梅田ブルク7で『ヒア アフター』(クリント・イーストウッド監督)を観ました。
ヒア アフター、来世。
死者と話せるアメリカ人のジョージ(マット・デイモン)、臨死体験をしたフランス人のマリー(セシル・ドゥ・フランス)、双子の兄を失ったイギリスの少年マーカス(フランキー・マクラレン)。別々だった三者の人生がやがて交錯していくという物語。(※写真は映画情報サイトよりの転載です。)
NZの地震で「死」や生かされし者としての「生」を強く意識していた時の本作の鑑賞には、(特に冒頭の津波シーンで)運命論とでもいいますか、人智ではコントロールし得ない不可思議なものの存在を強く感じさせられたのでした。
と同時に、(誤解を恐れずに言うなら)死は恐れるばかりのものではないのだという少なからずの安寧感を得ることもできた本作なのでした。
少年マーカスの存在は大きく、彼に寄り添うような温かみが胸を熱くします。
今までのイーストウッド監督作品と少し趣を異にしたサラリとしたタッチ。
しかしながら、苦しみ抜いた先にもたらされる「幸」のさり気ない優しさをもった描き方に、監督の懐の深さを感じました。
村上春樹の『雑文集』、漸く読了。
ドーナッツを食べながら春樹さんと午後のひと時を過ごせるなら、何を話しましょうか。
黒糖焼酎オン・ザ・ロック、たまに恋しくなります。
どことなくヨーロッパ的というかニュアンスを感じさせる味わいでした。
「チャンジリング」と時も思ったんですが、登場人物の視線や
スローモーションの使い方にも引き込まれました。
もちろん、今までの作品もどっしりとした良いんですが、
こういう映画も撮りはるんやなぁと嬉しかったです。
御大クリントが、イギリスやパリを舞台とした映像を
撮ってるのが新鮮でした(=^_^=)
ルソー博士が(マリーに)資料を渡す際の、
「この資料に嘘はないわ」ってセリフが印象的でした。
こう言う言い方をされると・・コロッと信じちゃうタイプなんです(=^_^=)
監督自身の挿入音楽のイメージもあるのでしょうかね〜^^
本作で死の先を恐れることはなくなりました。
居る場所は違うけど、あのときのマーカスくんとジェイソンの会話はほんと良かったです。
ゆるりさんの「お好み」感、何となくわかるような気がします。
私は氏の監督作品では(鑑賞した作品の中で、ですが)どれが一番だろう・・・と考えてみて、やっぱり最近の作だからか、ふと浮かんだのは『グラン・トリノ』でした。でもそれは多分、ラストで流れた氏の作られた音楽の影響も大だったのではないかと思います。
でも、もしかしたら私は案外「浪花節好き」なのかも!?^^;
でもどの作品もいい作品ですよね。
新鮮といえば、イーストウッド監督がかなりドキドキもののセクシュアルなシーンを丹念に撮っておられたのも新鮮というか意外性がございました。
>「・・・嘘はないわ」
そうですよね。今の世の中、嘘だらけだし。
それにこんなふうにバシッと言い切ってくれることの、なんと心導かれることか!
「・・・嘘はないさ」の言葉には私もコロっと・・・信じちゃうかも?
そうですね!本作もイーストウッド監督の手による音楽だったのですよね!
氏は本当に、幾つもの深いポケットを有しておられるのだなぁと感じました。
やってくるものには意味がある、とは数年前に観た映画から感じ取ったことです。
と同時に、与えられた力や、訪れる運命にはやはり意味があるのでしょうね。意味があるから、恐れるばかりのものではないのだとも思えました。
マーカス君とジェイソン君、繋がることができて本当に良かった。(*^_^*)