

週末29日(土・祝)は朝10時からのモーニングショーで『リトル・イタリーの恋』をOS名画座にて鑑賞。
監督はジャン・サルディ・・・シャインや君に読む物語などの脚本で脚光を浴び、本作が監督初作品。特に興味があったわけではなく、ここ何週か重たい作品が続いていたので、この辺で軽いタッチの映画を観て小休止?したかったというのが本当のところです。
しかし映画には「無欲の勝利」的な現象が起こります。
旅先で立寄ったお土産物やさんでパッとしない小さなオルゴールを見つけ、手にとって開けてみたら意外にも美しいメロディーが流れてきた・・・という感じでしょうか。
オーストラリアのイタリア移民街リトル・イタリーを舞台に繰り広げられるちょっと切なくて愛らしいラブストーリーの小品。
ラブストーリーはまずヒロインの女性が美しいか(鑑賞者当人にとって)魅力的に映る存在でなければならないと常々思ってる私ですが、この作品のヒロインも見つめられたらクラッとくるほど匂い発つような美しさを持った人でした。(写真上)
そしてこの映画、「女性」がとても「良い」のです。どう良いか・・・つまり、物事への姿勢が至極“まっとう”で“ちゃんと”しているんです。
自分の容姿への劣等感から自分の弟の写真を同封して祖国の女性へお見合いを申し込んでしまう兄・アンジェロ。その弟の写真に恋をして一人オーストラリアに嫁いできた南イタリアに住む貧しい娘・ロゼッタ。(背景にはイタリア移民の結婚事情、異国に住みながら守ろうとするイタリア人としての誇り、偏見との闘いの歴史、などがあり、それは日本人には完全には理解できないものがあります。)
そのロゼッタに心ならずも恋をしてしまう弟・ジーノ。そしてその恋人・コニー。
いじけた兄と素直になれない弟。「兄弟の絆が描かれている」なんて言われていたけれど、一口に言ったらこの兄弟は女性二人を振り回しているだけ。それに対してロゼッタとコニーは常に自分の心に正直であろうとします。
コンプレックスの余りハンサムな弟の写真を自分だと偽ってしまう兄の悲哀よりも、「愛する人と結ばれて幸せに生きたい」という一心でたった一人異国にやってきたロゼッタが事の真相を知らされ呆然と佇む姿に私は思わず泣きそうになりましたよ。
アンジェロのしたことは滅茶苦茶に罪な事です。
しかし、そこはそれ、この二組の男女はおさまる所におさまり、まるで映画のようなハッピーな結末を迎えます。・・・って、これ映画なんですよね〜。こういう映画もいいですよね〜。ノーウォー、ノーバイオレンス、ノードラッグ、ノーセックスの世界。
それからこの映画、音楽もなかなか良いです。スティーヴン・ウォーベック。近年のメジャー作品は『恋に落ちたシェークスピア』
さて、この日は真昼間からアルコールの世界へ。
学生時代の友人(華奢な体躯と可憐な顔立ちからは想像できないトンデモ酒豪です)とピクニック的に赤ワインの宴。遠方に住む彼女とは年に2,3回酒宴をしますが、いつも酒豪の彼女を相手に私はただただお酒に飲まれ、散々な最後となります)
この日は赤ワインが3本空きました。
しかし意外にもちゃんとしていたようで、会話の隅々まで記憶が残っているのです。やはりワインに助けられたのでしょうか。なんといってもアルコール度数は14,5度止まりですからね。それとやはり、しっかり食べて長い時間をかけて話を交しながら盃を交すということ、悪酔いしないためにはこれが大切なのじゃないでしょうか。(←自分自身に言い聞かせています(-_-;))
タイトルに“恋”というワードが入った映画を観た日くらい、嘘でも美しく帰らねばなりません。千鳥足はいけません。ましてや転んで痣を作ったりしたらもっといけません、いけません。
いつ頃からなのでしょう。神代(かみよ)の昔から?
だけどワイン3本!!!
さすが、酒豪の友は酒豪です・・・
それに、私なんかはまだまだ修行が足りません。