2006年04月17日

週末そのA、マンダレイ

・折擴.jpgマンダレイ・・・今回は取り敢えず焼き討ちにはあわなかったけれど・・・。


 
 16日(日)は風は強かったけれど好天の日曜となりました。
猫のトイレを綺麗に洗って天日干しし、砂を総入替えすることができ、
猫も心地よく思っている事でしょう。
やっぱり好天の休日はいいですね。

日曜はシネ・リーブル神戸に『マンダレイ』を観に行きました。
これ、前作『ドッグヴィル』に続くアメリカ三部作といわれる第二弾。

前作が、グレース(ニコール・キッドマン)の思惑とは関係なく逆らい難い
人間の業というものによって悲劇へと導かれていったのに対して、
今作はグレース(ブライス・ダラス・ハワード)の人間としての幼さ・愚かさに
よって悲劇が紡がれていったように思います。
権力とお金というバックグラウンドも、「何かあれば自分はいつでも
そこに帰れる」という驕った姿勢が彼女には最初から見え隠れして
いたように思えます。(それでも彼女は一生懸命に事に当たったの
ですが・・・)

前作同様のチョークで書き割られた舞台も、前作ほどの効果が
感じられなかったです。無いけれど有るように思えた壁が今回は
感じられなかったです。(二作目の宿命なんですか??)

しかしこの映画、後半になってぐぐっと見せてくれます。
幼く愚かに見えたグレースも、そうあるべくして作られたグレース
だったと納得させられる展開に。
だって彼女は、騙されてある「役目」を押し付けられるために
マンダレイに迎え入れられたのだから・・・。
毒づくグレースに奴隷の一人が言う・・・「あんた達(白人)が
俺達(奴隷)を作ったんだぜ。」と。

アメリカの奴隷制度だけじゃなく、形を変えて全ての世界に存在する
人間の醜い部分を見せられます。


 こんな映画の後はやっぱり足取り軽く帰途につくって中々できない
ですねぇ。
ワンクッションでBarへ、という気にもなれず、お酒を求めて?そごう
デパ地下へ入りました。
ワイン売り場を見てふと目に付いたチンザノ・ドライ。
そういえば長いことチンザノなんて飲んでないなあと思い、購入
しました。
そのままロックで飲んでも美味しいですが、チンザノとジンを
ハーフ&ハーフでグラスに注いでステアすると簡単マティーニ(もどき)
が作れます。
これはお勧めです。
ライトではなく、ディープでもなく、ほろ苦く酔いたい夜には・・・。

(※注・大きいグラスに3杯くらい飲むとやっぱりディープに
酔います^_^;。)
posted by ぺろんぱ at 11:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
前のブログのスティービーでの虐待、そしてマンダレイでの人種差別。
人間の業といえば、それでしか片付けられないことなのかもしれませんが・・・
虐待にしても差別にしても最初は力の強いものが弱いものに対して行うたった一つの出来事なんだろうと思います。
それが、今度は虐待や差別を受けたものがさらに自分よりも弱い立場の人間を探して同じ事をする。
だから、この負の連鎖が不毛で辛いものなのではないかと思います。
私自身、日本人(アジア人)として憬れのアメリカで受けた人種差別は未だに忘れることができません。
結論のない文書ですが、お許しを。
Posted by チロリ at 2006年04月18日 11:26
チロリさん、書込みありがとうございます。

映画でもう一つ、「共通の敵を作ると人は結束できる」という痛い語りがありました。
人種差別なんていうのはまさにそれですね。

アメリカで受けた日本人としての貴方への差別を
思うと悲しいです。
しかしそれ以上に良い思い出があったから
今日のチロリさんがあるのですね。
Posted by ぺろんぱ at 2006年04月18日 13:25
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/568181
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック