2012年07月06日

八日目の蝉(小説)と、週末“期待の”一本


映画に続き、原作小説『八日目の蝉』(角田光代著 中公文庫)を読了しました。

                       八日目の蝉 文庫.bmp


「命(誕生)」を巡って損なわれてしまったものたちが、新たな「命(誕生)」によって復元されてゆく(復元の兆しを見せる)、そんな物語でした。
映画では「母性とは」の問いが前面に出ていましたが、ここ(小説)ではそれだけではなかったような気がします。

「逃げる」姿が幾つもありました。
  薫を連れた希和子の逃亡。
  快楽は貪るのに面倒なことからは逃げる男たち。
  そして、実生活の辛苦からエンゼルホームへと逃げる女たち。
そう、あのホームの教義「性差、お金、あらゆる欲望、それらを捨てれば苦しみから解放される」というのも、いわば「人生からの逃避」ではなかったか、とも。(登場人物らの言葉を借りた、このホームを巡る角田さんの一連の考察はたいへん興味深く読みました。)
でも、逃げることを止めた時に初めて、逃げてきたものとどう向き合うべきなのかが薫(恵梨菜)や希和子には見えてくるのです。

一つのメインテーマを軸として2時間強の作品に仕上げられた映画とはまた一味違って、語りつくせぬ幾多のドラマがあり、改めて小説の持つ底力を感じました。勿論、映画は映画として力強い作品だったと思いますが。

小説のラスト、いいですね。
映画を観た時、罪を償った(刑期を終えた後の)希和子を見たかったと感じたのでしたが、小説にはその希和子の姿と、全てのものへの“大きな許し”のようなものが見えました。


 さてさて、先週末はまた劇場鑑賞が一回飛んでしまいましたが今週末は行ければいいなぁと思っています。仕事もあるのでビミョー。

これ、観たいんだけどなぁ。

THIS・・・.bmp ろじ裏.bmp ビールと生ハムのサラダ

ショーン・ペンは以前は外観的にあまり好きでなかった俳優さんでしたが、出演作品は5〜6本ほどは観ていました。しかし何と言っても「惹かれた」のは彼が監督した作品『イントゥ・ザ・ワイルド』を観て以来でしょうか。(拙ブログにもアップしています。)「こんな映画を撮れるショーン・ペンってすごい!」と感動してしまった私でした。
基本、ロードムービーは好きな私ですし、映像美にも魅入られそうで期待値を高めている今です。

 
posted by ぺろんぱ at 20:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
原作をご覧になったんですね!

某局のドラマよりも、映画。でしたが、
やはり2時間で起承転結を総て詰め込むと、
どこかで切り捨てる部分がでてくるのでしょうね。
私は裁判で奪われた母と奪った希和子の姿で、
やはりどうしても"償いきれない罪"というものを感じてしまったのですが、
小説では「大きな赦し」を感じることが出来るのですね・・・
なんだか安堵しました☆

この3連休、昨日だけお休みで今日も仕事でした。
コチラは33℃近くあったので、今日は我が家もビールです〜(^_−)♪
Posted by kira at 2012年07月16日 20:39
Kiraさん、こんばんは。

原作は原作としての力強さがありました。
そうですか、Kiraさんは映画>ドラマだったのですね。私はドラマ版を初回しか観ていなかったので今以て気になっていました。

>赦し

なんていうか、私は“作家・角田さんによる赦し”みたいなものを感じたのです。作家氏自身による許しが無ければ、結末は変わっていたかなぁと思いました。
この週末、私は仕事は無かったですが、劇場鑑賞はスルーし、代わって角田さん原作の別作映画を観ましたよ。今からレヴューアップします。

ビール、私もその美味しさを漸く分かってきました。いま迄は「前菜的な酒」という位置づけでしたが、ビールはそれだけで美味しいアルコールであると確信しましたです。(*^_^*)

Posted by ぺろんぱ at 2012年07月17日 20:18
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