雨・・・そういえば雨の情景が美しかった、あの映画のお話をしたいと
思います。
昨年観たフォ・ジェンチィ監督の『故郷の香り』
昨年は結局54本の映画を観に行きましたが、その中からBEST5を
選ぶのは非常に難しいですが、BEST1を選ぶのは簡単です。
この『故郷の香り』は、私の2005年1の作品です。
中国の寒村が舞台ですが、何故ああも中国の奥地の風景は美しい
のでしょう。
都会で出世し、立派な家庭も築き、10年ぶりに故郷に戻ってきた
男性ジンハー。彼は変わり果てたかつての恋人ヌアンと再会する・・・。
こう書くと在りがちな陳腐なストーリーを想像されるかも知れませんが、
この映画は、運命というものと、それに抗えないながらも人を思いやり
「愛そう、理解しよう」とする人間の「温かさ」や「切なさ」
というものをいっぱい感じた素晴らしい作品です。
そして、一つ一つの展開がとても丁寧に描かれているのです。
雨の情景が美しいと書きました。
雨の中、傘をさして歩くジンハー。傘はかつての恋人ヌアンの
幼い娘(ヌアンも結婚している。夫は香川照之演じるヤーバ)に贈ろうと
するもの。
その傘を、贈る・贈らない、もらう・もらえない、の事で幾つもの
シーンが展開していく・・・。
この「傘」を巡る一件で、これほどまでに人間の心の襞に沿って丁寧に
心情が描かれていったことに監督の人としての姿勢を感じ、私はいたく
感銘を受けました。
そして、あれほど愛していた妻娘を、彼女たちの幸せになるならと
ジンハーのもとへ戻そうとする夫ヤーバ。
その哀しく切ない愛の形。
ヌアンは、彼女にとって実はそれが最大の幸せだったのだと
思い知らされる。
涙があふれて止まりません。
周りに人が居なければ声を上げて泣いていたと思います。
ヤーバを演じた香川照之さんも素晴らしい。
東京国際映画祭で優秀男優賞を受賞されたのも大きく頷けます。
哀しく切ないけれど温かい・・・この映画に出会えてよかったと
思います。
今年はこれほど感銘を受ける作品に出会えるかなぁ。
まずは今週末2本。早ければ観た当日、遅くとも来週早々には
書いてアップしたいと思います。
映画のシーンを思い出したら胸がじんわり熱くなってきた・・・
今夜は何を飲もう・・・。
何を飲もう・・・何を飲もう・・・何を飲もう(エコー)。

何の脈絡もなく、うちの猫君です。ニャー!(名前はひろしでは
ありません)(7歳)
そういえば、夕べ寅さんを見ました。
太地喜和子がマドンナで、竜野が舞台でした。
ぺろんぱさんを思い出しました。(関係ない話でごめん・・・)
あぁー!!、この作品、「山の郵便配達」と同じ監督作品だったんで、めっちゃ気になってましたが、結局見過ごしてしましました。
今、思うと残念でなりません・・・。
このblogかなりいいです。
そういえば太地さんも渥美さんも、もうこの世の人ではないのですね。映画は残る・・・ロケ地も残る・・・しかし主演者の方々は・・・ですね。
ブログ、拙いものなので応援して頂いてる事も恐縮です。でもありがとうございます。