本日10日は村上春樹・編訳の『恋しくて』(中央公論新社 9編の翻訳短編と春樹の書き下ろし短編一作『恋するザムザ』を含む)の発刊日。
ジュンク堂・堂島アバンザ店には既に昨夕から2F入口直ぐの書架に華々しくディスプレイされていました。竹久夢二の美人画による装丁があだっぽさと異色の雰囲気を書架周辺に放っていました。
そんな昨夕、私はそのディスプレイを見つつも先にこちらの一冊、『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(村上春樹 文春文庫)を購入しました。
昨秋の発売じゃないですか、これ。 知らなかった不甲斐ない私。

※こんな内容
村上春樹が語る村上春樹の世界。19本のインタビューで明かされる、いかに作家は生まれたのか、創作のプロセスについて―。 公の発言が決して多くない村上春樹は、ただしいったんそれに応じるや、誰にも決して真似できない誠実さ、率直さをもってどこまでも答える。2011年6月に行われた最新インタビューをオリジナル収録。(←文庫解説を転載させて頂きました。)
結構分厚い本です。小説とはまた違ったダイレクトな春樹さんの言葉の響きを、一頁一頁楽しみに感じていきたいです。
幾つかの作品が相関する過程にも触れられているのでしょうか、そのへんも楽しみでワクワクしていますす。『恋しくて』はもう少し先の楽しみに取っておこうかな、と思います。
さて、この本の購入と前後してショッキングなニュースをネットで知りました。
作家・原田宗典さんが覚せい剤と大麻所持で逮捕された、と。実は少し前に原田さんの『黄色いドゥカと彼女の手』を久々に読み返したところでした。
原田さんは、彼の作品について拙ブログでも過去に「牡蠣の塩辛、山本文緒、・・・そして“誰かの心の痛み”」「黄色いドゥカと・・・今宵の透明な一杯」という記事タイトルで挙げさせて頂いていて、それなりに思い入れのある作家さんでした。何冊かの短編集やエッセイも読みました。
ネットで「逮捕」の文字が目に飛び込んできた時、「何故?」という問いのあとに「もしかして」と真っ先に浮かんだのがイケナイコナとイケナイクサのことでした。原田さんの小説やエッセイを読んでいて、何となくそういう(心の)線の細さみたいなものを感じていたからです。
悲しいです、とにかく、残念です。
もしも原田さんが今いる世界が鬱屈した闇だとしたら、手足に絡みついたものを断ち切って、脱出してほしいです、そこから。 原田さんの作品に触れさせてもらった一ファンとして、今はそれを願ってやみません。

最近、外でワインを呑む機会が続きました。
こちらは大阪マルビル1Fの<アルバータ・アルバータ>での一景です。
タパス6種盛りでぐいぐいワインがすすみます。
お酒が合法でよかった・・・すみません、でも正直な、切実なる心のつぶやきです。
初期の小説は読ませていただいてました。
アホッぽいエッセイも好きでした。
断ち切る事が難しいとよく耳にする世界ですが、復活していただきたいです。
村上さんの本、写真を拝見する限りものすごく分厚く見えます!
電話帳以上じゃないかくらいに(笑)
どちらの話題もこちらで初めて知り、普段からいかに自分が
偏った情報しか目にしてないかという事が実感できます。
いや、それはそれで良いと思ったりするのですが。
ゆるりさん、こんばんは。
はい、仰る通り難しいことでしょうね、断ち切るのは。しかし私も「復活」を願いたいです。
春樹さんの本、すみません、写真の撮り方の具合で確かに“電話帳以上”の厚さに見えますが^^;、580頁の本です。
>それはそれで良いと思ったりするのですが
はい、そう思います。(*^_^*)
私もかなり脳内で自然淘汰的に情報の取捨選択やってます。私の場合は、ですが、苦手な分野の情報は「まあいいか」と。あ、好きな分野の情報も私はあんまり取り入れられてませんけどね^^;。
今日はとにかく台風関連のニュースばかりでしたね。ゆるりさんは勿論のこと、ゆるりさんのお知り合いの方々にも被害がありませんでしたことを心から願っております。