2013年11月19日

ドライブ・マイ・カー、そして『なぎさ』(山本文緒)


   村上春樹さんの新作短編小説『ドライブ・マイ・カー』が今月9日発売の「文藝春秋」に掲載されました。
こちらは既に読了。 春樹さんの小説の中でも少ない“リアリズムを追求した小説”の部類に入るかと思うものの、読んでいてふと『ねじまき鳥クロニクル』や『ダンス・ダンス・ダンス』を想起させられたあたり、もしかしてこの物語がいつか長編に化けるとするならばパラレルワールドが展開する“非リアリズムの物語”になると言えるかも知れません。そういう余韻を残す作品でもありました。
短編ですがそれなりにしっかりした長さはあり、始まりからエンドまでしっとりとした筆致で読ませてくれるこんな物語も秋の夜長にはイイものでした。
まぁ『ドライブ・マイ・カー』についてはサラッとこんなところで。



                        なぎさ2.jpg

 今回のメインテーマは『なぎさ』(角川書店 山本文緒著)です。
春樹さんの短編を読むために買った「文藝春秋」に山本文緒さんの新刊情報が掲載されていて嬉しい驚き。
山本文緒さん、実に15年ぶりの長編です。(注:1998年の『恋愛中毒』以来と考えるとそうですが、1999年の連作長編『落下流水』以来と考えると14年ぶりということになるかと思います。)
山本文緒という女流作家さんの名は拙ブログで多分村上春樹氏に次いで登場頻度の高い作家さんです。直木賞受賞(『プラナリア』)以来いろいろあったようで、エッセイや短編集は出されれば勿論読ませて頂いていたものの長編小説の刊行は本当に久しぶりです。
15年かぁ、、、人間の「一生」を鑑みるに、それは結構長い年月と言えます。 それだけに、山本さんのその年月に思いを馳せます、そして作品への期待は膨らんでいます。

山本さんの長編小説は、読むのに烈しい痛みを伴うこともありながら登場人物たちへの著者の深い慈しみを感じずにはいられません。
昨日の帰りにJ書店で購入、読みかけだった乃南アサさんの小説を中断して(乃南アサさん、すみません。知り合いじゃないけど一応謝っときます。『なぎさ』を読み終えたらまた戻りますね。)早速今日から通勤に携行してページを繰っています。はい、気合い入ってます。 この気合、この期待が裏切られることは多分無いであろうと信じます。



          GFW1.jpg  GFW2.jpg

  さてさて、期待度が高かっただけに少し残念だったのはこちらの乾杯(お店スタッフさん方のなんとなくの足並み不揃いさを感じてしまい…)。グランフロント某店。素敵なお店構えなのに残念に思いました。いつかもう一度お伺い? いえいえ、お店との出会いは一期一会ですものね。
御一緒させて頂いた御方との乾杯はそういうのと無関係に楽しく佳き時間でした。ワインとチーズ盛合せはとても美味しくいただきました、ありがとうございました。


そうそう、BSフジのドラマ『猫侍』情報を朝日新聞でゲット。知らんかった、、、観なくちゃ。かわいい





posted by ぺろんぱ at 21:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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