友人Mriちゃんが送ってくれたDVD『プール』(大森美香監督)を観ました。
タイの古都チェンマイ。
プールのあるゲストハウスに集ったそれぞれに事情を抱えた老若男女5人の6日間を描いた物語です。(※写真は映画情報サイトより転載させて頂きました。)

なんだか不思議な映画でした。
『かもめ食堂』や『めがね』と同じようなテイストの作品だと思っていましたが、鑑賞後に残る余韻のようなものは全く違っていました。
温もりのある食卓や優しい風景を撮りながらも、そこには「のびやかさ」というよりも、ひたと寄り添う「孤独」や他者に何かを求めない(ある種の)冷やかさを感じさせたのでした。
母娘(小林聡美と伽奈)は互いを隔てて流れる深い河の存在を知り、それを超えることもなく互いの人生を受け入れようとします。母・京子さんがギターをつまびきながら歌う歌は、そこはかとない哀切な響があったっけなぁ・・・。オーナー菊子さん(もたいまさこ)の最後のカットは彼女の「死」への旅立ちを想起させ、虚無僧たちの間を車が小さくなってゆくラストは、何処かへ消え去ってしまうかのような寂しさがありました。
コムローイと呼ばれる風習(死者の魂を慰め、そこに生きる者の願いを託すというもの)が、美しい幻想的なシーンとして挿入されています。
それゆえか、本作品には薄っすらと“死”の影が張り付いていたようにも思えました。
コムローイのぼんやりとした淡い炎が空に舞いゆくシーンは本当に美しく、且つ物悲しいものがありました。
あんなに澄んだ水を湛えた開放的なプールだったけど誰も泳ぐことがなかった・・・不思議な余韻を残す映画でした。


DVDを送ってくれたMriちゃん、ありがとう。

そして、日本酒に走り始めた頃は大好きだった<十四代>(この日は純米吟醸中取り)、久々に飲んじゃいました。ついでに<凱陣(無濾過生酒)>も載せちゃいます。
美味しいお酒は明日への糧、ありがとう。

劇場で『トイレット』と言う作品を観ましたが、
もたいさんのそれなりの存在感がココロに残りました(=^_^=)
『かも食』シリーズも、機あらば観てみたいです(・ω・)
もたいさんは小さな身体になかなかの存在感をお持ちの方ですね。
『かもめ食堂』や『めがね』とスタッフ・キャストが被っているところのある本作ですが、ちょっと違うところに位置する作品でした。
>『かも食』
フィンランド語が心地よいですよ。
是非ご覧になって下さいね。(*^_^*)