2006年04月24日

カミュなんて知らない・・・柳町ワールド

シャドー・パンフ.jpg
 
そういえばジョン様はどこへ行ってしまわれたのでしょうか・・・ 16年前のパンフ、1冊400円でした。


 週末は梅田のOS名画座で柳町光男監督の10年ぶりの新作『カミュなんて知らない』を鑑賞しました。
この映画、青春群像劇というくくりと何とも青臭い感じのタイトルからは想像できない程の凄惨なラストを迎えます。あまりにショッキングで、できれば二度と観たくないです。

先日十三の第七藝術劇場に行った際、柳町監督の傑作選を上映する催しがあるのを知り、この監督にカルト的ファンが多い事を感じました。
私は実はすっかり忘れていたのですが、かなり昔に同監督の『チャイナ・シャドー』を観に行っていたのです。
殆ど主演のジョン・ローン見たさで行ったのでこの監督の名前を覚えていませんでした。
でも私、パンフレットまでしっかり買っていたのです。
(写真上)
帰ってから探してみたら有りました。何でもとって置くものですねぇ。

「人間の心理にとことん迫る」というのが柳町ワールドらしいのですが、今作、身勝手な登場人物達の言動に共感する事ができないまま終わってしまいました。
最初最も病んでいるように描かれていた恋人の女の子(吉川ひなの扮する)の方が逆に唯一愛せる存在だったかも・・・・。
何故あのラストに行き着くのか、何がそうさせたと言いたいのか、よく分かりませんでした。結局、カミュ『異邦人』的殺人には「意味なんてないのさ!」っていう事なのでしょうか。
(じゃあ意味なく殺された人はどうなるんでしょう。)
不条理な世界でした。
機会を作って同監督の別作品を観てみたいです。


 ストーリーには直接関係有りませんが、本田博太郎扮する教授ベニス(『ベニスに死す』のアッシェンバッハより)がお酒を煽るように飲むシーンがあるのですが、1本目はI.Wハーパーで、2本目はなんと焼酎の中々なのです。日本人なのだから焼酎で、というのは分かりますが、中々のボトルが出てきたところでトーンがぐっと変わってちょっと滑稽な感じでした。
あれは監督がそういう意図で(意図的に)焼酎・中々を使ったのか、もし監督にお会いする機会があったら(多分ないと思いますけど)是非聞いてみたいです。

帰宅後は、バーボンでも焼酎でもなく、ライムをギュギュッと絞ってジンライムを。まだ外は明るかったのですが。

ジンライム.jpg
 戴き物のバカラのグラスで。
 いいグラスで飲むのはやっぱりいいものです。(^^)
posted by ぺろんぱ at 10:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ほんとに、ジョン様はいずこへ・・・
ノーブルな顔立ちの方でしたね。

ジンライムおいしそうです。
ここまでライムの香りが・・・んなわけないけど(^_-)-☆
Posted by NAMINAMI at 2006年04月24日 21:48
ジョン様の映画、結構観てたんですけどねぇ・・・。
チャイナ・・・には佐藤浩市さんも出ているんです。それでパンフの最終ページの映画評はあの舛添要一さんが書いてるんですよ。
香の出るブログなんていうのが出来たらNAMINAMIさんのブログ「スウィーツ」のとこ、もう一度見に行きますぅ。(*^_^*)
Posted by ぺろんぱ at 2006年04月25日 09:16
 はじめまして。ワビスケ(姓は薮椿)といいます。以後よろしく。
 映画の話は皆目ダメ。酒の方は今の時期、
安物の焼酎一辺倒のオレですが、楽〜に読んでいます。
・・・書くほうは大変なんでしょうけど。
 去年植えたヤマブキにたった一輪だけ、一重の花が咲いてます。 
 
Posted by 侘助 at 2006年04月26日 10:38
侘助さん、コメントありがとうございます。
山吹の花、鮮やかな綺麗な色ですよね。
植物がお好きなご様子、私は余り詳しくありませんのでまたご教授ください。

焼酎、私も安い物でもなんでも飲みます。
白波なんかもいきますよ(^^)。
Posted by ぺろんぱ at 2006年04月26日 13:46
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