友人Mriちゃんが貸してくれたDVDの中から『借りぐらしのアリエッティ』(米林宏昌監督 スタジオジブリ制作)を鑑賞しました。
切ない想いに揺れながら成長してゆくアリエッティに心が惹きつけられました。
story
イギリスの女流作家メアリー・ノートンの児童文学「床下の小人たち」を、スタジオジブリが映画化。
身長10センチの小さなアリエッティ一家は、人間が住む家の床下でさまざまな生活品をこっそり借りて暮らしていた。彼らの掟は「決して人間に見られてはいけない」ということ。しかし、アリエッティはその家に引越してきた少年・翔に自分の姿を見られてしまう。

※story、画像とも映画情報サイトよりの転載です。
小人の世界って、子どもの頃に童話とか絵本とか昔話とかで触れる機会が何度かあったし、そんな世界が「きっとどこかにある」「あったらいいなぁ」とずっと思っていませんでしたか。
それは、自分たちとは異質の世界に生きるものとして触れてはいけないような怖さと、でももしかしたら自分だけは彼らと心を通じ合わせることができるかもしれないという憧れとが同居したような、とっても不思議な気持ちで。
それはそのまま、この物語のアリエッティ(声:志田未来)と翔(声:神木隆之介)にも当てはまることだったのではないでしょうか。
「自分とは明らかに違う世界にいるものたち。だけどもしかしたら分かりあえるのかもしれない。」という想いが二人を磁石のように引き合わせていったのだと思います。
思えばジブリ作品には、“異質なもの同士の共存”(または、そのあり方)をテーマにしたものが多かったように思います。この物語では互いに“不可侵を貫き通すうえでの共存”しかないのだというちょっぴり切ないエンディングではありましたが、そこにはアリエッティと翔との確かな心の結び付きがあって、互いが“前を向いた”再出発を迎えます。
「二人の心の結び付き」と書きましたが、、、これはねー、ラヴストーリーと言ってもいいくらいでしたね。
互いの暮らしが「一つ」になるという未来は決して望むことのできない、でも、それだからこそ、本作は究極のラヴストーリーでもあったと言えるのではないでしょうか。
「君はぼくの心臓の一部だ」
翔のこの言葉、これ以上の深く熱い告白はないですもの。
この告白を胸におそらくアリエッティは、彼女の現実の世界で共に未来を歩いてゆける相手を大切にしてゆくことになるのでしょう。それを予感させるスピラー(声:藤原竜也)とのエンディングのワンシーンは、(微笑ましいのに)やっぱりちょっと切ない後味が残りましたよ。
家族の為になのか、種族の為になのか、はたまた自分自身の未来のためなのか、心のもやもやを空に投げて解き放ったアリエッティに、頑張れと心からエールを贈りたい、そんな思いでした。
「借りぐらし」とは「狩りぐらし」と掛けてあったんだなあと今更ながらに気付いた私でした。私たちが生きる以上に、アリエッティたちが生きていくのは本当にサバイバルなのでした。もしも何処かに居るかもしれない彼らのために、キッチンにはさり気なくいろんなものを出したままにしておくのもいいことなのかも知れないなぁってそんなことも思ったり。
エンディング曲(by セシル・コルベル)も、哀切で幻想的な感じのメロディと歌詞と歌声がとても素敵。聴き込んでしまいました。

軽いお酒を傍らに置いてもう一回観てみたいです、本作。
掲出写真は某居酒屋さんでのバーボンソソーダ。 軽い、です。
主人公である少年のキャラが何とも薄く、劇中でどんな言動をしてたのか、既に(記憶の中で)曖昧になってしまってます(×_×)
最後も手術がどうなる(どうなった)のか、観客各位の想像に
お任せします、的な「投げっぱ状態」だったようにも、、
アレじゃ
総統閣下が怒るのもムリのない気がします(=^_^=) ←何のハナシだよ。
TiM3さん、こちらにもようこそです。
>最後も手術がどうなる(どうなった)のか、
そうですね。でも私はどうなるのかハッキリしない終り方が逆に良かったなぁって感じましたよ。
アリエッティたちの今後もどうなるのか・・・ちょっと“必ずしも清々しく空を仰いで深呼吸”という空気でもなかったですよね。それが良かった気がしました。
総統閣下、御紹介くださりありがとうございました!実は結構ハマりまして幾つか見ちゃいました。
「スズキの車」が特に笑えました。(^^)