2014年06月10日

スタークロスト・ラヴァーズ




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 デューク・エリントン&ビリー・ストレイホーンの「スタークロスト・ラヴァーズ」を、この何日かずっと某サイトのページで聴いていました。三つのバージョンが聴けます。
春樹小説『国境の南、太陽の西』を久々に読み返してのことです。そう言えば、この前のブログで記した『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』を読み返した後も、何日かはビング・クロスビーの「ダニーボーイ」やボブ・ディランの「風に吹かれて」を聴き続けていましたっけ。

「スタークロスト・ラヴァーズ」は『国境の南、太陽の西』で主人公の「僕」がとても好きだった曲として何度か登場します。
曲名は「悪い星のもとに生まれた恋人たち」「結ばれない薄幸の恋人たち」という意味で、「僕」の言葉で“気だるく美しい曲”として紹介されています。確かに、気だるい曲や美しい曲というのはこの世に数多あっても、気だるくて美しい曲というのはそう多くはないのかもしれませんね。

  映画でも小説でも、その時の自分(その物語と全く関係のないシチュエーションであるにもかかわらず)重ねて観て、或いは読んでしまうところがありますが、もしかしたらそういうものが(そうさせるものが)その映画なりその小説なりの持つパワーなのでしょうか。まあとにかく、今回の再読では今までと全く違った自分の視点を感じました。

そんなこんなの中、私は髪をセルフカットで15pくらい切ってかなりのショートにし(私は3種類の専用カット鋏で自分で髪を切っています)、母への面会に行くバスの中で時々会う若き患者さんのNくんと幾つかの会話を交わし、休日には実家で野菜料理をたくさん作ったりしています。独り住まいの自宅では台所に長く立つことなんて余りないのですが、信頼するK女史(B様と言うべきか??)が故・向田邦子さんの料理本を送って下さったことも刺激になったのだと思います。お料理の本ってただページを繰って見ているだけで元気が出てきます、不思議なものです。Kさま、改めまして「ありがとう」ございました。


仕事もプライベートのいろいろも、まあなんとか“こぴっと”やっていくだよ。



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さてこちらはブログをお休みするより前の今年に入って直ぐの頃の乾杯、バーボンの画です。
バーボンの色深し、香り深し、そして酔いも深し。 また静かに深く酔いたいものです。





posted by ぺろんぱ at 20:11| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ばんはです。

夏らしく(?)ショートにされたのですね(=^_^=)

『国境の南、太陽の西』は、かなり以前に読んだ覚えがあります。
主人公がポルシェを運転して首都高(?)を疾走するシーンで、助手席の彼女(?)が「今、ハンドルを急に切ったらどうなるでしょうね?」みたいな問いかけをするシーンが(確か)あって、その辺りのやりとりだけを断片的に覚えています、、 (以前にも何処かで書いたかも知れません、、)

向田邦子さんと言えば・・もう10年ほど早く生まれ、同時代を知っていたら、是非行ってみたかったのが、赤坂の小料理店「ままや」ですね。
今では、関連書籍の中にしか、その面影を見出す事は叶いません・・
Posted by TiM3 at 2014年06月11日 01:33
TiM3さん、こんばんは。

髪を短くすると洗髪とブローがラクです。
そう言えば、昨今は髪を切った女性に
「お、失恋でもしたか」と聞く会社の上司は
とんといなくなりましたね、、、って、それを言うと
即セクハラになるのですかね、今は。

TiM3さん、さすがの記憶力ですね。
その通り、そういうシーンがございます。
ただ、車はポルシェじゃなくてBMWだったと
思います。
しかしその台詞が実は物語の核心に近付くもの
なのですよね。

ままや、私も今のこの心持ちでもって訪れて
みたいです。
生きる上で、食は(呑みも是非に加えてもらいたい!)
大切なものなのですね。単にエネルギーというだけでなく。

