってその姿を追い続けることができたのですけれどね。


さて、文化の日には関係無いのですが、帰りにちょっと寄り道。
久々の御影・酒心館での利き酒セットです。(拙ブログには何度か登場していますが)福寿の純米・純米吟醸・大吟醸のセットです。
利き酒セットの後は単品で<純米無濾過生原酒>をオーダーしました。やっぱり私はこれが一番美味しかった。
「文化の日」転じて「千鳥足の日」となる、の図。
なるほど、納得です^^
だからワタシは、いつもこのひとをイマイチ好きになれなかったのかも。
でも、今は違います^^;
ちょっと見方を変えてみたいと思っているんです。
この映画は、それぞれのエピソードを単品映画にしても十分イケると思いました^^
ドン・チードルさんの“目”になんとなく泣きの表情を見てしまう私です。
でも本作ではウェズリーさんとの絡みが良かったですよね〜(^_^)
>それぞれのエピソードを単品映画にしても十分イケる
なるほど、そうですね!(*^_^*)
イーサンのパート…あの必死で守ろうとしてくれた友人警官をフィーチャーしてもらいたい気がします。それから“生い立ち”にも遡って貰いたいかなぁ。(だってやっぱりあの背中一面の○○○○は怖かったので^^;)
エディのパート・・・あの娼婦の女の子との出会いが知りたいかも。
タンゴのパート…あのエレンさんの毒女ぶりをMAXで!期待しましょう!仰る通り、あそこまで出来れば天晴れ!ですものね。^^;
コレは期待出来そうですねー。
イーサン・ホークは『ガタカ』『恋人までの距離』『今を生きる』とか、結構ワタシの好きな作品に出てくれてますしねー。
ワタシの中で、ニューヨークと言えば・・思い出すのは、やはり、
『猿の惑星』ですね(おいおい)
本作、130分の作品ながら、三者の苦悩を描ききるには描ききれない部分もあったと言えるかもしれません。
>イイ感じのポスター(?)
私もこの画に惹かれました。
完全に術中にハマってます??、私?
TiM3さんがニューヨークといって思い出されるその作品。
ある意味、強烈なNYがありましたものね!
目から鱗的に納得です!(*^_^*)