食べて呑んで、そして眠って、TiM3さんにとっても
どうぞ明日が佳い日でありますように。

Posted by ぺろんぱ at 2014年06月11日 22:41
B.ディランつながりという事で(笑)私もおじゃまします。

春樹本を片手にクラシックやジャズを鑑賞するというのは、
すごいオツというか贅沢な楽しみですね〜
私もさっそく真似したいと思います。
皆さんやってはるのかもしれませんが、私は全く気がつきませんでした。

向田邦子さんの料理本が出版されているんですね!
この本にも載っているらしい“のり吸い”の作り方、昔読んだエッセイに
書かれていたのを思い出しました(他にも簡単な酒の肴なども)
そのエッセイ(文庫)が何だったのか思い出せなくて今、最高にモヤモヤしてます〜(笑)

今回、ぺろんぱさんの健やかな日常をちょっとだけ垣間見れたようで嬉しかったし、
私もこぴっと頑張れそうな気がしてきましたよ
Posted by Yururi at 2014年06月13日 23:23
Yururiさん、こんばんは。
私のゴリ押しのこじ付け(^_^;)に応えて下さってありがとうございます。

春樹さんの音楽評はとても表現が独特でとても惹かれます。
なのでついその曲を聴いてみたくなってしまいます。CDに付いている長い解説文より春樹さんの一、二行の表現の方が時に心に深く残ることがあります。

向田邦子さんの料理本は、よく読んでみると人生書でもあるようでした。深いです。「のり吸い」、載ってるページを見つけました。お酒の“箸休め”的な一品ですね。そして、仰っているエッセイはもしかしたら『夜中の薔薇』の中の「食らわんか」というエッセイではないでしょうか? 違っていたらごめんなさい。その料理本の「のり吸い」のところに記されていましたので。
でも私もそのエッセイ集を読んでみたくなりました。(*^^*)

Yururiさんと語らせて頂けて、また明日も頑張れそうです、こぴっと。(*^_^*)



Posted by ぺろんぱ at 2014年06月14日 21:50
再びおじゃまします ♪

「夜中の薔薇」でしたか!
「眠る盃」かそれかどっちかという気がしてましたが、
「のり吸い」が載っているのなら、おそらく。
おかげさまで、モヤモヤが晴れました(*^.^*)

なんか、夜中なのにお腹すいてきました(笑)
Posted by Yururi at 2014年06月16日 00:30
Yururiさん、再びこんばんは。

モヤモヤが晴れたとのこと、よかったです。
「思い出したかったのに〜っ!」とお怒りではないかと心配でした。^_^; 

夜中は(期せずして起きてしまった夜中なんかも)お腹のすく時間なのかも。
お腹がぐぅーっと鳴って目覚める朝が理想ではないでしょうか(*^-^*)。私はたいてい呑み過ぎの朝ですが...×××。

Posted by ぺろんぱ at 2014年06月16日 20:49
初めてメールさせて頂きます。
私は「松本正人」と申します。以前より「シネマで乾杯」を楽しく拝見していました。
拝見するきっかけは、桜橋にあるジャズバー「ウシ・ワシ」・・我々はこう呼んでます。(笑)
マスター&奥様「杉本謹一郎&京子」の推薦によるものです。
お店では何度かニアミスはしているようです・・マスター(談)
人それぞれの身の上に起こる事に軽々にコメントは致しかねますが、更新が再会された事は非常に嬉しく!楽しみです。
今後も更新をよろしくお願いします。
Posted by 松本 正人 at 2014年06月17日 14:13
松本正人様、お越し下さりとても嬉しいです。

「ウィシワシ」(*^-^*)
そうでございましたか、WWつながりでお越し頂けたのですね、ありがとうございます。ニアミスもあったとのこと・・・この次にお伺いするのが楽しみです。

身の上のこと、それぞれですものね。私も以前よりもちょっとだけやわ≠ナはなくなりました、たぶん? (*^-^*)
今後も時々思い出して頂けるなら嬉しいです。
ゆっくりとした更新になってしまいますが、これからもどうぞ宜しくお願い致します。

Posted by ぺろんぱ at 2014年06月17日 21:17
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